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【MOBI6】ものづくり企業の次の一手は?毎号6つの旬な記事で熱い「変革と挑戦」を紹介するモビロク。

※この記事は、2020年3月に公開された内容です。

ものづくり企業の次の一手は? 
毎号6つの旬な記事で熱い「変革と挑戦」を紹介するモビロク。
現状打破のヒントやモチベーションアップにつながります。


「命を守る10秒」へ取り組む
緊急地震速報受信機。

1995年1月17日午前5時46分、神戸などを襲った阪神・淡路大震災。
あれから25年。その後も幾度となく震災はおきている。
だからこそ地震が発生した際、大きな揺れがいつやってくるのか知りたいと思う人は多い。
アイザックが開発した「ゆれぽーと」は、設置場所の緯度、経度、地盤増幅度情報を個別に設定し、ピンポイントで地震情報を知らせる事業者向け緊急地震速報サービス。
スマートフォンやテレビなどの地震速報よりも早く、「●秒後に震度●の地震がきます」と、揺れの大きさから地震が来るまでの時間を教えてくれる。
もうひとつの特徴が拡張性。
「例えば『ゆれぽーと』と施設内の放送設備と連動させ、館内に音声で一斉に地震が来ることを知らせたり、工場や現場であれば機器などの自動停止、ビルや集合住宅であればエレベーターの制御、エントランスの開放といった人命の安全確保が早急にできます」と浜崎重孝代表取締役は話す。
今年30周年を迎えるアイザックは、業務系ソフトウェアを企業の用途に合わせてオーダーメイド開発することからスタートし、オリジナルのパッケージ商品の制作販売へ。
現在はこの「システム開発部門」に加え、大学などの研究機関向けに研究機材の販売をおこなう「理化学部門」、そして「緊急地震速報サービス部門」として「ゆれぽーと」の開発・販売を展開。
この「ゆれぽーと」は大阪府の平成28年度新分野・ニッチ市場参入事業化プロジェクトに採択された。
現在は、大手企業や大型施設、工場や物流センター、公共施設などにも設置されている。
もともとは自社が誇るソフトウェアの技術力を可視化するために、「ゆれぽーと」は生まれた。
同時に浜崎氏自身が阪神・淡路大震災の被災者であり、システム開発を通じて命を助ける仕事がしたいという想いがあった。
「たとえば和歌山県沖が震源だった場合、『大阪に到達するまで1分』と分かれば、その1分の猶予時間になんらかの行動が起こせます」と対策の重要性を訴える。
わずかな時間を有効に使うためには日頃からの訓練も必要だ。
「ゆれぽーと」はそういった危機管理の意識まで高めてくれる。

今、ソフトウェアと聞いて多くの人が思い浮かべるのはスマートフォンやパソコンのアプリだろう。
だが、アプリもそれを動作させるためのソフトウェアがないと使えない。
アイザックで開発しているソフトウェアは、販売管理、受注管理などの業務用システムで、アプリケーションはもとより、それを動作させるためのプログラムまでトータルで行っている。
「地味だけど重要な仕事、だからこそ大切にしたい」と浜崎氏は語る。
「業務知識や提案する力がないと、ソフトウェアの骨格がつくれない」とも。
さまざまな業種の、多岐にわたるソフトウェアをつくってきた、それが会社の知見となっている。
「これからも当社の根幹をなす、業務用ソフトウェアには注力していきたい。あるべき姿のソフトウェアを構築し、そのうえで情報の見える化を図っていきたいと考えています」

軽くて小さい「ゆれぽーと」は社内でソフト以外の製作も手がけた。
USB、LAN、HDMIのポートを持ち、機器の制御をはじめ、
ほかのシステムと連動させることも可能。
http://www.u-report.jp/
気象庁のサーバーから送られた、体に感じない震動の「 P波(初期微動)」を解析、
地盤の固さ等も加味して揺れがくる前に推定震度や猶予時間を通報する。

