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大阪のゴミ処理場「舞洲工場」の見学ツアーがすごかった!

大阪万博が開催されたのは、大阪市此花区(このはなく)の夢洲(ゆめしま)でした。

そのすぐ北、USJの西隣にあるのが「舞洲(まいしま)」。

「島」に対して「洲」の字が使われているのは、いずれも人工島だから。

そして「舞洲」というと、まず思い浮かべるのがゴミ処理場・焼却場である「舞洲工場」。

此花(このはな)大橋を渡って「舞洲」へ入る玄関口の左右に、まるでゲートのようにそびえ立つ2本の印象的な煙突がそれ。

初めての人が見たら、「ん?USJ?遊園地?」と思うかもしれませんね。

橋からの写真がないので、「写真AC」の無料写真素材から。
実はこちら、大阪市の重要施設で、ゴミ焼却場と下水汚泥処理場なんです。

✅写真左 「舞洲工場」 ゴミ焼却・破砕工場
✅写真右 「スラッジセンター」 下水汚泥処理場

そして「舞洲工場」では見学ツアーが開催されていると知り、行って来たのですが、その学びがすごかった~!

写真ACから引用

⭐いざ、舞洲工場見学ツアーへ


大阪駅から南西へ、高速道路を使って車で行けは約20分、下道でも30分~40分。

大阪市内に6つあるゴミ焼却場、2つある下水汚泥処理場の中でもここだけが特別なのは、有名な芸術家がデザインしたものだから。
すごくカラフル!

大阪市内に6つある処理場の中でも際立ってますね。

見学はなんと無料!
駐車場もあり。
見学の日はあいにくの雨。
ここからは、お天気のいい日に撮影したものや、撮影OKだったインフォメーション映像をたまに交えてご紹介します。

見学ツアーを予約していた時間に行くと、ガイドしてくれる職員さんが待っていてくれました。
入り口からしてインパクトある~!

エレベーターで2階へ。
このタイルも1つ1つ手で貼られたものだそう。
通路もうねうね。

まずはヴァッサーさんのデザインの特徴や舞洲工場のシステムについて、インフォメーション映像を視聴。
壁に書かれているのは舞洲工場のマスコット「ポム」くん。
ここからガイドさんのお話を聞きながら見学スタートです!

⭐フンデルトヴァッサーがデザインした「自然との共生」


2001年に建てられた舞洲工場をデザインしたのは、オーストリア ウィーン生まれの画家であり建築家の「フンデルトヴァッサー」氏

ヴァッサーさんは、世界各地の環境保護プロジェクトを主宰し、環境アーティストとして活動していたそうで、舞洲工場の外装デザインのテーマは、
「技術・エコロジー・芸術の融合」。

彼にデザインを依頼した理由は、緑豊かなスポーツアイランド、舞洲の街づくりの考え方「自然との共生」とヴァッサーさんの環境保護思想が一致したからだそうです。

ヴァッサーさんは2000年に亡くなられたため、ウィーンのシュピッテラウ焼却場と舞洲工場、世界に2つしかないフンデルトヴァッサー建築のゴミ焼却場となったのです。

舞洲工場にはすご~く沢山の窓があるのですが、
「自然界には似ているものはあるが、ひとつとして全く同じものはない」
という考えから、全て違う大きさ、形ということです。
ほんとだー!

ウィーンにあるヴァッサーさんの作品はどれもユニークで可愛い。

左上:フンデルトヴァッサーハウス(市営住宅)
右上:聖バルバラ教会
左下:ブルマウ温泉村
右下:高速道路用レストラン

画家でもあるヴァッサーさんの作品。
絵の中に、銀板のような光る素材を使っているのも特徴。

こちらはヴァッサーさんが書いた舞洲工場の設計図。
「建物を建てるということは自然を壊すということだから、同時に植栽すべき」という考えだったそうで、確かに緑がいっぱいですね!

こちらができあがった舞洲工場の模型。

壁に描かれた黄色い縦の線は、燃え上がる炎、煙突の赤い線は、立ちのぼる煙(ガス)をイメージしたそうです。

2階の通路から見ると、ゲートの屋根の上も緑、くねくねした庭園にも緑がいっぱい!

「自然界に定規で引いたような直線はない」
というヴァッサーさんの考えに沿って、駐車場も単なる白線ではなく、植栽された枠でした。

煙突の模型が3つ。
左は舞洲のスラッジセンター、真ん中が最初にデザインした舞洲工場の煙突、右が実際に完成した煙突。
設計図の右下にある「百水」というサインはご本人のものだそう。
フンデルトは「百(ハンドレッド)」、ヴァッサーは「水」を意味するんだとか。

最初にデザインした煙突の窓の数は、日本の建築基準に合わなかったらしく、変更されたのです。

こちらはウィーンのシュピッテラウ焼却場の模型。
屋根の上には、ヴァッサーさんがいつも被っていた帽子のオブジェ。
ユーモアがあっていいですね!

