スライム塗ったら3.9万人が見てくれたのでケースを買った

どストレートなタイトルの通りなのだが、昨年、淡路島にあるニジゲンノモリへ行ったときのこと。

ニジゲンノモリには、ドラゴンクエストアイランドという、ドラクエの世界観を味わえるテーマパークがある。

…経緯を書いたら思いのほか長くなってしまいました。スライムはよ、という方は、約1400文字ほど飛ばしていただけると、画像があります。

昨年の秋、夫がそこでスライムの絵付け体験をしているとの情報を聞きつけ、行ってみることになった。

私は、スライムの絵付けをかなり楽しみにしていた。
強烈なスライム推しではないが「ジブン色のスライム」って、なんか惹かれる。ペットみたい。

少し前に息子の夏休みの工作で、人がかぶれる巨大な張り子スライムを制作したので、スライム愛がマシマシだったのもある。

現地へ向かう車内でも、どんな色にしようか、どれくらいの大きさなのだろうかと、それはそれはウキウキしながら向かった。

調べると休日は絵付け用の素焼きスライムが完売になるほどの人気らしい。
予約ができないため、車を降りるなり息子とダッシュし、まだ全然売り切れそうにない絵付け体験チケットを購入。

アトラクションの片隅に用意された、テーブルと椅子に陣取った。
思ったより規模が小さい。4人がけのテーブルが5〜6くらいだったと思う。

出入り口に近い4人席、真っ白な素焼きのスライムが3つ運ばれ、早速色塗りを開始。ベースはピンクとオレンジを混ぜて、サーモンピンクのような色味を作った。

色を塗るために用意された道具は、アクリル絵の具、パレット代わりの紙皿、絵筆、筆洗い用の紙コップ。

係の人に鉛筆はないかと聞くと、ないとのことなので、そこそこ遠い駐車場まで駆け足で戻り、マイmonoシャーペンと、割り箸をもってくる。

さぁ、下地の色が乾くのを待って、下書き開始。
私が下書きを描き始めて少しすると、夫と息子は作品が出来上がったという。
早い、早すぎる。

しばらく私の作業を眺めていた2人だが、まったく終わる気配のない私の様子を見て、早々にドラクエアイランドの本陣へ消えた。
私は二人が残した大量の紙皿や絵筆とともに、4人がけ席に一人残された。

小一時間ぐらいだろうか。下書きが済み、色を塗りだしたころ、どうやら絵付けが混んできたようで、スタッフの方に相席してくださいと声をかけられる。
ひぇっ
すみません。
私、一人でめちゃくちゃスペースを取っていた!
片付けをせずに消えた二人を恨みながら、紙皿と絵筆を片付けて作業を再開。

相席したのは、小さい男の子とそのお父さん、お母さん。
お父さんが、男の子の要望を聞きながら作品を仕上げていく様子を微笑ましく思いながら、コツコツと筆を進める。

あっという間に男の子の作品が出来上がった。早い。早すぎる。
まだ私のスライムは、工程の半分も終わっていないというのに。

そこから、さらに何人かとの相席を経て、夕暮れ時になった。
みんな、早い。早すぎる。
けれど、これだけ相席すればわかる。
私が遅い。遅すぎる。

思えば午前中から始めて、昼食も食べていない。
秋とはいえ、屋外に長いこと座っての作業は冷える。
筆を、駐車場から持ってきた割り箸、の中に入っているつまようじに持ち替えての作業は、手がかじかんで思った場所に色を乗せるのが難しい。

集中力も尽きてきたころ、お客のピークも過ぎ、相席ではなくなった4人席で1人作業していると、奥の席から、女の子の声がする。
「私も、あのお花みたいなのが描きたい!」
どうやら、私のスライムを真似て描こうとしたけれど、上手くいかなかったようだ。

ごめんよ、これは交換してあげられないんだ。
けど、時間をかけたら誰でも描けるよ。

心で返事をしつつ、震える指先と、意外に色の乗らないつまようじに苦戦する。

寒さに耐え、座りっぱなしでガチガチになった腰に耐え、完成したのがこちら。

途中から 手を抜いたなと にやけ顔

もう、寒くて寒くて、点描しているものが乾くのを待ちきれず、最後の仕上げが美しくなくなってしまったが、頑張った。

作業を終えて片付けをしていると、スタッフの方が声をかけてきた。
写真を撮らせてくださいとおっしゃる。

何時間も席を陣取っていた私に対してニコニコと。申し訳ない。
もちろんどうぞ、と写真を撮っていると、作業を終えた先ほどの女の子や、近くのお客さんが集まってきて、私のスライムを見てくれている。

作業中はみんな40女の執念に引いていたのか、「あれすごくない?」みたいなコソコソ話は聞こえていたが、声をかけられることはなかった。
なので、「キレイですね」「これもう芸術です」とか言ってもらえてめちゃくちゃ嬉しかった。

で、ハッシュタグをつけてSNSにアップしてみてね、と言われたので

10年前にアカウントを作って、8年放置して、直近の2年間で4回だけつぶやいた私の旧Twitter(もちろんフォロワー0)にマイスライムを乗せてみた。
そしたら、なんと初のハートがついたのだ!
右下のグラフみたいなところに数字が出るのもこのとき知った。

そして後日、スタッフの方が写真をSNSにアップしてくれているのに気がついた。
そこでマイスライムが私の知人の数を遥かに超えた人に見てもらえたことを知る。

なんだこれ びっくらこいた 万単位

このときはまだNoteも始めていなかったし、普段からSNSはあまり見ない。
なので、自分の作ったものに誰かが反応してくれることが、恐れ多いやら、恥ずかしいやら。

これを夫に報告したところ、私と同様SNSに疎い夫はえらいこっちゃと浮き足立ち、マイスライムは我が家の家宝となった。

落としても守られるよう、そして、模様が観察できるようにと夫が用意してくれたケースがこれ。

うらがわも おしゃれなのよと いいたくて

どこの数字が、いくつになればバズるという言葉を使っていいのかは知らない。
けれど、公式のおかげで自らのXアカウントのフォロワーが0のまま、知らないうちにバズり体験をさせていただいた。
こ、これが承認欲求というやつか…!

夫と二人、ドラクエアイランドを堪能した息子も、母のスライムへの情熱に引きつつほめてくれた。
これまでの経験も含め、本気を出した母はどこかがおかしい、と彼の脳内により強くインプットされたことと思う。

ドラクエアイランドへ来て、ドラクエアイランドに入らないという選択をしたことで完成したマイスライム。
あの日の寒さや、後日の承認欲求ハイをもケースに閉じ込めて、今日もスライムはにやけている。

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