株式会社アイザック
大阪市中央区道修町2-2-11 ベルロード道修町10F
TEL 06-6226-0704


キャラクターもの依存から脱却、
オリジナル商品で活路を拓く。

小さい時に使っていたお弁当箱といえば、大好きなキャラクターの絵柄がついたものという人は多いだろう。
1971年創業のプラスチック家庭用品総合メーカーの小森樹脂は、このキャラクター弁当箱で定評のある企業。
だが2016年に就任した小森聡明代表取締役社長のもと、同社は今一度オリジナルに立ち返って新たな飛躍をめざしている。
かつてキャラクターものといえばヒーロー・ヒロインの戦隊物が中心だったが、今ではアニメやゲームなどキャラクターの選択肢が増えたうえ、親が子どもに持たせたいものも変化。
また量販店の減少で売り場面積が縮小、競合他社との競争も激化した。
こうした時代の流れを見据えてキャラクター依存から脱却、オリジナル商品の生産の比重を増やす方向転換だ。
とはいえ、これは原点回帰。
同社はもともと取り出しやすい箸箱をはじめ、オリジナル商品でスタートした会社だからだ。
現在オリジナル商品として同社の認知度を上げているのはドーム型ランチボックスシリーズで、毎日使うものとしての使い勝手を徹底追求している。
ドーム型のフタは美しい盛り付けをそのままキープ可能。
底にはエンボス加工が施されているので汚れもカンタンに落ち、丸みのあるコーナーも洗いやすい。
これらオリジナル商品の売上は右肩上がりで、OEMの受注も増えた。
同時にさまざまな取組みにも着手。
2018年4月に承認された経営革新計画では、2つのテーマを掲げている。
まずは生産・在庫管理システムを導入し、手間のかかる棚卸や在庫管理を効率化させ、余力を企画・営業に移行させるというもの。
これが完成すればスムーズな生産体制が確立し、繁忙期と閑散期を平準化できる。
もうひとつは「海外市場向け商品の企画開発及び新規販路開拓」だ。
海外進出では後発となる同社が取った秘策は、国内とは逆にキャラクターものの展開。
「海外でも人気の日本製のキャラクターを日本製のお弁当箱で売る」。
国内ではオリジナル商品に磨きをかけ、同時に海外では切り札としてキャラクターを使う。
これまで築きあげた同社の財産があるからこそできる戦略だ。

弁当箱を開けた瞬間、「美味しそう」と感じるにはやはり盛りつけが大切。しかし弁当箱は基本、密閉された箱だ。
中を仕切っても彩りを添えるフルーツを一緒に入れると、おかずの熱や匂いが移って美味しさがそこなわれてしまう。
別で小さなタッパーに入れたり、二段タイプにすると今度は荷物がかさばる。
そんな悩みを解決してくれるのが同社の「セパレートランチボックス」。
これは「ひとつのお弁当箱でいろんな使い方ができたら」という発想から生まれた。
人気のドーム型のフタが盛りつけをキープ。
フタを開けてみると中皿と仕切りが入っており、それぞれ取り外し可能。
中皿のフタもドーム型なのが嬉しい。
この中皿にフルーツやサラダ、または保冷剤や調味料など、ごはんとは別にしたいものを入れることができ、そのときどきのメニューに合わせて、さまざまな使い方ができそうだ。
これがあればランチメニューの幅が広がることまちがいなし。

今春発売予定の新作フレスコシリーズ。
箸箱は中で箸がカタカタならないようストッパーがつけられ、
スライドした本体が折れ曲がることで箸が取り出しやすい。
商品のよさを伝えるために特徴をポップで伝え、
見本を手にとってもらえるような小型の什器を販促物として制作し、売り場に提供している。

