【歌の本】フランツ・リストのピアノ曲紹介
この記事ではピアノ独奏のための歌の本を中心に紹介します。
ローレライ 〔第2稿〕 S.532
歌の本第1集第1曲の改訂稿。1861年作。曲集「歌の本」の中でリストはこの一曲だけ後年改訂した。ハインリヒ・ハイネの詩による。ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」より前に「トリスタン和音」が登場する作品としても知られている(ローレライの歌曲第2稿の完成が1856年。ワーグナーがトリスタンを書き始めるのは1857年)。
演奏はアナトリー・ヴェデルニコフ。
ピアノ独奏のための歌の本 第1巻 - 6つの詩 S.531
自作歌曲のトランスクリプション集。およそ1843年作。原曲の性格を損なわないように忠実なトランスクリプションとして作られた。リスト自身のこれら歌曲への自己批判のため、これら歌曲は低く評価されがち。
演奏は全てアレクサンダー・ドッシン。
第1曲 ローレライ 〔第1稿〕 S.531/1
ハイネの詩による。初稿。
第2曲 ライン河、その美しい流れに S.531/2
ハイネの詩による。シューマンも同じ詩に歌曲を書いている(詩人の恋Op48収録)が、「ライン河、その聖なる流れに」とタイトルを若干変えている。
第3曲 ミニヨンの歌 S.531/3
詩はゲーテの「ヴィルヘルム・マイスターの修業時代」より。同じ詩にベートーヴェンが歌曲を書いているが、そのベートーヴェンの歌曲もリストはピアノ独奏編曲している。
第4曲 トゥーレの王 S.531/4
ゲーテのバラッドによる。
第5曲 天から来たりし御身 S.531/5
ゲーテの詩による。「祈り」というサブタイトルもある。
第6曲 ブロンドの小さな天使 S.531/6
ボチェッラの詩によるイタリア語歌曲。のちにドイツ語へ翻訳される。
ピアノ独奏のための歌の本 第2巻 - 6つの叙情詩
長年失われたと思われてきたトランスクリプション集。1847年作。1985年に新リスト全集で初めて出版される。全てヴィクトル・ユーゴーの詩による。第1曲~第4曲の原曲歌曲はよく演奏される。
演奏は全てイェネ・ヤンドー。
第1曲 おお、私がまどろむとき S.536
第2曲 どのように、と彼らは言った S.535
第3曲 息子よ、私が王ならば S.537
第4曲 すてきな芝があり S.538
第5曲 お墓と薔薇 S.539
第6曲 ガスティベルザ S.540
【その他】
彼はとても私を愛してくれた S.533
リストの自作歌曲のトランスクリプション。およそ1843年作。原曲の詩はデルフィーヌ・ド・ジラルダンによる。
演奏はジョエル・ヘイスティングス。
盲目の歌い手 S.546
アレクセイ・コンスタンチノヴィッチ・トルストイの詩「盲目の人」に音楽を付けたメロドラマをリストは作った(ドイツ語翻訳版ではタイトルが「盲目の歌い手」となっている)。そして後にリストはその作品(S.350)の音楽を利用してピアノ独奏曲を作った。1878年作。
演奏はジョエル・ヘイスティングス。
君を愛す S.542a
リュッケルトの詩に基づく歌曲のトランスクリプション。およそ1860年作。
演奏はジョエル・ヘイスティングス。
● 楽譜紹介
新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています
・ピアノ独奏のための歌の本 第1巻 - 6つの詩 S.531
・ローレライ 〔第2稿〕 S.532
・彼はとても私を愛してくれた S.533
・君を愛す S.542a
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・ピアノ独奏のための歌の本 第2巻 - 6つの叙情詩
・盲目の歌い手 S.546
それではみなさま良い一日を
