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無料の君

 テーブルの上のスマホのアラームが鳴った。
「じゃあこれで」
 と言って僕は席を立った。

「ちょ、ちょっと待ってよ。これでって何?」
 彼女はとても慌てた様子で僕を見上げた。
「だって時間だから」
 僕は当然のことのように彼女に告げた。

「時間ってさあ、確かに最初の30分は無料だって言ったけど、それで30分で帰るわけ?」
「うん、だってこれで充分だから」


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