四つの炎のもとに、勝利の女神への祈りを
まず初めに、ハリマオがベルトへの挑戦を表明してくれたことに心から感謝しています。
2026年3月11日。
ハリマオが6人タッグのベルトへの挑戦を表明してくれたあの日。
正田さんの独特なマイクパフォーマンスを切り裂くように、真っ白なTシャツが目の前を通ったとき。
喉が締まって、悲鳴のような歓声が出ました。
私は泣きました。
あまりにも誇らしかった。
手足が震えて、うまく立ち上がれませんでし
た。
私は2025年の7月からプロレスを見始めました。
だから、かつての戴冠も、防衛失敗も、私はリアルタイムでは知らない。
でも今、その続きを見ようとしている。
知らなかった時間がたくさんあります。
例えば、ハリマオが揃えなかった時間の長さ。
樋口さんが首の故障で2024年6月から2025年3月まで長期欠場を余儀なくされていたとき。
吉村さんが2022年11月から2025年4月まで、長い長い時間リングに立てなかったとき。
その間、ハリマオという炎は、安定して燃えていたわけではなかったのかもしれません。
それでも消えなかった。
その理由のひとつは、間違いなく石田さんだったのだと思います。
ハリマオの中で一番年下。
そして一番キャリアが短い。
ヘビー級の大きな体を武器に戦う樋口さんや吉村さんに比べて、石田さんは「小さい選手」と呼ばれることもある。
それでも石田さんは戦い続けていました。
欠けてしまった時間の中で、ハリマオを途切れさせないように。
「気合いばっかだとダメなんかなあ。でも僕これしかできないから。」
この言葉を見たとき、胸がぎゅっと締め付けられました。
「ハリマオはすごい先輩達ばかりなのに、僕が弱いから上がっていけない。」
その言葉には、悔しさと、責任と、
どうしようもない焦りが滲んでいるように感じました。
でも、最近の石田さんの言葉は少しずつ変わってきているように思います。
「俺たちハリマオの絆をなめんなよ。必ずベルト獲ってやる。4人でな。」
「大事な所で勝てない人生はもう嫌だ!横には頼もしい先輩。やるのは俺だ!負けるな!!!」
この言葉を見たとき、本当に嬉しかった。
石田さんが先輩たちの背中を追う存在から、並んで戦う存在に変わってきているんだと。
理由のもうひとつ。
それは中津さんの存在です。
中津さんはハリマオが一番苦しい時間を過ごしていた時、そこに居てくれた人。
樋口さんと吉村さん。
ハリマオの発足メンバーである2人が、同時に欠けてしまっていた時間。
唯一無二の同期である樋口さんが居ない。
そして、世界で一番可愛がっている後輩である吉村さんも居ない。
そんな状況の中で、歳の離れた石田さんと2人で「ハリマオ」を守らなければならなかった。
本来なら、そこまでの責任を背負う必要はなかったはずです。
あくまでも中津さんはBASARA所属の選手だから。
それでも中津さんは、その場所に居続けてくれました。
ハリマオという名前が、途切れてしまわないように。
消えてしまわないように。
重責だったと思います。
簡単なことではなかったと思います。
それでも背負ってくれた。
それがどれほど有り難いことだったのか。
私はあとから知っていく中で何度も何度も思いました。
切り拓いた樋口さんがいて、
戻ってきた吉村さんがいて、
共に背負ってくれた中津さんがいて。
そしてハリマオをもっと上に連れていくのはきっと石田さんだと思います。
今回ハリマオが挑戦する相手は、paleyouth。
Dジェネ世代の3人で結成されたユニット。
始動してからまだ1ヶ月も経たないうちに、6人タッグのベルトを戴冠しました。
そのスピードはきっと簡単に出来ることではなかったと思います。
若さがあって、勢いがあって、実力があって。
だからこそ、あれほど早く王者になれたのだと思います。
一気に駆け上がっていったユニット。
それが今の王者です。
でも私は思います。
長い時間をかけて、何度も欠けて、それでも守り続けてきたものには、必ず意味があるのだと。
強い風に吹かれながら、それでも燃え続けてきた炎には、きっと辿り着く場所があるのだと。
「ハリマオ4人で」
石田さんが何度も繰り返してくれるこの言葉はただの合言葉ではなく、願い続けてきた未来の形なのだと思っています。
私はこの4人が輝く姿を見たいと思っています。
何度も何度も苦しい時間を乗り越えてきた4人に、どうか、どうか一番眩しいスポットライトが当たってほしい。
努力が、覚悟が、積み重ねてきた時間が、ちゃんと報われる瞬間を見たい。
それはきっと6人タッグ王者が持つことを許される3本の白いベルトを、3人が手に持った瞬間。
そして同じ空間に4人目が一緒に立っている瞬間。
私はその光景を見たい。
絶えず燃え続けてきた炎が、誰よりも高く、誰よりも眩しく燃え上がる瞬間を見たい。
どうかハリマオに一番大きな光が降り注ぎますように。
勝利の女神はきっと4人を見ていると、私は信じています。