株式会社小森樹脂
東大阪市玉串町東3-1-11
TEL 072-966-1655


「5ミリでダウンの暖かさ」、
新素材カポックが冬の装いを変える。

「5ミリでダウンの暖かさ」、新素材カポックが冬の装いを変える。
アパレルの世界でも、近年エコやサステナブルを謳う商品は増えている。
しかしその志に賛同しつつも、着心地やデザイン、そして価格の点から様々な制約があるのが現状。
原料開発から商品企画・生産までを手がけるアパレルメーカー双葉商事が2019年発表したコートブランド「カポックノット」はそんな現状に一石を投じるもの。
同社は創業から先進的な挑戦を続け、2019年には「大阪ものづくり優良企業賞」を受賞した。
最近ではワコールの人間科学研究所と協力し、スタイルをきれいに見せるパンツや機能性素材を使った特許商品など、まだ世にないアイテムを送り出している老舗アパレルメーカーだ。
冒頭のコートもそんな双葉商事の画期的な商品だ。
2019年開始されたカポック事業は、深井喜久代表取締役社長の息子である、アパレル事業部営業部長の深井喜翔氏が立ち上げたもの。
東南アジアなどに自生する樹木「カポック」の繊維は中が空洞になっているため、コットンの1/8の軽さと湿気を吸って暖かくなる吸湿発熱という特性を持ち、「木になるダウン」と呼ばれるほど。
しかし繊維長が短すぎて糸にするのは難しいとされ、これまでは救命具やクッションの詰め物などにしか使われず、衣類への利用は少なかった。
同社では大手繊維メーカーと協力して合成繊維を混ぜる手法を確立し、コートの中綿に使うことに成功。
商品化に向けて、クラウドファンディングサイト「Makuake」で資金を募ると、目標額を遥かに超える約1700万円もの金額が集まり、「カポックノット」ブランドとして昨冬デビューした。
このカポック事業は、ものづくりのしくみを改革する画期的なものだ。
カポックの綿は実から採取するため、樹木を伐採する必要はなく、栽培に農薬や化学肥料を使うことがないサステナブルな素材。
また、カポックの需要が増えれば、東南アジアでの雇用創出や緑化、さらには森林保全のサイクルが生まれるという。
深井代表は「はじまったばかりのプロジェクトですが、カポック製品を通して人にも地球にも優しい、サステナブルな社会を実現したい」と話す。
循環型ビジネスの最前線がここにはある。

創業以来、老舗海外ブランドとの提携、自社ブランドの確立、サービス業への参入など、アパレルだけにとどまらず常に新たな分野に挑み続けている双葉商事。
先代は創業からわずか5年で海外展開の第一歩として、北米・東南アジアにニット製品の輸出を開始。
さらに1962年にはいち早くアジアを中心とした海外生産を進め、その2年後には国内製品の旧ソ連への輸出もはじめるといったように、とどまることなく事業を拡大してきた。
現在、代表を務める深井喜久氏も、スイスのラグジュアリーブランド「バリー」の企画製造業者の選考コンペからはじまり、最近ではワコールの人間科学研究所との協力による新製品開発など新たな挑戦を続けている。
「バリーの日本におけるパートナーを決める選考コンペでは、自社以外はすべて大手商社という状況でした。はたから見れば勝ち目はないと思われたかもしれません。しかし私は戦略を立てて、コンセプトワークから自分たちのものづくりまでをアピール。おかげで指名を勝ち取りました」。
その際には、これまで培ったコネクションをフル活用。
糸は双葉商事がオリジナルでつくり、ヨーロッパのデザイナーや中国・台湾・韓国などの製造工場の知財を組み合わせながらものづくりするしくみもつくり出している。
時代を見据えた先進性と失敗を恐れないチャレンジ精神は今も引き継がれ、「大量生産・大量消費が当たり前」のアパレル界で、その常識を打ち破るカポック事業へとつながっている。

厚さたった5mmで、ダウンの暖かさ。
特殊な製法で着ぶくれしない、スリムなシルエットを実現した「カポックノット」。
深井喜翔氏とインドネシア農家の人たち。
カポック製品の売上の一部を現地に還元し、カポックの改良などに使い、
現地の雇用を生み出し、次のカポック製品の素材として使用する循環型社会をめざす。
1972年から参入したボウリング事業。
ここから着想を得た専用ウエアは、
プロボウラーの姫路麗選手のプロデュースのもと国内トップシェアを誇るまでに成長。

