ラムセス大王展で王妃様のノロケを聞かされたはなし。
『私にとっては愛しいラムセス……』
(いったい何を聞かされているんだ……?)
――あぁ、ご安心ください。VR体験のセリフネタバレはこれ以上ございません。
展覧会のタイトルに「ミイラ」か古代エジプト関連の単語が入っていたら問答無用で見に行くみねのさん、去る3月21日に豊洲のCREVIA BASE Tokyoで開催中の『ラムセス大王展 ファラオたちの黄金』を見に行って参りました。
この記事には「動物ミイラ」の写真が含まれます。包帯に巻かれた状態ですが嫌悪感のある方は本記事の閲覧をお控えいただきますようお願いいたします。
さて、チケットどうするよ?
このラムセス大王展、チケットがハチャメチャに高額です。
前売一般の価格は平日3800円、休日は4000円。当日券はプラス100円です。
最安値の小学生価格すらそのへんの特別展の一般価格と同じぐらいする入場券ですが、マルチメディアガイドとVR体験を足すと7000円を突破します。
作家ものの安めのガラスペンが買える値段に正直腰が引けましたが、展覧会をしっかり楽しむならVR体験を外すわけにはいきません。
前売り券には他に青山デカーボとのコラボ缶セットがありました。めちゃくちゃ可愛い缶……欲しい……でもガイド・VR体験付きが無い……!
どうしよう……でもVR付きチケット午前ぶん売り切れてるから当日券が無くなってる可能性高いし……コラボ缶は現地で買うか……。
ものすごい葛藤の末、ガイド・VR体験付きで12:00からの回を予約しました。
ヒーロー列伝No.58かな?
3/21はお天気もよく、ビックサイト通いで慣れた道程をサクサク進んで市場前駅で途中下車。早朝にこの駅で下りる人は何度も見ましたが、まさか自分自身がが下りる日が来ようとは。
会場は駅からそんなに離れてませんが、土地勘無いので念のためにGoogle Mapsに頼りました。幸い会場建物には分かりやすい目印が付いていたのですが……。

えぇ……これでいいの……?(疑念)

建物の正面に回ったら看板にはちゃんと写真使っててひと安心。
12:00回という微妙に昼食タイミングに困る予約時間だったので、先にコンセプトカフェに行くつもりで早めに会場入り。

――キングカメハメハのヒーロー列伝かな?
ウマ娘をキッカケに競馬中継見るようになったライト層すらそう思ったんですから、歴戦の競馬民ならなおさらでは?
カフェは異国の味がする

まだ11:00にもなっていなかったのでコンセプトカフェの客席には誰もいませんでした。
システムは先にレジでお金を払って呼び出しアラームを受け取るフードコード式。食事メニューはラムセス大王カレーとピタパンケバブの2種類です。ここは映えを意識してラムセス大王カレーを選択。

黄金のハーブティー(550円)
どうです? 砂漠のど真ん中にそびえ立つピラミッドが見事に表現されているでしょう?(野菜からは目を逸らしつつ)
味付けはけっこう辛め。ピラミッド型のライスもしっかりカレー味で逃げ場が野菜しか無いので、辛いのが苦手な人や小さなお子さんは要注意です。
あ、そういや普通のカレーより味に「クセ」を感じましたね。とはいえ私は熱狂的なカレー愛好家ではないので気のせいかも知れません。カレーライスマニアの意見が聞きたい。

すべて金ラメが振りかけられている
ハーブティーはハーブティーと言うだけで味に関しては覚悟済み。これも不思議な味がしたんで何を使ってるのか質問しておけばよかった。
ここはテーマパークかな?
飲食や予習をしてるうちに時間が来ましたので、カフェを出て荷物をコインロッカー(かなり少ない、要注意)に預けてからスタッフのいる一角へ。
てっきりそこがVR体験受付だと思ったんですが、実際はマルチメディアガイドとヒエログリフ・プリント(後述)の当日受付でした。ガイドは電子チケットのページから事前に開くことができますが、ここで会場内Wi-Fiのパスワードを教えて貰えるので必ず立ち寄るべき。
近くには観光地のごとく写真撮影コーナーがあり、撮って貰った写真はミュージアムショップで購入することが可能です。私は自分自身の写真が欲しいわけではないのでスルーしましたが。

さていよいよ展示室へとなるのですが、普通の展覧会では「ごあいさつ」のパネルが掲示されるところにモニタが設置されていました。映像によれば入場料の一部はエジプトの文化財の保護や発掘調査などの費用に充てられるとのこと。チケットが超高額な理由は判明しましたし、「この先何十年もエジプトの外に出ることは無い」クラスの遺物を世界巡回させてるのも納得なんですが、これ公式サイトに書いておくべきだったんじゃないですかね?


