怒ってもいい。引きずらなければいい。――小児科医で父親の、育児と怒りの話
パチンコ、AI、一般医療ネタときたので、
次は育児についてでも綴ってみる。
まず最初に注意点を書いておく。
これは私の持論だ。
科学的根拠に基づいた育児指導ではない。
自分で育児をしていて、
外来で親御さんと話していて、
そこで感じたことを書いているだけだ。
だから、参考にするというより、
共感してもらえたらいいなくらいの気持ちだ。
医者なのに情けないが、
誰か一人にでも刺されば、それで嬉しい。
今後も何度か繰り返すと思うが、
医者は、小児科医といえども「育児」の専門家ではない。
少なくとも、医学部では育児を習わない。
生後何か月で首が座るか、
いつ歩き始めるか、
いつ言葉が出るか。
そういった「発達」や「病気」のことは勉強する。
健診も医師が行う。
でも、母乳のあげ方やゲップのさせ方は保健師さんから、
離乳食は栄養士さんから、
という経験をしている人も多いはずだ。
つまり、医師が育児について語るとき、
多くは小児科医になってから、
自己流で学んだものだ。
その前提を踏まえた上で、
この話を読んでほしい。
この前提は何度か繰り返す。
嫌にならないでもらえると助かる。
信頼されすぎるのも、それはそれで過信なので、
今日はしっかり予防線を張らせてほしい。

さて。
今まさに私自身も感じていることだが、
何歳相手であっても、子どもに対して怒ってしまうことはある。
乳児期なら、
「なぜミルクを飲まない?」
「なぜ今吐く?」
「なんでも口に入れないでくれ」
成長すれば、
イヤイヤ期はこちらのすること全部イヤイヤになる。
もっと大きくなれば、
生意気な口をきいたり、
一丁前のことを言ってきたりするのだろう
(うちはまだ未経験だが)。
一方で、
「育児では怒ったらダメ」
と聞いたことがある人も多いと思う。
これは、実は科学的にも正しい。
WHOやアメリカ小児科学会では、
怒鳴る・強い叱責は、
問題行動を増やしたり、
うつや不安、自己肯定感の低下につながるとされている。
ここまでは正論だ。
じゃあ、どうするか。
ペアレントトレーニングなどでよく言われるのは、
問題行動や、やってほしいことをやらない場合、
静かな口調で、何度も、繰り返し伝えるという方法だ。
……いやいや、できるかい。
こっちは刹那のタイミングで闘っとるんじゃ。
そんな余裕がないから、怒っとるんじゃ。
ダメだと分かっていても、
怒ってしまうことはある。
だから外来では、こんなふうに伝えている。
「怒ってしまったことで、自分を責めないでください」
一般論として
「怒っちゃダメ」という話は、
なんとなく皆が知っている。
でも現実は、怒ってばかりで、
「自分はダメな親だ」と思ってしまう人が多い。
親も人間だ。
感情はある。
世の中は、感情と感情のぶつかり合いでできている。
親が怒らなくても、
子どもが誰かの怒りに晒される場面は、
いずれ必ずやってくる。
だから、怒ってしまったことで
自分の自己肯定感まで下げる必要はない。
じゃあ、どうするか。
私が一番大事だと思っているのは、
怒ったあとの対応だ。
つい怒ってしまったとき、
そのあともずっと怒った態度を引きずってしまう。
これは、あまりよくない。
やったことに対しては怒る。
でも、それ以外の時間は、
意識して普通に接する。
ずっと不機嫌なまま、
怒った空気を出し続けるのは、やめよう。
もちろん、
いつも怒っている態度はよくない。
そこは感情とは別に、
自分をコントロールする必要がある。
……できているだろうか。
意識しないと、
怒った態度をそのまま続けてしまいがちだ。
私も、特に3歳の長男に対して、
最近はよく怒ってしまう。
「ダメだ」と言ったことを、
わざとやるようになってきた。
家の中ならまだいいが、
外では、
自分の身の危険や、
他人に迷惑をかけそうなこともある。
そのときは、怒る。
(あ、体罰はダメ。絶対。
これは、いついかなるタイミングでも良くない。
「昔は殴られた」は、もう通用しない。
負の連鎖は、自分で止めてほしい。)
怒ったあと、
こちらもつい、むくれた態度になりがちだ。
でも、そこは意識して、
ダメなこと以外は普通に接する。
そもそも、怒るとき。
多くの場合、
こちらに余裕がないことが多いのではないだろうか。
その行動が起きそうだと予測できていれば、
事前に対応して、
そこまで怒らずに済んだ場面もあるかもしれない。
「問題行動ばかりで……」
と途方に暮れる人も多い。
だから、
大人が事前にできる工夫は、
少しだけ考えておこう。
……とはいえ、
そこまで考える余裕もない人もいる。
無理しなくていい。
怒りをおさめて、普通に接する。
これは仕事や友人関係、日々の生活におねるアンガーマネジメントにもつながるのではないか。
子どもに対してできるようになると、
仕事や友人関係、
日常生活のいろいろな場面でも、
きっと役に立つ。
子育てをしながら、
親も一緒に成長していく。
それが、育児の醍醐味なのだと思う。
長くなったが、
今日いちばん伝えたいのは、これだ。
怒ってばかりだと自分を責めている人。
そこは責めなくていい。
ただ、
怒ったあとの向き合い方だけ、
ほんの少し考えてみてほしい。
それすら考えられないほど
切羽詰まっている人は、
自分の心身が限界か、
子どもの行動の困りごとが強すぎる可能性がある。
一人で抱えないでほしい。
誰でもいい。
医療機関でもいい。
とにかく、相談してほしい。
今日は、そんな話。
火曜日に投稿している自分語りがひと区切りついたので、今度はもう少し軽めの自分語り—
自分の育児について書いていこうと思っている。
いわゆる「一般論の育児」については、
これまで通り単発で。
今回の記事は、
その“お試し”みたいなものだ。
AIと一緒に文章を作っている、というのが一応の売りなのだが、
今回の文章は、なぜかほとんどAIに直されなかった。
仕事しないなぁ、と思いつつ、
たぶんそれだけ感情がそのまま出ていたのだと思う。
いつもと文体が違って、
もし読みにくかったらすみません。
こういう文章のほうが好きか、
いつもの整った感じが好きか、
よければコメントで教えてもらえると、
今後の調整の参考にします。
