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burningrabbit
血管26歳とヒョウ柄86歳――測定器ブースで学んだ“若さ”の正体
血管年齢・ストレス測定器を預かって、健康チェックデイのスタッフとして一日を過ごした。測定は一人につき二分半。動いたり喋ったりすると値がブレるから、被験者には「静かに」「目を閉じて」とお願いする。実際にやってもらうと、ほとんど瞑想の時間みたいで、会場のざわめきの中に小さな静寂が生まれるのがおもしろい。
合間に自分の血管年齢も計測。うっかり説明しながら喋ってしまい、案の定エラー気味の結果。測り直したらストレス指数はほぼゼロ、血管年齢は26歳。実年齢の半分。毎朝の感謝ノートと寝る前の「神様の奇跡が起きています」ルーティン、意外と効いてるのかもしれない。
何人か計っていて一番インパクトがあったのは86歳の女性。ヒョウ柄ジャケットに大ぶりのリング、背筋シャンとして、声にも張りがある。測定値も優秀で、肉体的ストレスはほぼ検出されず、血管年齢は60代後半。年相応で悪くないはずなのに、外見と佇まいが若々しすぎて数字が逆に地味に思えるほどだ。年を重ねるって、こういう格好良さもあるんだと目が開いた。
イベント自体は終始ほんわかムード。問題は撤収だった。測定器は一台130万。壊したらシャレにならない。集中しすぎて周りが見えなくなり、参加者が机を畳んでくれているのに気づかず、ろくにお礼も言えなかった。あとで思い出して赤面。せっかくストレスフリーと診断されたのに、肝心なところで人への配慮を落とすのは本末転倒だ。
ヒョウ柄の彼女の姿勢や、みんなが自然に手伝ってくれた空気感――ああいう余裕と温度を身につけたい。ストレスを溜めないだけじゃなく、周りへの感謝を即座に返せる人間にならなきゃと反省しつつ、計測器をそっと梱包した。
