駅前が、変わった|町の変化
富山駅が変わった。
新幹線が開通してから、 駅の雰囲気はどんどん整っていった。 ショッピングセンターができて、 お土産売り場が並んで、 北口も南口も、きれいになった。
私が一番驚いたのは、 南口と北口がつながったことだった。
昔は、地下を通るか、ぐるっと回り道をしなければ 行き来できなかった。
薄暗くて、長くて。 友達と一緒なら歩けたけど、 1人では通りたくないなと思っていた。
北口には柔道の道場があって、 試合や審査のたびにそこへ行った。 でも帰りにご飯を食べようとなると、 お店が多いのは南口の方だった。
仲間と一緒に、あの暗い道を歩いた。 文句を言いながら、笑いながら。
今は、改札の外で自由に行き来できる。 北口と南口が、普通につながっている。当たり前のように歩けるその通路を通るたびに、 あの遠回りはなんだったんだろうと思う。
駅前に立つと、東京に少し近づいたなと感じる。 でも、東京とはまた違う。
これだけきれいになったなら、 もっと富山に人が来てくれればいいと、 純粋にそう思う。
昔の駅前の記憶は、少しずつ薄くなっていく。 それが少し寂しくないといえば、嘘になる。
でも、暮らしている人たちの生活が一番大事で、 気持ちだけではやっていけない。
町が変わるのは、そこで生きている人がいるから。 変化についていくことが、成長だと思う。
富山駅は、変わった。 私も、変わった。
たまに駅に立つたびに、そのどちらも確かめている。
