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【前奏曲】フランツ・リストのピアノ曲紹介

この記事ではなんらかの理由(ほとんどは他人に贈呈するため)で楽想を書き留めた「アルバムの綴り」のうち、タイトルに前奏曲が付いている曲をまとめて紹介します。楽曲というよりは、楽想の一節です。ちなみに交響詩の「前奏曲(レ・プレリュード)」には言及しません。


アルバムの綴り "リヨン前奏曲" S.166d/1

調性が曖昧なリストお気に入りのパッセージ。1844年作。半音階の全12音が含まれる。
演奏はロマン・コシャコフ。


アルバムの綴り "オムニトニック前奏曲" S.166e

リストは「リヨン前奏曲」のような調性が曖昧な音列をいくつか書いているが、これもその一つ。およそ1844年作。同じく半音階の全12音を使用し、和音の最低音は全音音階で進行する。解決なし。このパッセージは「超絶技巧練習曲 第10番 S.139/10」で使用されている。オムニトニックというのはフランソワ=ジョゼフ・フェティスが「調性の進化の最終段階」と定義付けたもので、中心音が定まらず調性が安定しない技法(「調性の無いバガテル S.216a」もそのような技法が使われている)。
演奏はロマン・コシャコフ。


アルバムの綴り "ベルリン前奏曲" S.164g

同様にオムニトニック音列で、ハ長で解決する。1842年作。


アルバムの綴り "ブラウンシュヴァイク前奏曲" S.166f/1

同じくオムニトニック音列で、嬰ヘ長で解決する。1844年作。
演奏はロマン・コシャコフ。


アルバムの綴り "前奏曲" S.164j

「アルバムの綴り - リヨン前奏曲 S.166d/1」の類似作品。1842年作。指の運動のためのパッセージのようなもの。 


アルバムの綴り "エクセター前奏曲" S.164c

「お気に入りの小ワルツ S.212ii」の序奏を使用した楽想。1840年作。


アルバムの綴り "デュッセルドルフ前奏曲" S.163f/2

ダンテソナタ S.161/7の和声進行を使用した小品。ダンテソナタの原型たち(つまりパラリポメナS.158aとプロレゴメナS.158b)を書いた後の1841年に作られた。



【関連作品】

超絶技巧練習曲 第10番 S.139/10

オムニトニック音列が出てくるのは3:14~あたり。
演奏はスヴャトスラフ・リヒテル。


お気に入りの小ワルツ 〔第2稿〕 S.212ii

「即興ワルツ」の前身。第1稿は出版社5社が販売し多くの収益を上げたが、この第2稿はなぜか1985年の新リスト全集まで出版されなかった。


巡礼の年 第2年 イタリア 第7曲 ダンテを読んで - ソナタ風幻想曲 S.161/7

傑作として認められている作品。ダンテの「神曲」から着想を得た。通称「ダンテソナタ」。三全音のインターバルが地獄を表現している。ちなみにこの曲は「ソナタ風幻想曲(Fantasia quasi Sonata)」だが、ベートーヴェンのピアノソナタ第13、14番は「幻想曲風ソナタ(Sonata quasi una fantasia)」である。
演奏はレイフ・オヴェ・アンスネス。




それではみなさま良い一日を



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