窓辺のカゲロウ
朝。
寝坊している娘を起こしに部屋へ行った。
カーテンを開けると、やわらかな朝日が差し込む。
そのとき、窓の片隅に、小さな何かがあるのが目に入った。
虫一匹でも大騒ぎする娘なのに。
「取ってあげよう。」
そう思って窓を開けようとした、
ーその瞬間。
「ママ、それ、取らないで!」
珍しく大きな声が飛んできた。
よく見ると、それは一匹の小さなカゲロウだった。
「三日前の夜に来てね。『きれいだな』って話しかけてたら、そのままそこにいて。そんで…次の日には、標本みたいになっちゃったの。」
娘は高校生物で、カゲロウの短い命だけでなく、生き物同士のつながりや、生態系の中で果たす役割について学んだという。
授業では、先生がバイオームの話まで掘り下げてくれたらしい。
きれいな川があるからこそ、カゲロウは生きられる。
そして、その小さな命は魚や鳥を支え、自然はつながっている。
そんな話が、娘の心に残っていたのだろう。
虫は大嫌いだけど。
なぜか、小さなカゲロウに心惹かれ、
その小さな命の最後の姿を、もう少しだけ眺めていたかったらしい。
私は窓からそっと手を離した。
急いで片づけるより、そのままにしておく優しさもあるんだなと思った。
子どもの視点って、思いもよらないところから世界を広げていく。
人って、本当に面白い。
朝日に照らされた羽は、今にも風にほどけてしまいそうな美しさだった。
私は、娘が命の儚さだけではなく、命あるものの美しさを大切にする心を育んでいることが、嬉しかった。
あの小さなカゲロウは、娘の心を、川へ、そして命のつながりへと運んでいたのかもしれない。
ありがとう。
そんな何気ない朝の出来事。
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最後まで読んでくださり、ありがとうございます
感謝の気持ちでいっぱいです🩵
この度、マヒコ様にわたしの記事を取り上げていただきました🫶🏻本当にありがとうございます🌹

カゲロウちゃんの新たな旅路を、美しい音楽と共に紹介していただきました🧚
心より感謝いたします🫶🏻
…ありがとう、マヒコーーーーー🍃
🌿🌿🌿
