【メフィスト・ワルツ】フランツ・リストのピアノ曲紹介
この記事ではメフィスト・ワルツを紹介します。
レーナウの「ファウスト」より2つのエピソード
夜の行列 S.513a
レーナウの「ファウスト」の2つのエピソードという管弦楽曲の第1曲「夜の行列」を弟子のロベルト・フロイントがリストの指導の下ピアノ独奏編曲しようとし(1861年)、それをリスト本人が引き継いで完成させた(1873年)。(余談ですが、ロベルト・フロイントは、ブゾーニの高弟エテルカ・フロイントの兄です)
演奏はキット・アームストロング。
村の居酒屋での踊り - メフィスト・ワルツ 第1番 S.514
リストの代表作のひとつで演奏される機会も非常に多い。1859年から1860年にかけて作られた。この曲は管弦楽曲「村の居酒屋での踊り」よりも先に存在していたので、管弦楽稿からの編曲というわけではない。通常多くのピアニスト達が演奏するのがこのバージョン。
演奏はエフゲニー・キーシン。
村の居酒屋での踊り - メフィスト・ワルツ 第1番 〔加筆・改訂稿〕 S.514a
タウジヒに献呈した有名曲メフィストワルツ第1番へリストはことあるごとに追加パッセージを書いた。新リスト全集版に掲載されているそれらパッセージを用いてレスリー・ハワードが録音。このバージョンが演奏されることは稀。
メフィスト・ワルツ 第2番 S.515
管弦楽稿もあり。カミーユ・サン=サーンスへ献呈。1881年作。
演奏はレイフ・オヴェ・アンスネス。
メフィスト・ワルツ 第3番 S.216
和声感がブゾーニ、スクリャービン、バルトークを予見している。1883年作。
演奏はジョン・オグドン。
メフィスト・ワルツ 第4番 〔第1稿〕 S.216b
「メフィスト・ワルツ 第4番」の草稿で、一応演奏できる状態になっている。1885年作。通常多くのピアニスト達が演奏するのはこの短いバージョン。
演奏はレイフ・オヴェ・アンスネス。
メフィスト・ワルツ 第4番 〔第2稿・ハワード補筆版〕 S.696
リストが1885年に「メフィスト・ワルツ 第4番」を改訂しようとした際、アンダンティーノ部を追加しようと試みるが未完に終わる。未完の改訂稿をレスリー・ハワードは補筆して演奏。
メフィスト・ワルツ 第4番 〔第2稿・ヨハンセン補筆版〕 S.696
グナー・ヨハンセンはリスト録音全集に取り組んだピアニストとして有名。彼も未完である「メフィスト・ワルツ 第4番」の改訂稿を補筆して演奏している。
【関連作品】
調性のないバガテル S.216a
「調性のない」というタイトルからリストが未来志向であったという事実を注目されている。しかしこの曲は厳密な意味で無調作品というわけではない。後にオリヴィエ・メシアンが定義する「移調の限られた旋法」を駆使した作品。およそ1885年に作られた。タイトルは「無調のバガテル」とも言われる。この曲はもともとメフィスト・ワルツ第4番として構想されたものなので、メフィスト・ワルツ第4番(初稿)の作品番号はS.216bで、当作品がS.216aとなっている。
演奏はアルフレート・ブレンデル。
メフィスト・ポルカ 〔通常稿〕 S.217ii
リストの弟子リナ・シュマルハウゼンのために作った作品。1883年作。リナのために弾き易く作曲している。
演奏はゴラン・フィリペツ。
メフィスト・ポルカ 〔異稿〕 S.217i
オッシアを用いての演奏。技巧的にはこちらの方が難しい。通常稿と異稿を織り交ぜて演奏するピアニストが多い。
演奏はスヴャトスラフ・リヒテル。
アルバムの綴り "レーナウのファウストからのエピソード、(第1)メフィスト・ワルツより - 村の居酒屋での踊り" S.167m/1
リストが他人のために書き留め贈呈した、ちょっとした譜面。1859年より後に書かれた。
アルバムの綴り "メフィスト・ワルツより" S.167m/2
近年「メフィスト・ワルツ 第1番の中間部」の前後に配置するための2つのパッセージがワイマールにて発見された。1860年代に書かれた。
カデンツァ (メフィスト・ワルツ 第1番) S.695f
リストが他人のために書き留め贈呈した、ちょっとした譜面。1880年代に書かれたと推測される。
メフィスト・ワルツ 第3番 〔第1草稿〕 S.215a
「メフィスト・ワルツ 第3番 S.216」の未出版だった初稿。1883年作。
【その他】
村の居酒屋での踊り 〔ブゾーニ編〕 BV B61
リストの管弦楽曲「村の居酒屋での踊り」をブゾーニがピアノ独奏曲に編曲したもの。リストのメフィスト・ワルツ 第1番とは異母兄弟のような関係になる。
演奏はブゾーニの高弟エゴン・ペトリ。
メフィスト・ワルツ 第1番 〔ホロヴィッツ編〕
ヴラディミール・ホロヴィッツもメフィスト・ワルツ 第1番を改編して演奏している。なお「リスト=ブゾーニ=ホロヴィッツ」のように表記されることがあるが、それは正確ではない。ブゾーニ版のパッセージを参考にしている部分もわずかにあるが、基本的にはリスト版をベースとしている。
メフィスト・ワルツ 第1番 〔ニレジハージ編〕
一方エルヴィン・ニレジハージの編曲版は多くの部分でブゾーニ版を使用しているので「リスト=ブゾーニ=ニレジハージ」という表記でも問題ない。
メフィスト・ワルツ 第1番 〔コーダ:ワイルド〕
アール・ワイルドは特徴的なコーダを演奏している。
● 楽譜紹介
新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています
・村の居酒屋での踊り - メフィストワルツ 第1番 S.514
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・メフィスト・ワルツ 第2番 S.515

・メフィスト・ワルツ 第3番 S.216
・メフィスト・ワルツ 第4番 S.696?
・調性のないバガテル S.216a
・メフィスト・ポルカ S.217
それではみなさま良い一日を
