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【ヴォロニンツェの落穂拾い】フランツ・リストのピアノ曲紹介

この記事ではヴォロニンツェの落穂拾いと、マリー・ヴィトゲンシュタインのために書かれたマリーのアルバムなどを紹介します。


ヴォロニンツェの落穂拾い S.249

1847年~1848年作。ヴォロニンツェはウクライナの地名。リストの伴侶であったカロリーネ・ヴィトゲンシュタインはヴォロニンツェの地主で、リストもその地を訪れたことがある。カロリーネの娘マリー・ヴィトゲンシュタインへ献呈。
演奏は全てアレクサンドラ・ミクルスカ。 

第1曲 ウクライナのバラード - ドゥムカ S.249/1

ウクライナの歌曲に基づく。


第2曲 ポーランドの旋律 S.249/2

2つのポーランドにちなんだ旋律を使用。第2旋律はショパンの歌曲「願い」を使用している。カロリーネがポーランド人だったのでポーランドの旋律を使用したと推測される。ちなみにリストはショパンの歌曲「願い」もピアノ独奏編曲している。


第3曲 訴え - ドゥムカ S.249/3

キエフにて大道芸人の盲目の少女が歌っているのをリストが聴いて作曲した作品。民謡だと思われていたその歌は、リスト研究家アラン・ウォーカーによると民謡ではなくコトリアレフスキーの歌曲とのこと。


マリー・ツー・ザイン=ヴィトゲンシュタイン侯女のアルバムより

カロリーネ・ザイン=ヴィトゲンシュタインの娘マリー・ザイン=ヴィトゲンシュタインへ捧げられた音楽帳に収録されていた小品。このアルバムには44人の音楽家による作品が収録されているが、その最初の5曲がフランツ・リストによるもの。1847年作。このアルバムはかつて個人所有であり、未公開の状態だったが1999年にオークションに出品され、ゲーテ=シラー・アルヒーフが落札し、そして2000年にムジカ・ブダペスト社が初版した。

アルバムの綴り "喜びに満ち、悲しみに満ち" S.166n

この曲のみ元々カロリーネの母であるイワノフスカ夫人へ献呈されたもので、それをこのアルバムへ後から挿入した。曲自体はゲーテの詩によるリストの歌曲「喜びに満ち、悲しみに満ち S.280」を基にしたピアノ小品。


リリー S.166m/1

ポーランド民謡を基にしたもの。元々この音楽帳の第1曲だったが、上記の「喜びに満ち、悲しみに満ち S.166n」が後から最初のページに挿入され、第2曲目となった。


ハルヤ S.166m/2

ポーランド民謡を基にした小品。この旋律は「ヴォロニンツェの落ち穂拾い S.249」の第1曲「ウクライナのバラード」でも使用されている。


マズルカ S.166m/3

ポーランド民謡を基にしたもの。


クラコヴィアク S.166m/4

ポーランド民謡を基にしたもの。



【関連作品】

ポーランドの旋律 〔草稿〕 S.249a

1833年頃作られたと思われる。ポーランドの民俗旋律らしいが、詳細は不明。リストはこの旋律を自身の「ヴォロニンツェの落穂拾い S.249」の第2曲でも使用。


アルバムの綴り "アンダンティーノ" S.166p

1847年作。個人所有の音楽帳に書かれていた小品で、2004年にとあるオークションで出品され、それをハワードがコピーしたもの。旋律は「ヴォロニンツェの落ち穂拾い S.249」の第2番「ポーランドの旋律」で使用しているものと同じ。つまりショパンの歌曲「願い Op.74/1」の旋律。


6つのポーランドの歌 - フレデリック・ショパンによる作品 第1曲 乙女の願い Op.74/1 S.480/1

オリジナルのショパンの旧版では「乙女の願い」というタイトルだったが、現在では「願い」というタイトルで出版されることが多い歌曲。リストのピアノ独奏版はその名残で「乙女の願い」となっている。リストはこの旋律を「ヴォロニンツェの落穂拾い 第2番」でも使用している。
演奏はアレクサンダー・ブライロフスキー。 



【その他】

ポーランドの旋律 〔アンゾルゲ編〕

リストの弟子コンラート・アンゾルゲ (1862 - 1930) の歴史的録音。ヴォロニンツェの落穂拾いの第2番 S.249/2 を演奏しているが、大胆に改編している。ちなみに大指揮者ヴィルヘルム・フルトヴェングラーはアンゾルゲにピアノを師事したことがある。



● 楽譜紹介

新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています

・ヴォロニンツェの落穂拾い S.249
・6つのポーランドの歌 - フレデリック・ショパンによる作品 S.480
※ 楽天リンクはこちら

・マリー・ツー・ザイン=ヴィトゲンシュタイン侯女のアルバムより (全5曲)



それではみなさま良い一日を



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