第十一回B4輪講 演習問題(2026/7/13)
先日行われた第十一回B4輪講会は和田が担当しました. 教科書は例年通り, 越野和樹さんの「共振器量子電磁力学」を使用しています.
今回は「アンチバンチング」, 「2準位原子の1光子・2光子応答」, 「ビームスプリッタ」などについて学習しました.
以下に演習問題を掲示します.
大問1
長いパルス極限では1光子波束はほぼ
$$
f_{out}(r,t) \sim R(\omega_{in}) f_{in}(r-t)
$$
と書ける(実際には原子による吸収・再放出のために小さな時間遅れがある).
1. 反射係数を
$$
R(\omega) = \frac{\Gamma/2 + i(\omega - \omega_a)}{\Gamma/2 - i(\omega - \omega_a)}
$$
とする. この位相$${ \phi(\omega) = \text{arg}R(\omega) }$$を求めよ.
2. 群遅延を$${ \tau_g = \frac{d\phi}{d\omega} }$$で定義し, 共鳴$${ \omega = \omega_a }$$での$${ \tau_g (\omega_a) }$$を求めよ. また$${ \tau_g (\omega_a) }$$が$${ \Gamma^{-1} }$$程度になることを示せ.
大問2
古典的な電場モデルとして, 振幅が一定で位相のみが変動し得るコヒーレント(?)な光を考える. 時刻$${t}$$における$${ E(t) }$$は
$$
E(t) = E_0 e^{-i\omega_0 t + i\phi(t)}
$$
ここで, $${ E_0 }$$は振幅, $${ \omega_0 }$$は中心角周波数, $${ \phi(t) }$$は実数の位相の関数である. なお, $${ \langle \cdots \rangle }$$は時間平均を表すものとする.
1.
1次の自己相関関数$${ g^{(1)}(\tau) }$$は次のように定義される.
$$
g^{(1)}(\tau) = \frac{\langle E^*(t) E(t+\tau) \rangle}{\langle E^*(t) E(t)}
$$
与えられた$${ E(t) }$$を代入し, $${ g^{(1)}(\tau) }$$を計算せよ. ただし, $${ \Delta \phi \equiv \phi(t+\tau) - \phi(t) = 0 }$$とする.
2.
2次の自己相関関数$${ g^{(2)}(\tau) }$$は次のように定義される.
$$
g^{(2)}(\tau) = \frac{\langle I(t) I(t+\tau) \rangle}{\langle I(t) \rangle^2}
$$
ここで, $${ I(t) = E^*(t)E(t) }$$は時刻$${ t }$$における光強度である. $${ g^{(2)}(\tau) }$$を計算せよ.
*補遺*
もし振幅にも緩和がある場合, 問2の答えは1より大きくなります(バンチング).
以上の問題を次回の発表者以外のB4の2人に割り振り, 来週解説してもらいます.
