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#92 56歳、「舞台を見に行って、ここは自分の居場所じゃないと思った日

昨日はゴルフで有給を1日使って、
今日は午後休を取った。

正直、ありえない。

でもどうしても行きたかった。

去年の1月から通い始めたテアトル。
その最初のレッスンで一緒だった人が、今回の朗読劇に出ると聞いて、
「絶対に見たい」と思った。

10歳くらい年上で、
価値観もすごく合う人。

最初のレッスンで3ヶ月も経たないうちに「外郎売り(歌舞伎の長台詞)」を覚えたのが
私とその人だけだった。

大きな会社に勤めていて、去年退職。
今は東京に行って撮影をしたり、
今回の朗読劇もオーディションに通って出演している。

その人に出会えたことが、
テアトルに入って一番よかったことかもしれない。
彼女がいたからここまで続けてこられたのかもしれない。


会場は、地元の文化劇場で、
開演前に、数えてしまった。
横に10人以上、縦に15列。
150人くらいは、いたと思う。

平日の15時半開演。

来ている人は、40代、50代、60代くらいが多くて、
30代くらいの人も少し。

それを見て、

「ああ、こんなにいるんだ」

テアトルに通って、
いわゆる“売れてはいない人たち”。

見た感じ、皆んな綺麗にしてる。
でも、売れてない。
いや、一度も何も出てない人がほとんどなのは
1年以上やってきて、わかってる。


舞台はよかった。

みんなすごく練習してきたのが分かるし、
友人も、本当に輝いていた。

スポットライトを浴びて、
ちゃんとそこに立っていた。

この歳で、輝ける場所がある。
素敵だった。

友人に、似合うお花も持っていった。
公演後、立って観客を迎えてた。
彼女の輝く姿に、ピンクの華やかな花がとても似合った。
それが嬉しかった。


でも、見終わったあと、
はっきり思った。

「自分の居場所はここじゃない」


舞台に立ちたいとか、
スポットライトを浴びたいとか、
それが生きがいになる人は、きっとあの場所が合っている。

年齢なんて関係なくて、
50代でも60代でも、こうしてキラキラできる。

それはすごくいいことだと思う。


でも私は違う。

ありがたいことに、小さい頃、バレエを10年近くやっていて、全国で発表会もたくさん出たし、
ピアノの発表会も経験してきた。

スポットライトを浴びる経験は、
もう十分させてもらってきた。


今の私は、

平日は銀行で働いていて、
このままいけば65歳、もしかしたら70歳まで。

正社員になるのにも10年以上かかったし、
好きな仕事ではないが、この仕事で、2人の娘を育て、シングルマザーでも娘たちに迷惑がかかることはない。
最後まで務め上げたいと思っている。

その上で、

「もう一本の柱を作りたい」

それが、テアトルに入った理由だった。


介護とか、警備とか、お掃除とかじゃなくて、
できれば、自分が楽しめることで、
少しでも収入につながるもの。

その可能性を探したくて、入った。


でもここで稼げない事は1年かけて、薄々気づいている。

そして、今日、

ここは、私の居場所じゃないとはっきりわかった。


もちろん、否定じゃない。

あの場所で輝いている人たちは、
本当に素敵だった。

友人も、本当にかっこよかった。
誇らしかった。
退職してもコーチングとして起業してる彼女にとってのテアトルは深みになる。

でも、だからこそ、分かった。


「私はここじゃない」


彼女との距離を感じて、なんか、少し寂しいような気もした。

でも、はっきりと違いを感じた。


舞台を見ることは好きだ。

行ってよかった。

本当にそう思う。

行かなかったら、まだ
この違いに気づかなかった。


違うって分かったことも、
一つの前進なんだと思う。


そして、私は、今日一つ、
クラウドワークスのモデル案件を契約した。

まだ分からないけど、

少なくとも自分の歩き出す方向が少しだけ
わかった気がする。


それだけでも、
十分意味のある一日だったと思う。

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