袖を掴む、秘密の共犯者
オレンジ色に染まる校門の前、
スマホをいじるふりをして、視界の端で君を追う。
バレたら面倒、バレたら噂の的。
そんなリスク、最初から分かってた。
「あ、待ってる!」誰かが叫ぶ。
隠しきれない僕の視線。
誤魔化せない君の赤らんだ頬。
クラスメイトたちの「やっぱり!」という顔。
でも、もういいんだ。
コソコソ待つのも、歩くのも、もうおしまい。
校内で他人のふりをするのも卒業。
いつでも大好きな君の側にいれる。
ただそれだけのことが、こんなに誇らしい。
噂が広まるスピードより、
僕らの歩幅の方がずっと心地いい。
君の指先が僕の袖を掴んだ
「公認カップル誕生だね」
その言葉に、僕らは大笑いしながら歩いた。
いつも通る帰り道、今日は格別に感じた。
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