敷地内には186の柱があり、こちらもやはり全て違うデザイン。

⭐回収されたゴミが無色無害のガスになるまで


1日に約600台のゴミ収集車が入ってくるというゲート。
ここで一時停止し、ゴミの重さを測っているのです。

インフォメーションの映像から引用

収集車はプラットホームと呼ばれる場所で収集したゴミを投入します。

インフォメーション映像から引用

現在、私達が見るパッカー車が導入されたのは、昭和32年。
それまでは大八車に乗せた籠で収集し、曳き舟やトラックの荷台に乗せて上げ下ろししていたんですね~。
大変だ。。。

模型でいうと、左のピットで収容したゴミから、右の煙突から出る煙(ガス)となるまでの過程を見ていきます。

ここから実際に工場の中を見学。

入ってまず、超巨大なクレーンが動いているのが見えました。
すご~い!

ゴミを貯めておくピットは、小学校の教室55個分の大きさがあるそうで、このクレーンでゴミを撹拌して燃えやすくしているんだとか。

その後、ゴミは焼却炉の中で約900℃の熱で燃やされます。
右下の模型が分かりやすかったけど、黄色の段と赤色の段は交互に前後して動き、上に乗せた布がそれに押されて徐々に下に降りていく仕組みでした。

燃やされたゴミは、約20分の1の量の灰となります。

焼却によって発生する高温の排ガスからボイラーで熱を回収し、タービンを蒸気で回して発電し、館内の電気を全てまかない、さらには余った電気は販売しているそうです。

タービンを回すと発電する仕組みを模型で体験。

職員さんが、工場全体をコントロールするのが中央制御室。

燃やしたあとの灰は、灰→土→灰→土、という順で埋め立てていくことで、埃が飛ばず、匂いや虫の発生を防いでいるのです。

焼却場とはいえ、疑問に思ったのは、この煙突からモクモクと煙が出ているのを見たことがない、ということ。

なんと、排ガスから水銀などの有害物質を全て取り除き、無害化してクリーンなガスとして排出しているため、
「目には見えないですよ。」と。
その性能の高さにびっくり!

続いて、燃えないゴミのエリア。

わー!
マットレスや便座、ベビーカーなどが見えました~!

これらは粉砕機。
ハンマークラッシャーによって細かく砕かれ、アルミ、鉄などのリサイクル可能な素材を取り出しているそうです。

模型があって、粉砕されて出て来た鉄は強力な磁石で回収、アルミだけが吹っ飛んで別回収されていました。

夜はライトアップされ、夜が更けるにつれ、何段階かに照明が変わり、徐々に暗くなっていくそうです。

写真ACから引用

⭐舞洲スラッジセンター


舞洲工場の北側に建つのが「舞洲スラッジセンター」
こちらは下水から生じた汚泥を処理する施設です。

家庭や工場から出た汚水や雨水は、下水道管を通って下水処理場に集まりますが、下水処理場には2種類の施設があるのです。

✅水処理施設
汚水を処理してきれいな水を河川に放流する施設

✅汚泥処理施設
汚水を処理する時に発生する汚泥を処理する施設

舞洲スラッジセンターは下水処理場の汚泥処理施設からパイプ輸送される汚泥を受け入れ、脱水、溶融処理を行って、有効利用可能な「溶融スラグ」を生み出す施設なんだそうです。

こちらももちろん、フンデルトヴァッサー氏のデザイン。

✅外壁の赤いストライプ = 炎
✅煙突の青色 = 大阪湾の海の青と空の青
✅煙突頂部の黄金色の輝き = 将来への夢と希望

という意味があるそうです。

展示パネルで見ても、かなり大きな施設ですね。

ここで作られた「溶融スラグ」は、パイプなどの素材として再利用。
ブロックになっていたものは建設素材に使われるのか、とても水はけの良いものでした。

「舞洲工場」の見学ツアー、ガイドさんのお話も丁寧で、学びが多く、本当に良かったです!

大阪市内では小学4年生の時に各区の処理場を見学するそうですね。

「舞洲工場」
大阪市此花区北港白津1-2-48

工場見学の申込みはこちら
約90分(無料)


~まとめ~

その昔、初めて舞洲工場、スラッジセンターを見て思わず、
「何アレ!?」
と言った時に誰かから聞いたのは、
「税金の無駄使い」「負の遺産」
という言葉でした。

✅舞洲工場
デザイン料 約6600万円 総工費 609億円

✅スラッジセンター
デザイン料 約6000万円 総工費 800億円

確かに、建設当初から「税金の無駄遣い」との批判があり、私も、その時は「なにも、ゴミ処理場をこんなに派手にしてお金かけなくても?」
と思ったのでした。

ですが、今回、私が見学に行ったきっかけはやはりその奇抜なデザイン。

というのも、大阪市内にあと5ヶ所あるという処理場の存在、場所についての認識がない。。。

実際に見学に行ってみて、いかにここが重要な施設、世界に誇るべき施設なのか、私達が出すゴミがどのように処理されているのかを学ぶことができ、余剰電力売却などで利益も生み出していることも知りました。

誰から聞いたかさえも覚えていないイメージだけで終わらなくて良かったな、と思いました。

そして大阪市にはもう1つ、ヴァッサー氏がデザインした施設があると聞いて驚き!

それは、北区扇町にある「キッズプラザ大阪 こどもの街」。
まさにおとぎの国ですね!
また見に行ってみようかな♪

来週は、「舞洲」には、ネモフィラ祭り、ログハウスやトレーラーハウスなどの宿泊施設、スポーツカートなどもあり、スポーツアイランドだけじゃないんだぞ♪ということをご紹介します。


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