双葉商事株式会社
吹田市千里山東1-7-18
TEL 06-6387-8128


デザインの発想を変え、ロスを最小限に
「立体造形」ニットの可能性。

現在「Made in JAPAN」の衣類がどれだけあるか、ご存知だろうか。
経済産業省等の資料によると、衣料品の国内生産比率は数量ベースで約2.4%。あとは海外生産。
つまり私たちが着ているほとんどの衣類は海外でつくられているのが現実。こうした中、国内の衣料品製造において、新しい打ち出しを模索する企業がある。
ニット原料から商品企画をはじめ編立・縫製・仕上げまでの一貫した工程システムを持つ第一メリヤスでは、「CAMETARO(亀太郎)」というブランドを展開。
これは「立体造形」の技術でつくられている。
立体造形とは肌や生地のストレスの原因となる凹凸や不整物を出さない製法、つまり「縫わずに編む」ということ。
従来の丸編みの場合、決まったサイズを1分間に何mも編んで洗いをかけ、長方形の板状になった編み地からパーツを切り取って縫製される。
実はこの縫い合わせ時に生まれる凸凹が気づかないうちにストレスになっている。
立体造形の場合、このような流れ作業ではなく、職人が編み機につきっきりで微妙な調整をしながら、1本の糸から編み上げていく。
造形後も洗浄精錬や蒸気仕上げなどの全行程を手作業で丁寧に仕上げる。
考え抜かれた造形と編地の張りは、体験したことのない着心地を味わえるはずだ。
このように立体造形ニット製品は1本の糸で、縫製なしに立体造形をつくりだせるため、編み目の数や大きさなどを変化させて、縫い目なしにプリーツなどの作成も可能。
最近は独自のデザイン性に対する認知度が高まり、ファッション業界からの受注が増えはじめている。
またこの製法はパーツを縫い合わせる必要がないので、縫いしろが発生しない。
「縫いしろだけでセーター1着につきA4サイズ以上のロスが出ます。これがなくなるだけ軽く、縫い目のゴワつきもなくなり、ニット特有の自然な伸縮性が生かされて格段に着心地が良くなる」と小久保貴光代表取締役社長は語る。
「廃棄物を出さない立体造形によって、大量生産大量消費から脱却できます」。
いいものを丁寧につくってお客さんに届けること、それがサステナビリティにつながる。
美しいものづくりのあり方だ。

1919年、メリヤス業界のトップ企業であった白金莫大小製造所で技術を習得した小久保亀太郎氏が東京・目黒で「小久保メリヤス」として独立開業。
その後、関東大震災の影響を受けて大阪・都島に移転、昭和に入り小久保メリヤス以下、産地の数社が合併し第一メリヤスが誕生した。
亀太郎氏が会長をしていた頃、競輪選手のウールの競技用パンツをつくったことがあり、その評判がよかったというのは今も伝えられている。
2代目の小久保恵三氏はヨーロッパのニット業界における考え方、装いやつくりに強烈なショックを受け「日本でもこのようなニット製品を生み出すべきだ」との強い思いで、ヨーロッパのニット工場や機械メーカーを熱心に訪問して、人力に頼っていたニット産業の機械化を進めた。
そして3代目小久保昭延氏と4代目の小久保貴光氏は、脈々と受け継がれてきた技術とDNAで、着る人のことを想い「心が見える製品」を生み出している。
「祖父がこだわっていた毛肌着は日本にはなかった文化、ウールを肌着にする贅沢を伝えたいという心意気をこれからも大切にしたい」。
現在、創業者からその名をつけた「CAMETARO(亀太郎)」は、インナーウエアからスタートしたが、いずれはアウターも手がけたいと、自社ブランドの拡大にも力を入れている。

皮革部分をニットに替えた「ニットブーツ」も製作。
ソックスやストッキングのようなフィット感を持つ。
身体を包み込む感覚。贅沢な肌触り。
常に快適な状態をキープする「CAMETARO」のアンダーウエア。
完全な1枚の立体造形で肌に優しく、縫目が存在しないので折り返し部分もなく、
ツッパリや引きつれもない。
同社には2019年、ニット好きな20代の職人が入社して日々奮闘している。
「彼女たちと一緒に、 これからの“繊維の未来”をつくっていけたら」と小久保社長は語る。

