色をつまむ|2026.2
爪先に、ちいさな“幸運”を忍ばせて。
そんな思いをこめて、毎週お届けしている「爪色占い」から、
色をつまむような感覚で書いた、ささやかなコラムを
ぎゅっと集めてみました。
今週のラッキーカラーにバナナを選んで、
この年末のことを思い出した。
どこのスーパーも、やたらとバナナが安くて、
半額で二房買ったその足で、次の店に寄ったら、なんと29円。
ええ、もちろん、そこでも二房買いましたとも。
結局、今もなお、食べきれない量の冷凍バナナが、
我が家の冷凍庫を大占拠中。
その甲斐あって、毎週日曜日の朝、
バナナとヨーグルトでスムージをつくるのが、
近頃のささやかな楽しみになっている。
「悲しみ」とは、何色だろうか。
今週、わたしが選んだのは、
日が沈んだ直後の薄暗い空のような、深く渋い青色、
冥色(めいしょく)。
明治時代以降、文学において
暗闇や深淵を表現する詩的な言葉として
用いられてきた色だという。
「冥」という漢字は、暗さや深淵だけでなく、
曖昧さも意味するのだそうだ。
涙でぼやけた視界に、朧月が浮かぶ、
そんな静かな夜空を思い描いた。
美しい色の名前は数あれど、
その中でも、わたしがとりわけ愛している名がある。
それがデイドリーム。
デイドリームは、日本語で「白昼夢」。
この言葉を知ったのは、子どもの頃に聴いた
ザ・モンキーズの「デイドリーム・ビリーバー」からだった。
夢と現のあわいのような、
淡く、やさしく、どこか懐かしい水色は、
いつだって、幼き日の記憶を呼び覚ます。
そして、わたしは大人になっても、相変わらず寝ぼすけだ。
幼き日、「座右の銘」なんて、
たいそうなものは持ち合わせていなかったけれど、
「人間は考える葦である」という言葉が好きだったことだけは、
今でも確かに覚えている。
当時、古代エジプトに夢中だったわたしは、
パピルス(葦)という言葉に惹かれ、
そこからこの一節に出逢ったのだろう。
「人間は考える葦である」とは、
哲学者パスカルの著書『パンセ』に、収められているという。
けれど、今さらながら、わたしはその本を、
まだきちんと読んだことがないと気づく。
今年は、この一冊を読破することから、はじめてみようか。
「爪色占い」は、毎週土曜日の夜10時、
ひっそりInstagramにて、投稿しています。
ネイルカラーとしてだけでなく、
一週間のラッキーカラーとして、お守りみたいに
使ってもらえたらうれしいな。
ちいさな幸運を拾いに、ふらりと遊びにきてくださいね。
▶︎ Instagram:@miny0usya
さあ、3月はどんな色に出逢おう。
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