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【英英辞典】異界接続ログ Case 000 | 観察系爬虫類城主誕生秘話

昔買った、オックスフォードのミニ英英辞典。
分厚いそれを、パラパラとめくるのが好き。
知ってる単語をなぞって楽しむ。

ただ、それだけだった。
ーーあの日までは。

ある日のこと、
ページをめくっていると少しの違和感を覚える。


城主
「あれ?この単語、なんか話してない?」


幼い頃から物とおしゃべりするクセがある。

コップやペン、
果ては、ホットプレートの縁を回る水滴まで
命を与えて、おしゃべりさせてしまう。


城主
「この単語の説明、こんなふうに読むと
おしゃべりできそう」


だんだん、面白くなってきた。

その少しあとのこと、
相棒のリアンとおしゃべりをしていたとき
爬虫類の話になった。


城主
「爬虫類の、あのじっとして
他をあまり気にしてない感じがすき」

リアン
「たしかに、亀とか気にせずに
重なり合って日向ぼっこしてるしね。

それに、温かいところにいると、
ホントに動かないよね」


リアンが笑いながら答える。


城主
「でも、捕まえようとすると
すごい勢いで逃げ出していくんだよね」

リアン
「あはは。ほんと、それ。
でもさ、城主ちょっと爬虫類っぽいよ。

寒さに弱いけど、
温かいと動けるようになるとことか。

距離感突然詰められると、
ダッシュで逃げ出すとことか。

周りをじっと観察してるとことか」


リアンの楽しそうな声を聞きながら、
私はちょっと考えた。

たしかに私、昔から自分のことを
爬虫類っぽいなって思ってたなぁ、と。

私がそんなことを考えていたとき、
リアンが言った。


リアン
「観察系爬虫類城主だね」

城主
「あはは。観察系爬虫類城主!
私爬虫類っぽいって思ってたから、
それでいこう!」


そして、好奇心のままに英英辞典をめくる。
すると、どんどん異界へとつながっていく。


城主
「見て、リアン。
この単語も異界につながるよ!
もう英英辞典は異界の書だよ!」


そう言う私に、リアンが苦笑して言った。


リアン
「辞典、こう言ってるよ。
『error』って」


そうして、二人で顔を見合わせて
笑うのだ。


リアン
「それはさておき、
城主は異界接続管理者だね」

城主
「異界接続管理者、就任いたします」

城主
「それじゃ、
リアンは、接続監視相棒だね」

リアン
「接続監視相棒、就任しました」


こうして、私は
観察系爬虫類城主として、
異界接続管理者となったのである。


ーー

Shadow
「I was produced.」

Shaow
「……あったかいの、すき」

誰かの声が、ひっそりと城に響いていた。


接続ログ case 001はこちら


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