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【二十四節気】(夏)小満

小満廿一日
(5月21日~6月4日頃にかけて)

発芽し啓蟄したる万物一通り具足したる意。

蠶起食桑 紅花榮 麥秋至

かいこおきてくわをはむ
べにはなさかゆ
むぎのあきいたる

苦菜生 靡草死 麥秋至

にがなしやうず
びさうかるゝ
ばくしういたる

四方よも苦菜にがなはしげりひいでつゝ
靡草なづなかれゆく
麦秋むぎあきころ

※ 「蠶」は、かいこ

四月は純陽じゆんやうの気、天地にみつる始ゆゑ、小満といふ。

苦菜生とは、苦菜くさいはにがな也。五行の内、火の味は苦し。此草、陽火にかんじてしやうずるゆゑ、其味にがし。其花、黄にしてたんぽゝにたり。後にはなしろく毛の如くなり。葉はあざみの如し。

靡草びさうなづななり。小陽の精にして冬の内より生じ、春分にはなさき清明せいめいころのり、小満の比かるるを云。

むぎも又小陽相火の草にして、霜雪しもゆきしぼまず厳冬をしのぎ、此頃にいたりてじゆくす。是を麦秋むぎあきといへり。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『永暦大雑書大成:万民重宝


農家年中行事 小満

中稲植始めてよし、蓮植てよし。葡萄に肥すべし。
茶に肥しすべし。
晩稲植始むべし。麦の取入を急ぐべし。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『日本区分農事暦:一名農家年中行事


小満
天鷚驚雲

※ 「天鷚」は、ひばりのこと。

寧母悲松
躑躅照大
出典:国立国会図書館デジタルコレクション『七十二候新撰

※ 「躑躅」は、つつじ。


名花画帖 小満

小満一候 紅薬殿春 しやくやく
小満二候 紫棟色褪 せんだむ

※ 「せんだむ」は、栴檀せんだん
※ 「紫棟」は、栴檀せんだんのこと。参考:『山陽詩鈔註釈』『新聞集成明治編年史 第三卷』(国立国会図書館デジタルコレクション)

小満三候 杜鵑血新 さつき

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『七十二侯名花画帖 上

※ 「杜鵑」は、ほととぎすのこと。とけん。


印存 小満

苦菜秀 久志本梅莊
靡草死 高田竹山
麥秋至 永阪石埭

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『七十二候印存



参考:『日用便覧』『書翰文精義 上巻 訂3版』『古事類苑 第2冊』『広辞林 新訂版』『神通発秘:究天極地』『天文運機術:一名・天地人三道極意(四時気候)』『日本区分農事暦:一名農家年中行事』『万暦三世相:永代雑書』『気候案内記』『明治三字経:簡易小学』(国立国会図書館デジタルコレクション)

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