NOTEは書くネタがなくなってからが面白い

書くことがないのなら、無理やり書かなきゃいいじゃない、という悪魔のささやきを今日も無視して書いてみる。

連続投稿40日を過ぎ、本格的に何を書いたらいいかわからなくなってきた。
ここ数日は本当に何も思い浮かばなくて、過去の話をしたり、ネタがないことをネタにしたりしてきたのだが、日々崖っぷちである。

昨今の家電の取説のようにペラい人生を歩んできた私には、文章に仕上げるようなネタのストックが少ない。
どうするか。
で、今日ふと思ったのだ。
このネタ探しこそ、noteの醍醐味ではないかと。

私のケースではあるが、毎日投稿をしようとすると、毎朝起きた瞬間からネタ探しは始まる。
15時をすぎて書くことを思いつかないと「やばいな」と思い
18時を回ってもテーマが決まらないと、かなり焦ってネタを拾いにかかる。

意識を円グラフにした場合、夕方からは意識の8〜9割をnoteに振り分けなけば、寝るまでに仕上がらない。
本当はnoteに全振りしたいが、残念ながら夕方は主婦労働のピークである。
息子の話に相槌を打ちながら、鍋の煮込み具合を確認し、肉のスジを切ったりしているので、9割振っているつもりで多分5割も考えられていないだろう。

一人だが 息子の雑談 二人分

なので、できるだけ朝のうちにテーマだけは決めたいと、起き抜けから書くネタを探す生活をしている。

今日は、昼前に歯医者の予定が入っていたので、まずは歯医者に向かう。

うわ、さっぶ

窓越しに見る外は明るくいいお天気だったので、先週に引き続きぽかぽか春気分で玄関を開けたら、完全に冬だった。
見た目だけは明るく楽しげに人を誘っておいて、この厳しい寒さ。
電車の時間があるので、マフラーを取りに引き返すこともできない。
ブラック企業か。

…みたいなことを、noteに書くという意識がなければ、まず考えない。

歯医者にて。
初めましての先生が、口を閉じていいですよ、と言ってくれない先生だった。

目にはタオルが掛かっているので、右耳に全神経を集中させ、先生の気配を頼りに口を開閉する。
初対面の患者に阿吽の呼吸を求めてこないで欲しい。
ジブリのパズーとドーラじゃあるまいし。
あと、エアーのかけすぎで口が乾いて閉じようにも戻らない。

…みたいなことも、noteがなければよくある日常として、意識の網を素通りしただろう。

さらに、歯医者帰りに本屋で立ち読みしていたら、口の端からヨダレが。

さっきはカラカラだったのに、今ダラダラ。
エアーも麻酔もかけすぎだ。
口の開閉では絶妙な掛け合いを求められ、エアーや麻酔は必要以上に与えられる。
かみ合わない親と子か。
かみ合わないのは上顎と下顎だけでじゅうぶんだ。

帰宅しながら上記を書いているうちに、乗り換え駅に着いた。
車窓から外を見ると、スーパーの横にチョコザップができてる。

どこにでもあるなぁ、チョコザップ。こんな田舎で儲かるんかな。
あ、だからスーパーと抱き合わせたのか。

と、チョコザップが動き出す。

ちがった。私が動き出している。

寝ているでもなく、読んでいるでもなく、乗り換え駅に着いた自覚があるのに乗り過ごしたのは初めてだ。

すぐに折り返したものの乗り継ぎがうまくいかず、相変わらずブラックな太陽と気温の中、10分以上も待ちぼうける。

スマホの画面をタップする指先から感覚がなくなった。
ブラック企業と、かみ合わない親によって、手からも口からも身体感覚を奪われた。

こういうこと。
noteのネタを探すと、日常の解像度が上がるのだ。
私のむき栗サイズの脳みそでは、ちょっとしたことから発想を得て、大きく話を膨らませるのは難しい。
けれど、だからこそ日々の小さなアクションからでも、何かしらを考えるようになる。
その小さな思考のカケラを拾い集めるのが面白い。

noteを書きはじめてすぐは、書くネタは見つかりやすい。
けれど、元々自分の中にあるものを書いても、成長した実感はあまり得られなかった。
また、元々自分の中にあるものと言っても、その多くは以前にどこかで見聞きしたことの反芻でもあった。

ほとんど種を蒔いていない畑を延々と耕しているような感じ。
土壌を耕している自覚はあった。
土壌とは、毎日更新のリズムや、自分の感情や起きた出来事を抵抗なく書く力のこと。
耕しつつ、なぜ芽が出てこないのかと思いながらも、耕してきた。

ところが、いよいよ書くネタが尽きてきたタイミングで、私はようやっと蒔くべき種を探しはじめたのだと思う。

だから悪魔の囁きに抗って、今日もnoteを書いている。

彩り豊かな花を咲かせるのもいい。野菜を植えて収穫の喜びを感じるのもいい。ごちゃ混ぜでも構わない。
種を拾いに行くことそのものが、noteを楽しむことになる。

今日は歯のために外へ出たが、今度はnoteを書くために外へ出てみよう。
つい、内へ内へと向きがちな、自分の心を外の世界とつなぐために。
と、ここで今日のnoteを結び、電車に乗ろうと思ったら、鳥が不意打ちで粗相をしていった。

風速が 5.5なら 大当たり

鳥が飛んでいる気配などなかったのに。ネタを求める身としては、当たるのが正解だったのだが。惜しいことをした。




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