【オーベール作品編曲】フランツ・リストのピアノ曲紹介
この記事ではダニエル=フランソワ=エスプリ・オーベールに関連する曲を紹介します。
「ポルティチの唖娘」による(華麗なる)タランテラ 〔第1稿〕 (オーベール) S.386i
オーベールのオペラ「ポルティチの唖娘」より。1846年作。
演奏はジョルジュ・シフラ。
「ポルティチの唖娘」による華麗なるタランテラ 〔第2版〕 (オーベール) S.386ii
同曲の第2版 (second edition) と呼ばれるものがあるが、それは第1稿 (first version) と比べ「第253から第292小節までの変奏は任意で省略してもよい」という指示がある以外は全く同じ(ということでハワードはその「第2版」は録音してない)。
「ポルティチの唖娘」による華麗なるタランテラ 〔第3稿〕 (オーベール) S.386iii
オーベールのオペラ「ポルティチの唖娘(マサニエッロ)」より。リストの弟子「ゾフィー・メンターのために」作られた加筆・改訂稿。その改訂部の自筆譜はアメリカ議会図書館に所蔵されているが、そこには自筆で「ローマ、1869年9月」と記入されている。この改訂稿はハワードにより1995年のリスト協会の機関誌にて初めて出版された。研究家によってはこちらを「第2稿」と呼ぶ人もいる。
「ポルティチの唖娘」の祈りと子守歌 (オーベール) S.387
長らく未出版だった作品。1846年以降に作られたと思われる。リストの作品カタログによっては「3つの小品」と呼ばれることがあるが、実際は序奏と2つの小品。リストは第1曲"祈り"を除外し、序奏と子守歌のみで仕上げようとしていた可能性もある。ハワードによると「第1曲“祈り”はポルティチの唖娘が原曲ではない」とのこと。
序奏
祈り
子守歌
「許婚」のチロルの旋律による大幻想曲 〔第1稿〕 (オーベール) S.385i
オーベールのオペラ「許婚」の初演後にすぐ作られた作品。1829年作。
「許婚」のチロルの旋律による大幻想曲 〔第2稿〕 (オーベール) S.385ii
「第2稿と第3稿は若干楽譜の誤りが修正されているだけで、両稿はほぼ同じ」ということでハワードは第2稿を録音していない。
「許婚」の思い出 - チロルの旋律による大幻想曲 〔第3稿〕 (オーベール) S.385iii
オーベールのオペラ「許婚」による作品の最終稿。1842年改訂。
演奏はワイ・イン・ウォン。
「許婚」よりチロルの旋律 (オーベール) S.385a
最初にこの作品はオーストリア民謡と考えられていた。その後この旋律は民謡ではなく、オーベールのオペラ「許婚」の「チロルの旋律」と同じものと判明。しかしさらに最近の研究では「この作品は本当に民謡である可能性がある」「リストはオーベールの作品を通じてこの旋律に触れたわけではない可能性もある」という議論も出てきた。作曲時期は不明で、1856年に初版された。
演奏はワイ・イン・ウォン。
【その他】
知られざる主題によるピアノ小品 (原曲作曲者不明) S.387a
かつてオーベールの作品が原曲だと思われていた小品だが、そうではない可能性も出てきた。ハワードによると「原曲は何らかのオペラ作品であろう」とのこと。1846年以降に作られたと見られる。
5部のピアノ練習帳 〔第1版〕BV A3 第1部 第4番 オーベール⁼リストによるタランテラ風 (ブゾーニ)
フェルッチョ・ブゾーニが書いたピアノのエクササイズ集の中の1曲で、「ポルティチの唖娘による華麗なるタランテラ S.386」を題材としている。
演奏はヴォルフ・ハーデン。
ラモンドによるポルティチの華麗なるタランテラ
リストの弟子フレデリック・ラモンド (1868 - 1948) による1929年の歴史的録音。
● 楽譜紹介
新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています
・「ポルティチの唖娘」による華麗なるタランテラ S.386
・「許婚」のチロルの旋律による大幻想曲 〔第1稿〕 S.385i
・「許婚」の思い出 - チロルの旋律による大幻想曲 〔第3稿〕 S.385iii
・「許婚」よりチロルの旋律 (オーベール) S.385a
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・(「ポルティチの唖娘」の祈りと子守歌 (オーベール) S.387)?
・知られざる主題によるピアノ小品 (原曲作曲者不明) S.387a
それではみなさま良い一日を
