45. 紫陽花男子
梅雨の時期はその雨の多さと蒸し蒸し加減についイライラしてしまう、と同時にどこか趣きのあるメランコリーも同時に感じることがある。それは一体どこから来るものであろうか?
思春期の男子たちは恋や夢に破れる、不思議なくらい破れまくる。これはもう宿命になっている。だけど彼らは泣かない、泣かないということがいいか悪いか美徳になってしまっている。じゃあその流されるはずだったたくさんの涙の行方は?
そう、お気づきの方もいるだろう。彼らの報われぬ想いが一年に一回供養される時期、それが梅雨なのである。一年のその一時期、彼らの涙が大量の雨となって地上のどうにもならない想いを洗い流し、来たるべきピーカンの季節を準備する。
長い梅雨のレインが彼らのペインを洗い流していくにつれ、紫陽花の青みはその深みを増していく。その後の晴れ渡る季節へ向かって彼らはまた生まれ変わってゆく。すべての青にこんがらがった男子へ、ハッピーバースデーツーユー。
