【第80回】アリスとウサギ先輩の仮想通貨ワンダーランド冒険記~ゼロから学ぶ1000の扉~ サトシ論文解読(計算編)~いくつかの数式と仮定をウサギ先輩が解説!~
アリス:「ウサギ先輩、こんにちは!サトシ・ナカモトさんの論文、少しずつですけど読み進めているんです。でも…うぅ、ついにぶつかってしまいました、大きなカベに…。」
ウサギ先輩:「おや、アリスちゃん、どうしたんだい?そんな難しい顔をして。論文のどの部分で悩んでいるのかな?」
アリス:「それがですね、『6. 計算 (Calculations)』っていう章なんですけど…。なんだか、いきなり数式がたくさん出てきて、確率の話とか、ポアソン分布とか…もう、ちんぷんかんぷんで! ここって、そんなに大事なことが書いてあるんですか?」
ウサギ先輩:「ふふん、アリスちゃん、それはまさにビットコインの心臓部を守るための数学的な鎧とも言える、とっても重要な章なんだよ! この計算があるからこそ、『ビットコインは安全だ』って多くの人が信頼を寄せている部分もあるのさ。よし、今日はこのウサギ先輩が、難解な数式の森を一緒に探検して、その秘密を解き明かしてあげようじゃないか! きっとアリスちゃんも『なるほど!』ってスッキリするはずだよ!」
アリス:「本当ですか!? わーい、お願いします、ウサギ先輩! 数学はちょっと苦手なんですけど、ウサギ先輩の解説ならきっと分かる気がします!」
ウサギ先輩:「任せなさい! このウサギ先輩にかかれば、どんな難問もイチコロさ! さあ、サトシ論文の『計算』の扉を開いてみよう!」
なぜ「計算」が必要なの?~ビットコインの堅牢性を示す数学的証明~
アリス:「ウサギ先輩、そもそもどうしてサトシさんは、論文にこんな難しい計算の章を入れたんでしょうか? もっと簡単な言葉で『ビットコインは安全ですよー』って言えばいいのに…なんて思っちゃいました。」
ウサギ先輩:「あはは、アリスちゃんの気持ちも分かるよ。でもね、特にビットコインのような新しいお金のシステムを提案するとき、『なんとなく安全そうです』では誰も信用してくれないんだ。『どれくらい安全なのか?』ということを、客観的で、誰でも検証できる形で示す必要があったのさ。そのために、数学という世界共通の言葉を使ったんだね。」
アリス:「なるほど…感覚じゃなくて、ちゃんと数字で示さないとダメなんですね。」
ウサギ先輩:「その通り。この章でサトシさんがやろうとしているのは、主に『悪意のある攻撃者が、不正な取引記録を正当なものとしてビットコインネットワークに認めさせることに成功する確率は、どれくらい低いのか?』ということを計算で示すことなんだ。」
アリス:「不正な取引記録…例えば、使ったはずのビットコインをまた使っちゃう『二重支払い』みたいなことですか?」
ウサギ先輩:「まさにそれだね! ビットコインの論文の最初の目的が『P2P電子キャッシュシステム』、つまり信用できる第三者なしに個人間で直接お金をやり取りする仕組みを作ることだったのは覚えているかな? 電子データはコピーが簡単だから、二重支払いをどう防ぐかが最大の課題だった。その解決策としてプルーフ・オブ・ワーク(PoW)やブロックチェーンの仕組みが出てきたわけだけど、この『計算』の章は、その仕組みがどれだけ攻撃に対して強いかを数学的に裏付けているんだよ。」
アリス:「ふむふむ。プルーフ・オブ・ワークで一生懸命計算した正直な人たちのチェーンが、悪い人たちのチェーンより強くなるっていうことの証明なんですね!」
ウサギ先輩:「素晴らしい理解力だ、アリスちゃん! まさにそういうことさ。じゃあ、具体的にどんな攻撃を想定して、どんな計算をしているのか、一緒に見ていこうか。」
攻撃者は何を目指す?~サトシ論文が想定する攻撃モデル~
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