第一メリヤス株式会社
枚方市津田駅前2-8-1
TEL 072-858-1221


紙を知り尽くした最適な
パッケージ提案で躍進。

昨今、デザインや印刷の世界ではネットでの格安サービスが数多くあるが、化粧箱の製作では少ない。それほど種類が多く難しいということだ。箱は梱包材であると同時に、大切な商品の顔。用途によって丈夫さや印刷の美しさ、風合いなど求められるものが異なる。「化粧箱の形状やデザインで商品の売れ方は全然違います。市場は小さいが、まだまだ伸びる可能性を秘めています」。そう語るのは徳光紙業の徳光宏昭代表取締役。思えば日本はパッケージ王国だ。百貨店からドラッグストアまでありとあらゆる店頭に、それぞれの中身にふさわしい包装をまとった商品がひしめき合う。そのなかで手にとってもらうために、パッケージの役割は重要となる。
1972年に紙の卸業として創業した徳光紙業は、30年ほど前にトムソンの機械を入れ紙器製造も開始。卸と製造の両方をやる会社はとても少ない。現在では食品や健康食品・酒類関連の化粧箱をはじめ、あらゆる要望に応じた箱や紙加工品を製造するなど独自の路線を確立。またCADで立体の展開図を作成し、ニーズに合った提案もおこなう。化粧箱は工程が多く、多岐にわたる業種と取引のある同社にはさまざまなノウハウが蓄積されているから提案も可能である。おかげで最近はデザイナーからの依頼も増えてきた。ユニークなのはその働き方。機械を新たに導入しても、すぐには専門の人を雇わないという。まずは社長みずからが機械を扱えるようになってから雇用する。機械のことを理解しているので言葉の重みも変わるし、現場への無理強いもない。また中小企業では珍しく部署替えも頻繁におこなうという。たとえばトムソンを扱う職人は、運転手として入社して営業も経験している。このように従業員がひとり2役や3役できるように、ローテーションで配置変えをしては、おのおのがスキルを磨いていく。お互いの立場がわかるからスムーズに仕事が進む。「働きやすくしていったら、知らない間に働き方改革ができていた」と徳光氏は笑う。だから若い社員も多く、離職率はきわめて低い、理想的な環境が整っている。

徳光紙業では毎年、日帰りもしくは1泊2日の社員旅行をおこなっている。
社員旅行をおこなうだけでもコミュニケーション効果はあるが、同社ではより目的にフォーカスした内容となっているのがユニーク。
「たとえば広島に行ったときは平和記念公園・原爆ドームを見て、呉で戦艦大和を見学というように、ものづくりの現場+文化や伝統が基本。行く先を決めたら、その途中にビール工場や酒蔵見学も入れて、製造現場をみるだけでなく試飲したり、おみやげも楽しめるようにしています」と徳光氏は語る。
学びの要素もありつつ、企画の内容が硬すぎず、メンバーがリラックスして参加できる絶妙なバランス。
なんだか「オトナの修学旅行」のような楽しさがある。
特に学びの要素に関しては、社員からも「興味はあっても、自分ではなかなか行けないことが多いので楽しみにしている」と好評だ。

化粧品や健康食品などの化粧箱を数多く手がける同社では、
「箱自体がアイキャッチ効果を狙える店頭POP」として手がけることも多い。
トムソン加工した製品をのり付けし、貼り合わせるサックマシーン。
転写式の糊付けは、高速に流れる箱1つひとつにピンポイントで当てるため、
タイミング調整が必要。
紙器のもととなる厚紙を、展開図の形にくり抜くトムソン加工。
ベースの木板に溝を掘り、溝の部分に刃を入れた型を利用することで、型を作成していく。

