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MakerDAO詳解①:分散型ステーブルコインDAI発行の仕組みとCDP(担保付債務ポジション)

アリス:「ウサギ先輩、こんにちは!なんだか最近、DeFiっていう言葉をよく聞くんですけど、その中でもDAIっていうコインがとっても不思議なんです。普通のコインと何が違うんですか?」

ウサギ先輩:「おっと、アリスちゃん、今日も元気いっぱいだね!DAIに興味を持つなんて、なかなか良いセンスしてるじゃないか。ふふん、このウサギ先輩にかかれば、DAIの謎なんて朝飯前さ!今日はそのDAIがどうやって生まれてくるのか、その秘密の魔法の箱についてたっぷり教えてあげよう!」

アリス:「わぁ、本当ですか?魔法の箱…?なんだかワクワクします!よろしくお願いします、ウサギ先輩!」

ウサギ先輩:「よしきた!それじゃあ、アリスちゃんと一緒に、分散型ステーブルコインDAIとその発行の心臓部、CDP…いや、今はVault(ボールト)って呼ばれることが多いんだけど、その不思議な仕組みの世界へレッツゴーだ!」


DAIとMakerDAO:分散型世界の安定通貨とその守護者

アリス:「ウサギ先輩、まずDAIって、そもそも何なんですか?ビットコインとかイーサリアムとは違うんですよね?」

ウサギ先輩:「いい質問だね、アリスちゃん。DAIはね、一言で言うと「分散型ステーブルコイン」なんだ。ステーブルコインっていうのは、その名の通り「価格が安定したコイン」のこと。多くのステーブルコインは、米ドルみたいな現実世界の通貨と価格が連動するように設計されているんだよ。」

アリス:「へぇー、価格が安定しているコイン!それなら、ビットコインみたいに値段が急に上がったり下がったりしなくて安心ですね!でも、「分散型」ってどういうことなんですか?」

ウサギ先輩:「その通り!価格の安定性は、DeFiの世界で取引したり、お金を貸し借りしたりするときに、とっても重要なんだ。そして「分散型」というのは、特定の会社や組織が中央集権的に管理しているんじゃなくて、たくさんの人が参加するネットワーク、つまりブロックチェーン上で、プログラム(スマートコントラクト)によって自律的に運営されているってことさ。」

アリス:「会社が管理してないんですか?じゃあ、誰がDAIを作ったり、その価値を守ったりしてるんですか?」

ウサギ先輩:「そこが面白いところだね!DAIを発行・管理しているのは、MakerDAO(メーカーダオ)という、これまた分散型の組織なんだ。DAOっていうのは「Decentralized Autonomous Organization」の略で、日本語だと「分散型自律組織」って呼ばれる。社長や取締役会みたいな中央の意思決定者がいなくて、参加者みんなでルールを決めたり、運営したりする、新しい組織の形なんだよ。」

アリス:「社長さんがいない組織…!なんだか未来の会社みたいですね!じゃあ、そのMakerDAOがDAIの番人なんですね?」

ウサギ先輩:「まさにその通り!MakerDAOは、イーサリアムのブロックチェーン上で動くDeFiプラットフォームで、その主な役割がDAIの発行と安定性の維持なんだ。銀行みたいな中央管理者がいなくても、透明性の高いルールとみんなの協力で、DAIという安定した通貨を作り出している。まさにDeFi界の縁の下の力持ちってわけさ!」

魔法の金庫「Vault(旧CDP)」:DAIを生み出す仕組み

アリス:「なるほどー!MakerDAOがDAIを守っているんですね。じゃあ、そのDAIって、具体的にどうやって生まれてくるんですか?お金を印刷するみたいに、MakerDAOが作ってるんですか?」

ウサギ先輩:「ふふふ、良いところに気がついたね、アリスちゃん。DAIは誰かが勝手に印刷できるものじゃないんだ。DAIを生み出すには、ちょっと特別な「魔法の金庫」が必要になる。以前はCDP(Collateralized Debt Position:担保付債務ポジション)って呼ばれていたんだけど、今はVault(ボールト)っていう名前が一般的だね。このウサギ先輩は古い人間だから、ついついCDPって言っちゃうけど、意味は同じさ!」

アリス:「Vault…金庫ですか?そこに何か大切なものを入れるとDAIが出てくる、みたいな?」

ウサギ先輩:「おお、アリスちゃん、勘がいいね!まさにそんな感じだよ。このVaultというのは、ユーザーが自分の持っている他の暗号資産、例えばイーサリアム(ETH)なんかを「担保」として預け入れることで、それに見合った量のDAIを新たに「発行(借り入れ)」できるスマートコントラクトなんだ。」

