「売り込みたくないから、何も言わない」そのやさしさが、もったいない
「売り込みたくない」という気持ち。
そのやさしさが、逆に“道を示さない”ことにつながってしまうとしたら…
今日はそんなお話です。
Webと発信まわりのサポートをしている甲田和美です。
WordPressでは売り込みをしないで問い合わせにつなげる仕組みが沢山あります。その説明をしている時に「売り込みっぽくなるのはちょっと…」と、打ち明けられました。
今日は、次の行動を促す一文、CTA(コール・トゥ・アクション)についてのお話しです。

発信をしていて、「売り込みっぽくなるのがイヤで、CTAをつけていない」という声をよく耳にします。なんとなく自分をアピールするのが恥ずかしい。ごり押ししているように見えるのは嫌。そんな感覚は、共感されやすいし、誠実さのあらわれでもあると思います。
でも、その“やさしさ”が、かえって「届かない」原因になってしまっているとしたら?
料理の世界では“おいしいのに
売れない”レストランがある
これは料理にも似ています。
とびきり丁寧に仕込まれたスープ。
素材を生かした繊細な味付け。
手間暇を惜しまない仕事。
にもかかわらず、お客さんが戻ってこない。SNSで話題にならない。なぜか。それは「どう楽しめばいいか」が、案内されていないからです。どんなにおいしくても「温かいうちに召し上がってください」の一言がないと、冷めてしまって風味が落ちることもありますよね。
あるいは「レモンをかけるとさらに美味しい」と言われて初めて、
味の奥行きに気づくこともあります。
発信も同じ。どれだけ想いを込めて書いても、「どう関わればいいのか」の案内がなければ、せっかくの魅力が伝わらないまま、スルーされてしまうのです。
CTAは「おしつけ」じゃない。
「ご案内」なんです
マーケティングの世界では、投稿やページの最後に「詳しくはこちら」「無料で登録できます」など、次の行動を促す一文をCTA(コール・トゥ・アクション)と呼びます。
このCTAがあると、読者は「何をすればいいか」がわかります。
ないと、“読むだけ読んで、忘れてしまう”という流れになりがちです。
ここで少し、心理学の視点も添えてみます。
人間は「次にどうしたらいいかわからない」状況に、ストレスを感じやすいと言われています。せっかく感情が動いたのに、その先の行動が見えないと
「なんか良かったけど……まあ、いっか」となってしまうのです。
これは「曖昧な選択肢」が不安を生むという、選択理論でも知られている現象です。つまりCTAは、押しつけでも営業でもなく、“感情が動いた人の手を、そっと引く”ような存在なのです。
「必要な人にだけ届けばいい」では、本当に必要な人に届かない
誠実な発信者ほど、こう思うことがあります。
「無理に誘導したくないし、必要な人が見つけてくれればいい」
でも残念ながら、WEBの世界では「見つけてもらう」のがとても難しい。
たとえば、商店街の一角でひっそりと営業しているパン屋さん。外から見ただけでは、天然酵母を使ったこだわりの食パンがあることはわかりません。
看板も出さず、のれんもなく、外からは様子がうかがえない──
その姿勢は美徳かもしれません。でも、お客さんの側から見れば「入りづらい」んです。
発信も同じ。「よかったらこちらもどうぞ」と、次の選択肢をさりげなく見せてあげる。それは、“親切”なのです。
やさしさのつもりが、
読者を迷子にしていることもある
言葉選びひとつで、印象はずいぶん変わります。
たとえばこんな風に。
「詳しくはこちら」→「もっと深く知りたい方へ」
「今すぐ登録」→「気になる方に、こんなプレゼントを用意しました」
「申し込みはこちら」→「ご相談のきっかけに、こんな方法もあります」
どれも、読んでいる人の“気持ち”に寄り添った表現です。
無理やり売るのではなく、選べるようにする。
これがいまの時代のWEB集客における、やさしい設計です。
結局、伝えるって
“届ける”ことなんだと思う
「いい投稿ができた」
「記事がまとまった」
それだけで終わってしまうのは、やっぱり、もったいない。
どんなにおいしい料理でも、お皿のまま出しただけでは食べてもらえないことがあります。だからこそ、ちょっとだけ添えておく。
「温かいうちにどうぞ」
「塩はお好みで」
「もっと知りたい方にはこちらを」
そんな“ひとこと”が、読む人の心を動かすんですよね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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