徳光紙業株式会社
本社 大阪市平野区加美南3-6-10
工場・事務所 大阪市平野区加美南4-4-48
TEL 06-6793-2177


自転車でも家でも。
自在に音を楽しむファンスピーカー。

ふだんはデスクに置いて聞くBluetooth小型スピーカー。
それがリビングで映画を観るときには、首掛けサラウンドデバイスに早変わり。それが「popen」。
3チャンネル方式を採用することで、その可愛い外観からは想像できない迫力と広がりのサラウンド音響で「感動体験」を提供してくれる。
開発したのは自在設計の代表社員、八田敦司氏。
大手電気メーカーでエンジニアを経験し、独立。
自分でプロダクトデザインをした「popen」は、ぽっぺん(ビードロ)の名前どおり、ほかの首掛けスピーカーとは、一線を画すキュートな形。
これはラジカセのように据え置くための造形を模索し、最初はダンボールから試作を重ね、使い勝手も改良していくうちに、たどり着いたカタチ。
この商品を開発したときに、いちばん最初に考えたのが特許だという。
「会社員時代に特許申請書はよく書いており、“新しいものをつくったらまず特許”という考え方」。
独立後、ソフト産業プラザiMedio(現・ソフト産業プラザTEQS)に在籍していたときに知り合った、(一社)大阪発明協会の人に相談して申請を手伝ってもらった。
同社は短い開発期間中に特許・意匠・商標の3点を押さえるという知財戦略を実施し、平成30年度大阪府中小企業等外国出願支援事業にも採択された。2年前に開発をはじめた頃は、首に掛けるタイプのスピーカーはほとんどなく、ユーザーや用途が限定されてしまうニッチ性に課題があった。
そこで「popen」は発想を逆転させ、「置いて聴く」ことを基本に日常使う小型スピーカーに首掛け機能をもたせることで、より多くの人が気軽に使えるようにした。
その後大手メーカーから次々と首掛け式のスピーカーが発表されたが、「戦略としては、市場が広がればこの商品の特徴が際立ち、シェアは取れるはず。
機能性も高く、通話やスマートフォンの音声操作もできますから」。
将来的には「popen」と連動して、AIスピーカー的な役割のできるスマートフォンアプリも開発予定だ。

自在設計の「popen」の原型、それはラジカセ。
ウォークマン世代で「将来はソニーに入ってウォークマンをつくる」のが夢だった八田少年。
中学校に上がるときに、ずっと欲しかったラジカセを買ってもらえた。
「ラジオ講座で勉強する」という親のもくろみとは裏腹に、FMラジオを聞いてはエアチェックする日々。
そして次第に、オーディオそのものに目覚めていく。
あるとき壊れてしまったラジカセを解体してみた。
そこで「ヘッド部分をいろいろ調整すると、格段に音が良くなる事に気付いた」。
アナログオーディオは、自分で調整できるのが面白いところ。高校生の頃にはCDが発売されたが、デジタルには自分で手をかける余地が残されていなかった。
そこでオーディオへの興味はいったん冷める。
次に家庭用ゲーム機で、ソフトウェアのプログラミングに興味を持ち、入社した大手電気メーカーではパソコンソフトの開発にたずさわった。
巡り巡って独立後手がけたのは、やはりオーディオ。
それもオーディオに目覚めるきっかけとなった「持ち運べるラジカセ」だ。

部屋に置いても、身につけても気分を盛り上げてくれるキュートなデザイン。
ネーミングはビードロ「ぽっぺん」に形が似ていることから着想を得てつけられた。
160gと軽量で耳を覆わないリスニングスタイルは、作業や移動中の使用に最適。
内蔵マイクによるハンズフリー通話や曲順・音量操作もボタンででき、
ながらスマホも防げて安全。
開発から完成まで奮闘する姿が描かれたマンガ(作画/まえだみゆき)もWEBにて公開。 https://www.popen.net/popen-story/

■MOOV,press vol.28 記事一覧


■スタッフ
チーフエディター
浅野 由裕 (株式会社ファイコム)

エディター
阪本 聡子 (株式会社ファイコム)

アートディレクター・デザイナー
前田 敏幸 (株式会社ファイコム)

ライター
町田 佳子

フォトグラファー
北尾 浩幸

マンガ
かわぐち まさみ

プリンティングディレクター
野村 いずみ (有限会社山添)

ブースアドバイザー
吉永 幸善(パラボラデザイン)


■発行
MOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)
大阪府商工労慟部商工振興室ものづくり支援課
〒577-0011 東大阪市荒本北1-4-17(クリエイション・コア東大阪内)
【TEL】06-6748-1011 【FAX】06-6745-2362
2020年3月発行


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