ADHDは、感情を制御できれば、自由になる
ADHDというと、多くの人は集中力や行動力の問題を思い浮かべる。
どうすれば先延ばしを減らせるのか。どうすれば忘れ物をしなくなるのか。どうすれば目の前の作業に集中できるのか。
もちろん、それらは重要なテーマである。
しかし実際には、ADHDの制御はもっと手前のところから始まる。集中力や行動力の問題のさらに下には、感情と情報環境の問題がある。
怒り、不安、焦り、恥、期待、興奮。そうした感情が激しく動くと、それだけで脳の処理能力は大きく消費される。そしてADHDの人は、そうした感情や刺激の影響を受けやすい。
だから、感情を整えず、情報環境を整えず、意志の力だけで集中しようとしても限界がある。
まず神経系を静かにする。そのうえで集中や行動を組み立てる。
これがADHDの制御における基本戦略である。
ADHDでは、感情が行動を支配しやすい
一般的には、人は出来事を経験し、その結果として感情が生まれ、その後に行動すると考えられている。
しかしADHDでは、感情がより前面に出やすい。
何か刺激が入る。すると感情が大きく動く。そしてその感情が注意を占有し、行動まで支配してしまう。
少し批判されただけなのに、その言葉が一日中頭から離れなくなることがある。
SNSで怒りを誘う記事を見たせいで、本来やるべき仕事に戻れなくなることもある。
人前で恥をかいた経験が何度も再生され、行動そのものが止まってしまうこともある。
興奮するニュースや面白い話題を見つけると、それまで重要だったはずのことが急にどうでもよくなることもある。
こうした経験は、ADHDの人にとって珍しいものではない。
重要なのは、感情が起きないようにすることではない。
感情は必ず起きる。
大切なのは、その感情に長期間支配されないことである。
怒りは、長く続くほど高くつく
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