【演奏会用大独奏曲】フランツ・リストのピアノ曲紹介
この記事では演奏会用大独奏曲を紹介します。
演奏会用大独奏曲 S.176
ロ短調ソナタを予見しているような作品。1849年に書き始め、1850年に完成。パリ音楽院の試験の課題曲として作られる。アドルフ・ヘンゼルトへ献呈したが、彼はこの曲を弾けないと言ったとか。リストはこの曲にかなりこだわっていた。2台ピアノ稿や協奏稿もあり。後世の研究家たちはリストがこの曲にまともなタイトルを付けなかったことを嘆いている。
演奏はニコライ・ペトロフ。
【関連作品】
演奏会用大独奏曲 〔第1稿〕 S.175a
リストはパリ音楽院の試験(コンクール)のためにこの「演奏会用大独奏曲」を作曲した。1850年作。この作品を出版する際に改訂が加えられたが、こちらはその改訂前の原稿。
悲愴協奏曲 〔リスト/ロイス共編〕 S.365b
ピアノ独奏曲「演奏会用大独奏曲」をリストの弟子エドゥアルト・ロイスがピアノ協奏稿へ編曲し、リスト自身がいくつかの変更を加えたもの。1885年から1886年にかけて作られた。リストはこの編曲をロイスのものとして出版するように手配したため、リストの作品カタログでこの作品が言及されることは少ない。晩年のリストが関与しているだけあって、初期の試みを演奏可能にしただけのピアノ協奏稿「演奏会用大独奏曲 S.365」より完成度は高い。
演奏はルイ・ロルティ独奏、ジョージ・ペーリヴァニアン指揮によるハーグ・レジデンティ管弦楽団。
演奏会用大独奏曲 S.365
後にピアノ独奏曲「演奏会用大独奏曲 S.176」や2台ピアノの作品「悲愴協奏曲 S.258」となる作品の初期の草稿「ピアノ独奏稿」と「ピアノ独奏パートの書いていない協奏稿」を編集してピアノ協奏稿としてハワードが作り上げたもの。それら草稿が書かれた時期はおよそ1850年頃。ハンフリー・サールも同じような試みをしたが、ハワードに言わせれば「恣意的な改編に満たされたもの」らしい。ちなみに「ピアノ独奏パートの書いていない協奏稿」の草稿の所有者は現ロンドンデリー侯爵。
悲愴協奏曲 〔2台ピアノ稿〕 S.258
独奏の「演奏会用大独奏曲 S.176」はあまり演奏されないが、この2台ピアノ稿は比較的演奏機会に恵まれている。
演奏はマルタ・アルゲリッチとネルソン・フレイレ。録音も比較的多く、リヒテル+アントン・ギンズブルグ、ギレリス+ザーク、ハンブルク父娘、オグドン夫妻、ハイドシェック夫妻、ケントナー+ヘイヴィルなどあり。
ドホナーニとバルトークの悲愴協奏曲
ドホナーニとバルトークがビューロー校訂版の悲愴協奏曲を演奏したもの。エルネ(エルンスト)・ドホナーニとベーラ・バルトークは作曲、指揮、演奏をする音楽家だが、ピアニストとしてはハンガリー・リスト楽派の重要なピアニスト。その二人が揃ってこの作品を演奏しているというのは感慨深い。
● 楽譜紹介
新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています
・演奏会用大独奏曲 S.176
※ 楽天リンクはこちら
それではみなさま良い一日を