まずは展示室全般の印象についてですが、内装やら何やら色々と凝ってるなぁと感じました。

オープニング映像エリアを出た初っ端から雰囲気づくり満点ですからね……!

スフィンクスとしてのラムセス 2世像
(新王国時代、第19王朝)

この展覧会、展示物の設置間隔は広めに取られており、独立ケースも多いです。混雑が予想される土日祝でもわりと空間に余裕が出来そうに思います。
そして何と言っても映像コンテンツの多さ!
なんなら独立ケースの一部にもモニタが付いてて展示品の解説映像を流しています。

中でも特に力を入れてると感じるのは「軍人としてのラムセス2世」の紹介。とりわけカデシュの戦いは複数スクリーン・ディスプレイで構成された豪華コンテンツがあるほど。


なんかもう展覧会の会場にいると言うよりテーマパークのアトラクションの通路を通ってる感じです。
やっぱ黄金はロマンでしょ!
至上最高の古代エジプト展と自称するからには黄金に期待しちゃいますよね!
ラムセス2世の墳墓はサクッと盗掘されたので関連財宝は無いのですが、他のファラオや高官の財宝がザックザク。もちろん黄金のマスクもありました!

(第3中間期、第21王朝)
――最初に登場したマスクは金箔張りなんですけどね。実はその下に飾られたヘビがWikipediaに載るぐらい貴重な財宝でした。

(中王国時代、第12王朝)

(第3中間期、第21王朝)
こちらはちゃんと黄金製ですがファラオではなく将軍のマスク。中井貴一さんに似てると思う。

(第3中間期、第22王朝)
両手足ぜんぶに黄金の指サック(!)
奇跡的に色々と無事だったらしいシェションク2世の副葬品は身に着けていたとおりの配置で展示。でも黄金のマスクより黄金の指サックのほうが気になって仕方がありません。

(第3中間期、第22王朝)
シェションク2世は棺の蓋とカノポス棺も必見。なんと驚きの銀製。古代エジプトでは銀のほうが貴重だったそうですが、確かに古代エジプトには金ピカなイメージしか無い。

クヌムイト王女のネックレス
(中王国時代、第12王朝)
12枚の貝のペンダントをあしらった
クヌムイト王女の金製のネックレス
(中王国時代、第12王朝)
マスク以外にも「いかにも古代エジプト」なロマン溢れる黄金製品が色々と展示されているのですが、敢えて選ぶなら今でも使えそうなデザインの『クヌムイト王女のネックレス』ですね。特に星のほう、すごく可愛い!

(新王国時代、第19~20王朝)
でも正直私がいちばん感動したのは黄金じゃなくてネコが描かれた石片でした。これ何かの本で見たことあるんですよ。やっぱり「知ってるけど見る機会がまず無いモノ」がいちばん利きますねぇ。
棺はあるがミイラは無い(人間は)
さて、ラムセス大王展の目玉はレバノン杉製のラムセス2世の棺です。

(新王国時代、第19王朝)
もちろん埋葬当時のものではなく後から誂えたものなのですが、中は空っぽなハズなのに物質感がものすごい。たぶん蓋と本体合わせた棺の厚みが理由だと思います。


ラムセス2世の棺を展示している部屋の壁にはラムセス2世のミイラと復顔CG(若い頃から老人まで)がエンドレスで投影されています。ミイラの顔は岸部一徳さんに似てる(特に目の周り)と思うんですが、さすがに掲載は自重しておきます。
あ、今更ですがこの展覧会は全てが撮影可能ですよ。

既に薄々気付かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、この展覧会にファラオのミイラは来ていません。あのシェションク2世すら、です。
最後の映像コーナーによればラムセス2世のミイラがフランス入りしたときは国家元首として扱われたそうなので、さすがに世界巡回展にご同行頂くのは厳しいでしょう。

(未期王朝時代、プトレマイオス時代)
しかしミイラ一切無しかというとそうではありません。動物ミイラの展示に1室使われています。
古代エジプトでは神殿への捧げ物として動物ミイラが大量生産されていました。先日誕生日プレゼントとして貰ったミイラ本でも動物ミイラは残酷な運命を辿った犠牲者として扱われています。
帰宅後に母にこの話をしたところ、「寺の線香や蝋燭みたいなもの?」と言われました。私は神社の絵馬の方が近いと思うのですが。
現代日本と古代エジプトとでは宗教と死生観がまるで違いますから、今を生きる私たちが捧げ物用動物ミイラを一方的に批判することはできません。せめて美しい棺を誂えて貰ったネコは家族に可愛がられたペットであって欲しいと願うばかりです。

