【ベートーヴェン歌曲編曲】フランツ・リストのピアノ曲紹介
この記事ではベートーヴェンの歌曲の編曲を紹介します。
アデライーデ 〔第3稿〕 (ベートーヴェン) S.466iii
ベートーヴェン初期の美しい歌曲のトランスクリプションの最終稿。1847年改訂。原曲の詩はフリードリヒ・マティソンによる。中間部はカデンツァとしてリストが挿入したもので、原曲歌曲にはその部分は無い。
演奏はブゾーニの高弟エゴン・ペトリ。ペトリはこの曲を2回録音している。ちなみにブゾーニ自身によるこの曲のピアノロール録音も残っている。
遥かなる恋人に寄す - ベートーヴェンの連作歌曲 S.469
アロイス・ヤイテレスの詩に書いたベートーヴェンの連作歌曲のトランスクリプション。1849年作。第1曲の最終節が第6曲の最終節として再び登場する。各曲のタイトルは詩の第1節。
演奏は辻井伸行。
第1曲 丘に腰掛け、見つめ
第2曲 山々の青いところ
第3曲 空高く軽やかに舞う鳥
第4曲 空高き雲
第5曲 5月はめぐり、野は繁り
第6曲 この歌を君に受け取って欲しい
ゲレルトによる6つの宗教的歌曲 (ベートーヴェン) S.467
ゲレルトの詩に書いたベートーヴェンの歌曲のトランスクリプション集。1840年作。リストは順序や調性を変更している。割と自由なトランスクリプション。
演奏はヤン・ウク・ユー。
第1曲 神の全能と摂理 S.467/1
原曲では第5番(Op.48/5)。
第2曲 願い S.467/2
原曲では第1番(Op.48/1)。
第3曲 懺悔の歌 S.467/3
原曲では第6番(Op.48/6)。
第4曲 死について S.467/4
原曲では第3番(Op.48/3)。
第5曲 隣人の愛 S.467/5
原曲では第2番(Op.48/2)。
第6曲 自然における神の栄光S.467/6
原曲では第4番(Op.48/4)。
ゲーテによる6つの歌曲 (ベートーヴェン) S.468
ゲーテの詩を基にベートーヴェンが書いた様々な作品からリストが抜粋し編曲したもの。1849年初版。
演奏はラムジ・ヤッサ。
第1曲 ミニョン S.468/1
原曲は「6つの歌曲 Op.75」の第1番。同じ詩にシューマンやリストなど多くの作曲家が歌曲を書いている。
第2曲 模様付きのリボンで S.468/2
原曲は「ゲーテによる3つの歌曲 Op.81」の第3番。
第3曲 喜びに満ち、悲しみに満ち S.468/3
原曲は劇付随音楽「エグモント Op.84b」より。リストも同じに詩に歌曲を書いている。
第4曲 昔々、王がいた S.468/4
原曲は「6つの歌曲 Op.75」の第3番。タイトルは詩の第1節。ベートーヴェンの版を見るとタイトルは「ゲーテのファウストより」となっている。
第5曲 哀愁の喜び S.468/5
原曲は「ゲーテによる3つの歌曲 Op.83」の第1番。シューベルトも同じ詩に歌曲を書いている。
第6曲 太鼓は鳴り響き S.468/6
原曲は劇付随音楽「エグモント Op.84b」より。
【関連作品】
アデライーデ 〔第1稿〕 (ベートーヴェン) S.466i
フリードリヒ・フォン・マティソンの詩によるベートーヴェンの歌曲「アデライーデ」のトランスクリプションの初稿。1839年作。挿入されているカデンツァは最終稿のものと比べると短く、より質素なもの。
アデライーデ 〔第2稿〕 (ベートーヴェン) S.466ii
ベートーヴェンの歌曲「アデライーデ」のトランスクリプション第2稿。1841年作。正式名称は「F.リストによる大カデンツァ付きの新版」。初稿に比べると装飾が増え、カデンツァやコーダも拡大されている。
● 楽譜紹介
新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています

・アデライーデ 〔第3稿〕 (ベートーヴェン) S.466iii
・アデライーデ 〔第2稿〕 (ベートーヴェン) S.466ii
・ゲレルトによる6つの宗教的歌曲 (ベートーヴェン) S.467

・ゲーテによる6つの歌曲 (ベートーヴェン) S.468
・遥かなる恋人に寄す - ベートーヴェンの連作歌曲 S.469
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