【短い雑記】『energy flow』とアンニュイ
公園の池のさざなみ、薄曇りの平日。どこかアンニュイな景色にいる時、坂本龍一さんの『energy flow』が心の中で流れます。
池の水面は静かなのに、ときどき小さな波紋がサァーっと広がる。木の葉もほとんど動かないのに、ほんの少しだけ揺れている。
色も音も、薄もやを隔てて感じるような、動きの感じられない静けさのとき。
見た目とは裏腹に、空気がゆっくりと、うねっているような感覚を持つことがあります。
何も動いていないような時にこそ、見えない層で空気が動いている感覚。
それは、ほんの少しの葉っぱの揺れや、ゆっくりとした雲の流れ。ちらちらときらめく水面から、静かに地表を渡る風を感じているのかもしれません。
風は地球の息吹で、風そのものは見えないけれど、目で、耳で、肌で、感じることができます。
そんなかすかなエネルギーの流れが、滑らかで少し切ない『energy flow』の旋律を連想させるのでしょう。
あなたにも特定の風景から立ち上がってくる、旋律がありますか?
特別なことは何もなかった今日も。
いつもの旋律に思いを馳せると、センチメンタルで豊かな時間があったな、と少しだけ愛おしくなります。
※『energy flow』をご存じない方は、こちらから試聴できます。
坂本龍一「energy flow」(Warner Music Japan)