(末期王朝時代、プトレマイオス時代)
ショックな特設ショップ

全ての展示物を見終わった私はその場に崩れ落ちそうになりました。
「青山デカーボのコラボ缶が売り切れてるだと……!?」
しかも「本日売り切れたばかりでして、再入荷するかどうかは……」ときた。
どうやらVR体験の当日券はあったみたいなんで、コラボ缶セットのチケットを買って現地でマルチメディアガイドとVRチケットを調達すべきでした。読みが外れた……!
コラボ缶欲しかったよぉぉぉぉ!! でもリベンジするにはチケットが高額すぎるんだよぉぉぉぉ!!!
……ぐすん。
深い悲しみはさて置いてミュージアムショップの様子ですが、展示室と同様に余裕あるレイアウトです。
私の探し方が(ショックのあまり視界が曇ってて)悪かったのか、ポストカードや図録を上に積んだテーブルは見当たりませんでした。あと、日本向けに作ったのかアニメチックなイラストのグッズも散見されましたね。
けっきょく図録はテーブル下の本棚から引っ張り出しましたが、重いんでトーハクのようにレジ裏に用意して欲しかった、というのが本音です。
いざ征かんアブ・シンベル神殿!

展覧会の目玉・VR体験コーナーは特設ショップに併設されています。買い物後に並んだから図録が重い……。

シートに座ろうとすると揺れるので深く腰掛けるのは結構苦労します。自分でゴーグルのピントを合わせたら係員がヘッドホンを被せて準備完了。
VR映像はアブ・シンベル大神殿の入り口でラムセス2世の正妃ネフェルタリに遭遇、彼女の案内で二つの神殿内を巡るというストーリー。
ネフェルタリが最初にラムセス2世について色々と語るのですがオチは「愛しいラムセス」です。
ゴーグルを装着してのVR体験はほとんど初めてだったのですが、CGと言えども壁が迫ると思わず脚をずらしてしまうぐらい臨場感ありますね!
そして大神殿の最奥であっと驚く展開! やっぱりここテーマパークじゃないか!!
パピルスにヒエログリフを書くよ、ロボットアームが
VR体験も終わり最初のホールまで戻ってきました。入場時には気づかなかった「ヒエログリフ・プリント」、ここまで来たら買うしかありませんね。
受付で申込書に希望の文字列(アルファベット8文字まで)を書いて代金を払うと、台にセットされたパピルスにロボットアームがヒエログリフを書いてくれるというサービスです。
パピルスに名前を書くロボット#ラムセス大王展 pic.twitter.com/4tnLkXBXY2
— TwinStar∞(みねのもみぢば) (@momidiba) March 21, 2025
パピルスにはけっこう個体差があるようで、私のパピルスは前の人のパピルスより明らかにインクが滲みやすいものでした。どんな品質のパピルスが台にセットされるかは完全に運ですが、客が少なかったらロボットアームが動く前に交渉する余地があるかもしれません。
何故飲んだ? だって限定だから……

ファラオの財宝バニラソフトクリーム(700円)
気が付けば時計は15:00を回っており、さすがに疲れたのでもう一度コンセプトカフェに入りました。
レッドスムージーの材料は「ビーツ・ドラゴンフルーツ・イチゴ等」でやはり金ラメが振りかけられています。味は……私スムージー属性無いんで……お店の人が「サッパリとした味」と言ってた通りクドさは無いんだけど……。まぁ飲み続けると気にならなくはなりますが。
財宝バニラソフトクリームは普通のバニラソフトクリームに食用色素とチョコスプレー(恐らく黄色?)でデコレーションを施したものです。コーンが黒い理由は不明。まぁ普通のソフトクリームです。
おわりに
気がつけば朝から晩までラムセス大王展にいましたが、それだけ満喫しまくった感じです。
唯一の不満点はマルチメディアガイドのスキャン機能でしょうか。スキャンできそうな展示品がスキャンできなかったり、誤検出があったり、音声ガイドとスキャン機能の行ったり来たりが面倒だったり、挙げ句の果てにはスキャン結果が展示品に添えられた解説と全く同じだったりと操作に苦慮するわりには見返りが少ない。通常の作品検索機能は普通に役に立つので、会場内ではただの音声ガイドだと割り切って予習復習に使うのがいいでしょう。
今後はおぱんちゅうさぎやFate/Grand Orderとのコラボが控えているため、会期後半のほうがチケットが取りづらくなることが予想されます。展示にご興味ある方は費用面も考慮の上でなるべく早めに見に行く日程を決めた方が良いでしょう。


大満足の内容だがスカラベの
ミイラの集合写真だけは要らなかった

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