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残響 | 散文詩




あなた色に
染まりますという白


白は何もしなくとも
次第に色が
変わる


白の本音は
なるだけ真っ白なままで
いさせてほしい


そんな白の気持ちに
気づかず
純粋無垢な白を
変えようと試みる


白のはっきりした音霊と
正直さ快活さを
理解できるのは



厳格、強さ、重々しさ、半音



永遠のテーマ曲
隣り合っているものほど
共存は難しく
わかりすぎても
わからなさすぎても
唯一無二の曲は生まれず
音色をその度に調律




少ない黒の鍵盤数
純粋無垢な白の数々の音色を
半音上げる
半クラッチのように
少しずつ緩やかに伝え



白の鍵盤は
黒の半音に心よりありがとう
隣り合うものは
それぞれ異なる音霊
宿り合う必要のあるときに
降りてきて
ある日静かに去ってゆく



その行き来は
出会いと別れ
それが運命(さだめ)と知りながら
隣り合うものは
年数を重ねるごとに
上質なハーモニーを奏で
香り高い残響となる




残響をひとり口ずさみ
窓を開け




潤んだ瞳で草木を見つめる





初夏の
薫風にのり
残響は草木をくぐり抜け
飛んでゆく
隣り合うものと居た軌跡を追うように
どこまでも
どこまでも



やがて残響は消え去り
風には音がなく
何かをなびかせて生まれる音だと
気づく頃
「今」を慈しみ
隣り合ったものと奏でた時間は
静かな記憶として刻まれてゆく









( 了 )



色々な形で皆共存します。この世は無常で出会いと別れはつきものです。自然な流れで哀しみや楽しかった余韻が記憶として残るのなら、それは幸せなことだと思います。残響で比喩表現してみました。
最後までお読みくださりありがとうございます。



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