期待しないという、優しくて強いおまもり | おまもり図鑑
「人に期待をしないんです」
そう口にすると、時々、寂しそうな顔をされたり「冷たいね」なんて言われたりすることがあります。でも、私にとってこの言葉は、決して突き放すためのものではありません。むしろ、自分自身を健やかに保ち、相手を尊重するための「デフォルトの防具」のようなものなのです。
期待は「コントロール」、希望は「信頼」
期待をしない代わりに、私が大切にしていることが3つあります。
その人のパーソナルを十分に理解すること
「希望」は捨てないこと
相手からの期待には全力で応えること
「こうしてくれるはず」「こうあるべきだ」という期待は、裏を返せば相手を自分の思い通りに動かしたいという「エゴ」や「コントロール」に繋がってしまうことがあります。
でも、相手は私ではありません。
100人いれば100通りの「普通」があり、100通りの「正義」があります。自分だったらこうするのに、と嘆くのは、相手が自分とは違う人間であるという当たり前の事実を忘れている証拠かもしれません。
だから私は、期待を手放しました。その代わりに、相手がどんな人間なのかを深く知り、たとえ思い通りでなくても「この人ならこうするだろうな」という希望(信頼)を持つ。そして、自分が差し出せる誠実さとして、相手が私に寄せてくれる期待には全力で応えたいと思うのです。
ストレスのない、フラットな関係
相手をコントロールしようとせず、エゴを押し付けない。
そう決めてから、対人関係におけるストレスは驚くほどなくなりました。
「期待しない」ということは、相手を諦めることではなく、相手の自由を認め、ありのままの姿を受け入れるということ。
「普通はこうでしょ?」という見えない鎖から自分も相手も解き放つこと。それが、私がたどり着いた、人と真摯に向き合うための作法です。
この「期待しない」というおまもりを胸に持っている限り、私はわりと誠実に、誰かと出会い続けることができる気がしています。
