日本屈指のマーケターの戦略に学ぶ、「ひきこもり」解決の道
子どもの「ひきこもり」をやめさせたい。
多くは望まないから、せめて、最低限でもいいから、「普通」と呼ばれる生活を送ってほしい。
などなど。
子どもの「ひきこもり」に悩む親にとっては、このように願う人がほとんどなのではないだろうか。
そして、このように願うと同時に、
どうにかして子どもを変えることは出来ないか。
子どもを変えるにはどうしたら良いものか。
などのようなことも思っているのではないだろうか。
このように思っている人は、こちらの記事をぜひ読んでみてほしいのだが、
こちらの記事でもお伝えしているように、
人が変わる時というのは、自分自身が、『変わろうとする強い意志』があって、初めて人は変化を起こす。
なので、変わろうとする意志のない者に、あれこれ言ったところで基本的に「人は変わらない」。
だけど、変わり『たくなる』、行動し『たくなる』ように働きかけることは出来る。
しかも、あれこれ言うことなく。
そのヒントは、開業以降低迷し続けていたUSJをV字回復させるなど、幾つもの事業を立て直した、森岡毅氏の戦略にそのヒントがある。
森岡毅
日本のマーケター、実業家。株式会社刀代表取締役兼CEO。元合同会社ユー・エス・ジェイチーフマーケティングオフィサー執行役員。
経営難に陥っていたユニバーサル・スタジオ・ジャパンや丸亀製麺、ネスタリゾート神戸を立て直した人物として知られ、「日本を代表するマーケター」とも称されている。
森岡氏が手がけた、USJやグリーンピア三木(現ネスタリゾート神戸)の再建をみても、森岡氏が、まず何を意識しているかというと、『そこでしか得られない体験』や『そこのお店ならでは』というものに着目しているのがよくわかる。
『そこでしか得られない体験』や『そこのお店ならでは』の代表格の一つと言っても良い、東京ディズニーランドが、その都度値上げをしても客足が絶えないのは、『そこでしか得られない体験』や、ディズニーならではの『ホスピタリティ』があるからではないだろうか。
USJやグリーンピア三木(現ネスタリゾート神戸)がどのように生まれ変わったかは、ここでは割愛させてもらう(興味のある人はご自身で調べてみて欲しい)が、『そこでしか得られない体験』や『そこのお店ならでは』というのは、「ワクワク」したり、「特別感」があったりと、『感情』を刺激される。
『感情』というのは、無意識に反応してしまうものだ。
僕も含め、我々が普段、何気なくやっている行動の一つ一つが、無意識による感情を得ようとしていると言っても過言ではない。
その証拠として、あなたは、毎日、朝起きた後や食後などに歯を磨くと思うが、なぜ歯を磨くのだろうか。
歯を磨く理由として考えられるものを、ざっと挙げてみると、
虫歯や口臭の予防。
磨かずにいるのが気持ち悪い。
人としてのエチケットやマナー。
年老いた時でも自分の歯でものを食べたい。
入れ歯になるのは嫌。
などのようなことが挙げられる。
感情というのは、主に「喜怒哀楽」として表現されることが多いため、歯を磨いたところで、嬉しいとは思わないし、イライラして怒り出すこともない。ましてや、歯を磨いて悲しくもならないし、楽しいから歯を磨くわけでもないので、歯を磨くという「行動」と「感情」に、繋がりなんかないように思えるかもしれないが、
上記にあげた歯を磨く理由の背景には、「喜怒哀楽」とは別の感情が隠れている。
磨かずにいる不快感を取り除けた『安心感』だったり、歯を磨かずにいることで人から嫌われないためという『人との繋がり』だったり、中には、自慢の白い歯が維持できている自分に『誇らしさ(重要感)』を感じる人もいるだろう。
こういった感情というのは、その人が無意識に求めている『欲求』からくるものとされている。
食事も同じだ。
食事というのは、生存のために必要なことなのは、あなたも周知のことだろう。
生存のためだけなら、缶パンだろうとなんだろうと、お腹が満たされすればなんだって良いはずなのに、「今日は特別な日だから」と、高価なお店を選んだり(重要感または非日常を求める欲求)、毎日家で食べるのも飽きるので今日は外食にしたり(非日常を求める欲求)、定番のメニューを頼んだりする(安心感)のも、何かしらの『感情の欲求』を満たそうとしているからだ。
このように、我々の、『行動』と『感情の欲求』というのは、密接に関係している。
そして、食事の例からも分かるように、食事をするという『行動』よりも先に、満たしたい『感情の欲求』が優位に働き、何を食べるか、どのお店に行くかなどの『行動』を決めていることがわかると思う。
無意識に求める『感情の欲求』こそが、『〜したくなる』重要な要素と言える。
「ひきこもり」も一人の人間なので、無意識に求めている『感情の欲求』というのは同じだ。
なので、「ひきこもり」が、自らの意思で行動を起こしてもらうためには、無意識に求めている『感情の欲求』を満たすものがあれば、自ずと行動を起こす。
子どもの「ひきこもり」のことで、長年悩み続けてきた人にとっては、
俄に信じ難い話に思えるかもしれないが、これは、人の行動原理であり、普遍的な法則のようなものだ。
以前、ある番組の企画で、林修氏と森岡毅氏との対談の中で、森岡氏が、こんなことを言っていた。
「どの業界にも通じる、普遍的な数式がある。戦略を立てる人をもっと取り入れるべきだ。これをやったところから王者になれる。これをやったところは勝つに決まってるんですよ。僕にはわかるんです。僕には未来が見えてるんです。」
森岡氏は、「普遍的な数式」「戦略」と表現していたが、僕は、森岡氏が言っているのは、ここまでお伝えしてきた『感情の欲求』のことを指しているんだと思った。
『感情の欲求』をいかに戦略的に取り入れるのか。
森岡氏が言いたかったのは、こういうことだろう。
実際に、森岡氏が手がけてきたことは、まさにこれだ。
『感情の欲求』というのは、我々人間に備わっているシステムみたいなものだ。
繰り返しになるが、「ひきこもり」だろうとなんだろうと、無意識に求めている『感情の欲求』というのは誰でも同じだ。
さらに言えば、我々は、満たされていないと感じる欲求を、無意識に満たそう(補おう)とする性質がある。
退屈な状態が続くと、普段とは違うことをしたくなるのはそのためだ。
なので、「ひきこもり」が、自らの意思で行動を起こしてもらうためには、無意識に求めている『感情の欲求』を満たすものがあれば、自ずと行動を起こす。
逆を言えば、「ひきこもり」になっている子の生きる世界(環境)が、『感情の欲求』を満たすものがないと感じていれば、いつまで経っても変わらないという見方ができる。
だからこそ、当人が求めている『感情の欲求』を満たすものを示してやれば良いと言えないだろうか。
「ひきこもり」のことで悩む親の中には、自分のやり方にこだわる人が少なからず存在する。自分のやり方にこだわりたい人はそうすれば良いと思う。
だけど、わからない、知らないからという理由で、自分のやり方でどうにかしようとするのは、ネジを外すのに、ドライバーを自分で一から作るようなものだと僕は思っている。
すでにあるものや答えのあるものを活かそうとしない、取り入れようとしないのは本当に勿体無いことだと僕は思う。
本日は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうござました。
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