正しいポーズより、生きたエネルギーが重要┃じぶんトランサーフィン/付録2:動き/エネルギー体操『甦りの眼』②
ヴァヂム・ゼランド著«Трансерфинг себя»(じぶんトランサーフィン/2024年11月発売)のロシア語原書を解説しながら読んでいます。過去記事はイントロ(序章)から順にまとめてあります。はじめから読みたい方はこちらからどうぞ。
※日本語版「セルフ・トランサーフィン(上・下)」2026年4月発売
「甦りの眼(チベット体操)」の続きです。
第三の動作:膝立ちで前後に身体を曲げる
膝立ちになり、両手のひらを太ももの後ろ側に当てます――吸う息です。心地よくできる範囲で、身体を弓なりに曲げながら(согнувшись дугой)前へ倒します――吐く息です。身体を起こして元の姿勢に戻ります――吸う息です。この動きを21回繰り返します。
一見すると、無意味で効果のない動きに思えるかもしれません。しかし実際には、背中と首の重要な筋肉に対して必要な予防的なケア(профилактическая проработка)と、内臓のマッサージが行われています。もちろん、どの筋肉が働いているかに注意を払いながら、意識的に丁寧に行う場合に限りますが。
同時に、自分のエネルギーも活性化させてください。身体を起こしながら吸う息――上昇流が上へ、下降流が下へ流れていくのをイメージしてください。意図的に流れを加速させてください。身体を前に曲げたときは、吐く息です。そして再び、流れが動き出します。最初のうちは両方の動きで流れを動かすのが難しければ、どちらか一方だけ――曲げるとき(前傾)か伸ばすとき(後傾)のどちらかで行ってください。

<解説動画>
согнувшись дугой:弓なりに身体を曲げながら
一般的なチベット体操の説明や動画では、後屈のほうが動きが大きく、前に倒すのは首の動きだけのパターンが多いようです(引用した画像でもそうなっています)。ゼランド版では「身体を弓なりに曲げながら前へ倒す」となっており、エヴゲーニィ・サマリン(トランサーフィン・センター)の解説動画でも、前に倒す動きが「お辞儀」に近い動きです。
よりダイナミックな動きでエネルギーの流れを巡らせる、エネルギー体操になっています。そして、ここでも、上下のエネルギーの流れを感じることが強調され、さらに「意図的に」加速させると言っています。
профилактическая проработка
直訳すると、
профилактический:予防的な
проработка:掘り下げ、丁寧に扱うこと、しっかり働かせること
意味を汲んで訳すなら、
【予防的な働きかけ、予防的な調整、事前に整えておくための丁寧な刺激】
という感じです。
悪くなってから治すというより、背中や首の重要な筋肉を日常的に動かし、固まらないように整える、というニュアンスかと思います。
осознанно и качественно:意識的に、そして質高く
ただ回数だけこなせばよいわけではなく、どの筋肉が働いているかを見る、雑に反動でやらない、身体の感覚を伴って行う、ということですね。
第四の動作:背中を下にして身体を揺らす
まっすぐ伸ばした両腕と、膝を曲げた両脚を床につき、背中を下にして、身体と頭が、できるだけ地面と平行になるようにします――吸う息です。次に、脚を伸ばし、上体をまっすぐにして床に座ります――吐く息です。(床に座りきらず、膝を少し曲げた状態で、上体を地面から浮かせたままでもかまいません。自分にとって楽なやり方で行ってください。)
元の姿勢に戻ります――吸う息です。この前後の揺れを21回行います。
手の位置や姿勢も「ルール通り«по правилам»」ではなく、自分にとって楽なように行ってください。大切なのは、極端な不快感ではなく、動きの中で心地よさを感じることです。自由に動いて、動き・呼吸・エネルギーの流れのリズムをつかんでください。この動作では、身体を伸ばすときだけ流れを起動します。身体を伸ばしたら吸う息――背骨に沿って流れを走らせます。身体を曲げた(座った)ら、吐く息です。私自身は、床に完全に下りずに、浮かせたまま揺れるやり方で行っています。
この一連の動きについて書かれた本の著者たちは、なぜか姿勢や動きの「厳密な正しさ(строгой правильности)」を強調しています。しかし実際には、それはまったく重要ではありません。重要なのは、エネルギーを動かすこと(ЭНЕРГИЮ ДВИГАТЬ)、そしてそのときあなたが心地よいこと(КОМФОРТНО)なのです。

<解説動画>
床に手と足をつき、身体を持ち上げて、いわゆるテーブルのような姿勢を作る動きです。
ゼランドはこれを、
качание телом спиной вниз:背中を下に向けた状態で身体を揺らすこと
と説明しています。
「качание」は、揺れること、揺らすことです。
静止姿勢をきれいに決めるというより、前後にリズムよく動くことに重点を置いているのがわかります。
по правилам:ルール通りに、規則通りに
カッコ付きで«по правилам(ルール通り)»ではなく、自分のとって楽なようにと、強調しています。
ゼランドは常に、「正しい姿勢・動き」にこだわるよりも、自分にとって「楽なように」、「快適なように」、「心地よさを感じるように」行うことを優先するように繰り返し伝えていますが、この動作についてはさらに、「書籍の著者たちへの批判」が直接的に出てきます。
チベット体操の書籍では、なぜか(почему‑то)「正しい姿勢」を強調するのに対して、それは重要ではない(неважно)と言い切っています。
ЭНЕРГИЮ ДВИГАТЬ(エネルギーを動かす)とКОМФОРТНО(心地よく)。ゼランドが大文字で強調しているこの2点こそ、ゼランド版チベット体操の根本原則であると言えます。
これが「書籍には書かれていない秘訣」の核心の一つであり、前の節で「著者たちが秘訣を知らなかったか、隠していたのかもしれない」と述べていたことの具体的な表れです。
形を正しくなぞることよりも、動きの中でエネルギーが生きて流れているか。その一点が、ゼランドにとっての「エネルギー体操」の本質なのだと思います。
次回、第五の動き、そして、ゼランド版オリジナルの第六の動きを見ていきます。
ニュースレターでは、タフティについての著者インタビューを配信しております。
ご興味のある方はぜひご登録ください。(バックナンバーも読めます)
Источники картинок:
