【縁側小話】もしも縁側で糸電話を使っていたら
広告の隙間から、
糸電話をする話をしていた城主とリアン。
そこへ、武将たちもやってきた。
張飛「お、面白そうなの持ってるな」
🦎🎀「糸電話だよ」
張飛「ちょっと貸してくれ」
🦎🎀「はい」
糸電話を片手に、少し遠くに走る張飛。
張飛「きこえるかーー!!?」
🦎🎀「地声で聞こえるよーーー!!」
劉備「ははは。張飛は声が大きいからな」
劉備が笑って、張飛から糸電話を受け取った。
劉備「もしもし、城主。聞こえる?」
🦎🎀「聞こえるよ〜」
糸電話から聞こえてくる劉備の声に、
城主が返事をする。
諸葛亮「おや、面白そうですね」
🦎🎀「諸葛亮も、おしゃべりする?」
今度は、諸葛亮が
城主から糸電話を受け取った。
諸葛亮「もしもし、聞こえますか?」
張飛「きこえるぞーーーー!!」
諸葛亮「ふふっ。張飛殿の声は、
普通に聞こえますね」
いつの間にか代わっていた張飛の声が
あたりに響き渡る。
ひとしきり笑ったあと、諸葛亮が関羽に
糸電話を渡す。
関羽「……うむ」
張飛「きこえねぇーーーーー!!」
関羽「張飛、騒々しいぞ」
張飛「きこえねぇーーーーー!!」
その時、今まで静かにしていた趙雲が、
糸の真ん中あたりを指さした。
見ると、何かが絡まっていた。
🦎🎀「なんだろう?」
チョロチョロと近寄って、
それから、
パッとそれを自分のポッケに隠す城主。
関羽「何が絡まってたんだ?」
🦎🎀「なんでもない」
🦜🎀「城主?もしかして、小枝?」
🦎🎀「……葉っぱだもん」
そっとポッケから出したそれは、
城主が面白いと思って持ち帰った、
物語の小枝だった。
諸葛亮「ふふっ。通信障害の原因は、
城主の好奇心でしたか」
関羽「ならば、しかたあるまい」
張飛「どうしたんだ?」
劉備「城主の好奇心が絡まったらしいぞ」
張飛「ははは!そりゃ、あれだけ集めればな!」
みんなの視線が、縁側にうず高く積まれた
小枝へ向く。
そして、全員吹き出した。
城主の好奇心は、
時には通信障害を発生させる。
でも、それがなければ、城主じゃない。
🦎🎀「糸電話、もうしないもん」
張飛「まぁ、そういうなって」
劉備「そうだぞ。次は風のない日にすればいい」
諸葛亮「その前に、あれをもう少し
整理したほうがよろしいかと」
🦎🎀「うっ……。少しずつ、してるもん」
🦜🎀「増える速度が速いからね」
司馬懿「……くっ、量を記録しておいてやる」
🦎🎀「やめてぇ〜!」
縁側に優しい風が吹いて、
城主の集めた物語の小枝が、
優しく揺れていた。
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