【ショパン作品編曲】フランツ・リストのピアノ曲紹介
この記事ではフレデリック・ショパンに関連する曲を紹介します。
6つのポーランドの歌 - フレデリック・ショパンによる作品 S.480
リストが敬愛するショパンの歌曲のトランスクリプション。1847年から1860年にまたがって作られた。
演奏は全てニキタ・マガロフ。彼は詩的なショパン弾きとして知られる。
第1曲 乙女の願い (Op.74/1) S.480/1
オリジナルのショパンの旧版では「乙女の願い」というタイトルだったが、現在では「願い」というタイトルで出版されることが多い歌曲。リストのピアノ独奏版はその名残で「乙女の願い」となっている。リストはこの歌曲の旋律を「ヴォロニンツェの落穂拾い 第2番」でも使用している。
第2曲 春 (Op.74/2) S.480/2
シンプルなトランスクリプション。
第3曲 指環 (Op.74/14) S.480/3
マズルカ風。次の曲である「バッカナール」へアタッカで続くように編曲されている。
第4曲 バッカナール (Op.74/4) S.480/4
マズルカ風。バッカナールとは酒宴を意味する。前の曲「指環」から続いて演奏できるよう編曲されている。
第5曲 私の愛しき人 (Op.74/12) 〔第1稿〕 S.480/5
このリストのピアノ独奏版では「私の喜び」というタイトルで呼ばれることもある。
第6曲 家路 (Op.74/15) S.480/6
原曲はショパンの歌曲「花婿 Op.74/15」。花婿が馬を駆り、風の吹き荒ぶ森を抜け花嫁に会いにいくが、花嫁は死んでいたという悲劇を描写している。どことなくショパンの革命のエチュードを想起させる。リストのピアノ独奏版は「家路」というタイトルが付けられている。
私の喜び - ショパンのポーランドの歌による夜想曲 〔第2稿〕 S.480/5bis
ショパンの歌曲を抜粋して編曲した「6つのポーランドの歌 S.480」がフランスで出版された際、第5曲「私の愛しき人」のみ変更や追加コーダが加えられていた。1860年以降に作られた。
【関連作品】
ヴォロニンツェの落穂拾い 第2曲 ポーランドの旋律 S.249/2
2つのポーランドにちなんだ旋律を使用。第2旋律はショパンの歌曲「願い」を使用している。1847年から1848年にかけて作られた。カロリーネがポーランド人だったのでポーランドの旋律を使用したと推測される。
【その他】
乙女の願い 〔ローゼンタール編〕
リストの弟子モーリッツ・ローゼンタール (1862-1946) による「乙女の願い S.480/1」の編曲。彼はショパンの弟子カロル・ミクリにも師事しているので、ショパンとリストの両ピアニズムを継承している。
【往年の名演奏家たち】
往年の名演奏家たちの歴史的録音が多く残されていますので紹介します。
ゴドフスキーの「乙女の願い」
現在ではおそらくショパンの作品を編曲した作曲家として知られることが多いレオポルド・ゴドフスキー (1870-1938) の名演。彼はブゾーニのライバルと称されるほどの大ピアニストでもあった。
コルトーの「春」
名ショパン弾きであるアルフレッド・コルトー (1877-1962) の録音。ちなみに山口県にコルトーにちなんで名づけられた弧留島(こるとう)という島がある。
コルトーの「指環」
同じくコルトーの名演。
ホフマンの「私の愛しき人」
アントン・ルビンシテインに師事し、ラフマニノフにも称賛されたピアニストであるヨゼフ・ホフマン (1876-1957)の名演。
パデレフスキの「私の愛しき人」
ポーランドの首相にまでなったイグナツィ・ヤン・パデレフスキ (1860-1941)の雄弁な演奏。
ラフマニノフの「家路」
ショパンの作った曲を、リストが編曲し、ラフマニノフが演奏する。セルゲイ・ラフマニノフ (1873-1943) の偉大な演奏。
● 楽譜紹介
新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています
・6つのポーランドの歌 - フレデリック・ショパンによる作品 S.480
・ヴォロニンツェの落穂拾い S.249
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それではみなさま良い一日を
