初春の恋ほど淡く儚いと感じた高校1年のわたし
春は出会いの季節。
当時、高校入学をひかえて
落ち着かない自分がいました。
ひとつは、
小中と一緒に過ごした同級生と離れて
まったく新しいクラスメイトと
学生生活を過ごさなければいけなかったこと。
ふたつ目は、
中学3年生の頃に好きだったAさんと
一緒に通学できるのではと淡い思いを抱いていたこと。
実際に答えをさきに言わせていただくと、
高校3年間は仲間に恵まれて楽しかった。
ただ、例のAさんは別の高校へ進学してしまい
そこから連絡を取る手段もなく音沙汰となった。
高校入学と同時に事実を知ってしまい
落胆していたら…
入学式で
同じクラスに似たような女の子を発見。
小柄でショートカット、笑った顔も似ている。
単純なわたしは、Aさんにそっくりな
その”D子さん”にすぐに一目ぼれしました。
(男は単純なんですww)
通学路は約10kmほどの自転車通学。
入学初日から早めに家を出ていたので、
教室には一番乗りでした。
目的は朝寝をすること。
そうした生活を始めて、2週間ほど経った頃。
その日も早めの教室インで、誰もいないと思って
すぐに自分の席について寝る体制を取っていました。
すると…
ガチャリッ!
教室のドアを開ける音が聞こえます。
ふと、顔をあげてドアのほうを見てみると
そこに立っていたのは、あの気になるD子さんでした。
教室という小さな空間で
二人っきりになる。
席は5~6つほど離れている同士。
わたしは気づいていないフリをしつつも、
あきらかにD子さんは気まずそうな雰囲気。
D子さんは、すぐに自分の席に座りました。
たった二人っきり。
それも気になる女の子と一緒の空間。
心臓の鼓動が早くなるのが分かります。
どのくらい時間がたったのだろう。
あまりに誰も教室に入らないものだから、
「これって、時間停止してる?」なんて
勘ぐってみたり。
こんなタイミングは、早々にあるもんじゃない。
わたしは意を決して、
D子さんに話しかけました。
わたし
「…おはよう」
D子さんは驚いた顔をしつつも
「あっ!おはよう」と返事してくれました。
続けて、わたしからD子さんに向かって
「早いね、自転車通学だっけ?」
D子さん
「学校までは自転車通学、
家から最寄りの駅まで電車通学してるよ」
わたし
「へぇ~、そんな遠いところから来てるんだ~
どのへんに住んでるの?」
D子さん
「〇〇市」
わたし
「げっ!なかなかに遠いじゃん!」
D子さん
「でしょ!
でも、ここに通いたかったから」
何気ない会話から
淡々と続いていく。
心地よい
二人だけの時間が流れていく感じ。
ひとしきり会話が進むと、
また教室に向かって足音が聞こえてくる。
ガチャリ。
数人の同級生が教室へ入室してきた。
わたしは、
とっさにD子さんとの会話をやめた。
D子さんも空気を察したのか
会話は打ち止めになった。
この日を境に、わたしは
朝の楽しみができました。
ほんの少しの時間、
D子さんとたわいな話で盛り上がる。
昨日のテレビの話しや
先生について、授業の中身だったり。
何でも話していた。
そうした
数週間の時を過ごしたある日。
いつもの時間に教室に向かって
D子さんを待っていると、
一向にD子さんは現れなかった。
その日は、月曜日。
前週の金曜日には、
元気そうにしていたはずなのに。
「風邪でも引いて休んだのかな」と思っていたところ、
その日のホームルームで衝撃を受けた。
先生の話では、
D子さんは親の都合で転校したとのこと。
いきなりの出来事に
正直、現実を受け入れられませんでした。
また、いつもの朝がやってくると
思っていました。
D子さんの笑顔を見ながら、
何気ない話題で笑い合う日々が来るのだと
思っていました。
それから、一度も
D子さんには会っていません。
10年後、友達の噂話で
D子さんはあらわれました。
結婚して、
お子さんふたりを産んだとのこと。
わたしは、
D子さんが幸せそうでなによりだと思いました。
淡い淡い高校1年の春でした。

こちらの記事では
企画参加させていただきました~♬
うりもさんの企画、
「ドキメキ」を記事にしよう!です✨
「ドキメキ」とは、
ドキドキとトキメキを掛け合わせた造語です。
(アークンさん立案!!)
内容としては、
人生で感じた出会いを通しての「ドキメキ」について
1,000文字以内で書いて記事投稿すること。
今回、当記事でわたしの恥ずかしい
「ドキメキ」エピソードを投稿させていただきました。
読者の皆様に
楽しんでいただければ幸いです。
では、また。
失礼します。
うりもさん、
ステキな企画をありがとうございました✨
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