【注目の1ページ】小児医療体制の現状と課題~地域医療構想の視点から~地域の実情に応じた小児医療圏の柔軟な設定が必要
1. 背景と狙い
少子化が進む現在、地域において「こどもを安心して生み・育てられる医療体制」の確保は不可欠です。出生数の減少や、分娩を扱う施設の減少も懸念される中、一般的な分娩や小児医療を対象とした持続可能な体制の整備が求められています 。
2. 小児医療圏をどう設定すべきか
「二次医療圏にとらわれず、地域の医療資源や実情に応じた柔軟な医療圏設定」が求められています。 特に、小児地域医療センターを中心とした体制構築が重視されています 。
中核的な医療機関(小児中核病院)として日本小児科学会が定める「中核病院小児科」に相当する機能を有する施設を確保することが望まれます。
3. 直面する課題
施設の減少:少子化・分娩取り扱い施設の縮小が進む中、地域で必要な医療機能を維持するのが難しくなっています 。
アクセスと集約化のバランス:
医療機能の集約化による効率化が改善をもたらす一方で、
通院・緊急時の物理的アクセスが難しくなる地域もあり、
こうした二律背反をどう乗り越えるかが課題です 。
4. 方向性と提言
小児医療体制を持続可能なものにするためには、以下のような取り組みが求められます。
① 医療圏の見直し
従来の「二次医療圏」にこだわらず、地域の人口やアクセス状況、医療資源を踏まえた柔軟な区域設定が必要。
② 中核病院の役割強化
小児地域医療センターと中核病院を中心に据え、連携体制を強化することが望ましい。
機能集約や情報共有の仕組みを整備し、効率的な医療提供を図る。
③ アクセス支援の工夫
集約化によって通院距離が延びる地域に対しては、オンライン診療や広域搬送の仕組みを導入する。
一部の拠点病院への交通支援など、患者・家族の負担を軽減する策が重要。
④ 地域ごとのPDCA推進
地域医療構想調整会議で定期的に議論・評価を行い、体制を検証する。
必要に応じて医療圏の再設計も含め、柔軟に対応していくことが求められる。
5. まとめ
少子化や分娩対応施設の減少の中、「小児を安心して生み育てられる体制」は持続可能性が求められる重要課題です。
柔軟な医療圏の設定と中核病院の整備、そしてアクセス支援施策の併用が鍵となります。
今後は、地域ごとの実情に応じた議論・調整を通じて、この体制を強化し、地域に根ざした小児医療の維持に努めていく必要があります。
▶参考リンク:厚生労働省「令和7年7月24日 第1回地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料2」28頁等
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