フルリモートに疲弊した中年は南へ行く〜与論島ひとり旅 前編
「そんなんじゃお客さん納得しないよね?」
これは数日前、オンラインミーティングでディレクターに言われた言葉である。
何の前触れもなく「デザインの意図を今ここで説明してくれる?」と言われて、画面共有という大舞台に引き摺り出され、とんだ晒し首の計にあった。
私はnoteやXでは自分勝手に饒舌に語り倒しているがその実、会話のままならない社会不適合者である。案の定しどろもどろに無駄な発言をしてしまう。それは悲しいほど滑稽で、相手に刺して下さいと言わんばかりに付け入る隙を与え、ジャブを打たれ、冒頭の言葉で私のお豆腐メンタルはおぼろと化したのだった。
とある会社に業務委託として参画して半年、フルリモートならば相手の温度を感じず心の平安が保たれると思っていたが、それはそれで向こう側の状況が見えず、かえって翻弄される事が多い。
加えて業務量が増えてきて残業続きの日々。
正直余裕もなく疲れ切っていた。

そうだ 与論島に行こう。
与論島は、去年の10月に行ったのが初めてで、その時は台風接近により泣く泣く撤収したので、素晴らしい海を前に、何もできない後悔が残った。
観光客が殺到しそうなハイシーズンより梅雨が明けるか開けないかの微妙なラインを狙いたいと思い、6月3週目に決行した。
そして私はその賭けに勝った。

到着機の遅れの影響で、定刻より30分遅れで空港に到着。

離島の空港はコンパクトな建屋にあの鉄壁の安全システムがぎゅっと詰まっている所が面白い。手荷物受け取りレーンはもちろん回らない、フォークリフトで運び込んだ大量の荷物を、おじさん一人で一つずつ手作業でカウンターに置いていくのを見て、その場にいたお客さん達は全員「マジか」と思ったに違いない。

しかし、ここは離島。タイパだ効率などと騒ぎ立てずにその目を閉じるべきだ。社会に囚われた悲しい人間が癒しを求めて集う場所。硬いこと言っちゃいけないよ。
荷物受取でまあまあ待たされ外に出たら、頼んでいたはずの宿の迎えがまだ来ていなかった(爆笑)5分ほど遅れて「2時間遅れだと思ってて〜」大変ほのぼのとしていて驚いたが、しかしここは離島(略)

宿で水着に着替えて早速シュノーケリングへ向かった。去年の10月に行けなかった大金久海岸。与論の代名詞とも言える場所だ。嘘みたいな青い海にただひたすら圧倒される・・・ほんと、すごい。

貸切状態のボートでまずサンゴの森へ。お魚と戯れ夢中で泳いでいたら足が攣った。
その後はウミガメがいるスポットへ。すぐ目の前を亀が泳いでで、めちゃくちゃ感動した。慣れているのか全然逃げないので逆にこっちが遠慮してたらあっという間に見失った。
その後は百合が浜へ。干潮時に現れる幻の浜なのだが、完全に潮が引く時期ではなかったらしく、足首くらいまでだった。
それでも現れる砂紋が美しくて、静かに打ち寄せる波は無限に見ていられた。

夜は早めに予約しておいた居酒屋へ。私が宿泊したのは茶花という中心街だったのだけど、やはりお店が集中しているので便利。お店を出たらちょうど夕暮れの時間だったのでアイス片手に漁港まで歩いて、水平線に沈む太陽を眺めていた。

何にも考えず、ただ波の音に耳を傾ける贅沢なひととき・・・
なんて幸せなのでしょう。
宿に帰ったら疲れも相まって即刻爆睡。素晴らしい1日だった。
