この街を好きになる季節がやってきた。【京都・祇園祭の備忘録】
私が「ぜったい京都に住むんだ!!」と最終的に決心したのは、思えばちょうど1年前だったような気がする。
ちょうど1年前。京都の街が、祇園祭で浮足立っていたときのこと。

私は、この街に溶け込む祭りの雰囲気に、圧倒されて動けなくなった。伝統や文化を守り続ける姿勢や、街全体が祭りへと進んでいく光景。一瞬で虜になって、もっと知りたい、もっと見たい、願わくば来年も暮らしの延長でこの光景を見ていたい、と感じたのだ。

そして、そんな願いが叶って、私はいま京都の街に暮らしている。京都市民として。1年越しの気持ちを引きずって、今年もこうやって人の手によって丁寧に形になっていく山鉾の姿をじっと見守っていた。



やっぱりこの雰囲気は、いい。道行く人がふと立ち止まって鉾を前に写真を撮り始める。ふつうの道路やビルに溶け込むように山鉾が建っていく。
祭りだからと言って、高い熱量を街全体で感じるわけではない。そうではなくて、なんだか、さりげなく街に溶け込んでいる。主張しすぎず、ただそっと、京都の街に姿をあらわす、そのさりげなさが好きなのかもしれない。

道は通行止めになるし、バスの経路が変わるし、とにかく人が多いし、きっと祇園祭の期間を迷惑がっている人もいるだろう。それでも、街のあちこちに、この季節にだけあわられて、「そこに在る」もの。何百年も前から変わらない姿なんだろう、と思うと、やっぱり私はこれらを好きでいる側でいたいと強く感じる。

去年は祇園祭のことを何にも知らないまま眺めていたけれど、今年はちゃんと祭の意味を調べたり、各山鉾の歴史やそれぞれの特徴をインプットしたり。自分なりに祇園祭をもっと楽しもうとしている。そして、その期間が、まさに始まっている。


京都に本格的に暮らすきっかけをくれた祇園祭。今年はどんな景色が見られて、何を感じられるだろうか、とても楽しみだ。
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