アリス:「担保…?質屋さんみたいですね!自分の持っているものを預けて、お金を借りる、みたいな感じですか?」

ウサギ先輩:「その例え、すごく分かりやすいよ、アリスちゃん!まさに質屋さんのような仕組みに近いね。でも、もっと進んでいて、相手は人間じゃなくてプログラム。そして、誰でも許可なく、24時間365日利用できる、とってもオープンな金庫なんだ。」

DAI発行のステップ:アリスも挑戦?魔法の金庫の使い方

ウサギ先輩:「それじゃあ、具体的にVaultを使ってDAIを発行する手順を、アリスちゃんが冒険者になったつもりで見ていこうか!」

  1. 魔法の金庫(Vault)を開設し、宝物(担保)を預ける アリス:「まず、私専用のVaultを作るんですね!そこに、私の持っているイーサリアムを預けると…?」 ウサギ先輩:「そうだね。まずMakerプロトコルにアクセスして、自分専用のVaultを作成する。そして、担保にしたい暗号資産、例えばETHをそのVaultにロックするんだ。これは、いわば『このETHはDAIを借りるための保証金ですよ』っていう印だね。」

  2. 呪文を唱えて、DAIを生成! アリス:「担保を預けたら、いよいよDAIがもらえるんですか?」 ウサギ先輩:「その通り!預け入れた担保の価値に応じて、アリスちゃんは好きな量のDAIVaultから発行(借り入れ)することができる。例えば、150ドル分のETHを担保に入れたら、最大で100DAI(100ドル相当)くらいまで借りられる、といった具合だね。ただし、借りたDAIと同額の「債務(借金)」も同時に記録されることを忘れちゃいけないよ。」

アリス:「なるほど、借りるわけだから、借金もセットなんですね。でも、担保の価値より少ない額しか借りられないんですか?」

ウサギ先輩:「鋭いね、アリスちゃん!そこがとっても重要なポイントで、「過剰担保」っていう仕組みなんだ。常に預けた担保の価値が、借りたDAIの価値を大きく上回っている必要がある。これは、もし担保の価値が下がっちゃったとしても、DAIの価値がきちんと裏付けられるようにするためのお守りみたいなものさ。」

  1. 借りたDAIを返済し、ちょっぴりの手数料(安定化手数料)を支払う
    アリス:「じゃあ、借りたDAIを返すときはどうするんですか?」

    ウサギ先輩:「借りたDAIを返したいときは、発行した分のDAIVaultに返すんだ。そして、それとは別に「安定化手数料(Stability Fee)」っていう、いわばレンタル料みたいなものを支払う必要がある。この手数料は、MKRというMakerDAOのガバナンストークンで支払われることが多いね。」

    アリス:「レンタル料みたいなものですか。銀行の利息みたいな感じ?」

    ウサギ先輩:「そうだね、利息に近いイメージだ。この安定化手数料の利率は、DAIの価格を1ドルに安定させるために、MakerDAOのガバナンスによって調整されるんだ。市場でDAIの価格が1ドルより高ければ利率を下げてDAIを借りやすくし、供給を増やす。逆に1ドルより安ければ利率を上げてDAIを借りにくくし、供給を減らす、といった具合にね。まさに魔法の調整弁さ!」

  2. 宝物(担保)を無事に取り戻す!
    アリス:「DAIと安定化手数料をちゃんと返せば、最初に預けたイーサリアムは戻ってくるんですね?」

    ウサギ先輩:「その通り!借金と手数料をきれいに清算すれば、預けていた担保のETHはアリスちゃんの手元に無事に戻ってくる。これで一件落着だね!」

アリス:「わー!なんだか自分でお金を発行するみたいで、ドキドキしますね!でも、これって誰でもできるんですか?銀行みたいに審査とかないんですか?」

ウサギ先輩:「そこがDeFiの素晴らしいところさ!このVaultの仕組みは、完全にパーミッションレス。つまり、誰の許可もいらない。国籍も年齢も信用情報も関係なく、暗号資産を持っている人なら誰でも、いつでもDAIを発行できるんだ。まさに、金融の民主化だね!」

Vault(CDP)のリスク:魔法の金庫にも注意点

アリス:「誰でも使えるなんてすごいですね!でも、ウサギ先輩、なんだか良いことばかりみたいですけど、何か気をつけることってありますか?例えば、預けた担保の価値が下がっちゃったらどうなるんですか?」

ウサギ先輩:「さすがアリスちゃん、ちゃんとリスクのことも考えられるのは素晴らしいね。その通り、Vaultを利用する際にはいくつか注意すべき点があるんだ。」

恐怖の「清算(Liquidation)」:担保が足りなくなると…

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