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色をつまむ|2026.5

爪先に、ちいさな“幸運”を忍ばせて。
そんな思いをこめて、毎週お届けしている「爪色占い」から、
色をつまむような感覚で書いた、ささやかなコラムを
ぎゅっと集めてみました。

孔雀の鳴き声を、聞いたことがあるだろうか。

わたしは、はじめてその声を聞いたとき、
発情期の猫か、子どもの泣き声かと思った。
とんでもなく大きな声で、「みゃおおおう」と鳴くのだ。

孔雀という鳥は、実に美しい。
その姿ゆえに、古今東西で色の名もになってきた。
もっとも、美しいのは雄で、雌はくすんだ茶色だ。

そして、この強烈な鳴き声もまた、求愛のために雄が発してるという。

派手な飾り羽に、大きな声。
愛を手に入れるのは、動物だって大変だ。

爪色占い 2026.5.2

ダ・ヴィンチもラファエロもミケランジェロも、
全然、美人を描かないじゃん、って、ずっと思っていた。

あのころのわたしは、多様な美に対する感受性がまだ育っておらず、
「好き」「嫌い」「無」の三つの尺度でしか、見ていなかった。

ラファエロブルーという色から
「聖母子像」を思い浮かべられるようになったのは、
子ども料金で美術館に通えたあのころ、
親に何度も連れられていった日々のおかげだ。

ちなみに、「ブル・ミケランジェロ」という青もある。
けれど、ルネサンス三大巨匠の頂点とされる
ダ・ヴィンチの名を冠した色は、見当らない。

爪色占い 2026.5.9

「イエロー・サブマリン音頭」を知っているだろうか。

もちろん、ビートルズのオリジナル曲「Yellow Submarine」は、
もはや世界中で知らない人はいないと思うけれど、
それが日本で『音頭』になってるとは、つい最近まで知らなかった。

こんなにも、日本語の歌詞と、
「あ、それ!」「あ、よいしょ!」が合うなんて、思わないじゃん。
しかも、プロデュースは大瀧詠一という。

この音頭、日本のビートルズファンから、顰蹙を買ったらしい。
けれど、わたしはこの和洋折衷の妙が面白い。

だって、掛け声入れたくなっちゃうもん。
やっぱり日本人だね。

爪色占い 2026.5.16

わたしはずっと、
友だちに「好きな花は?」と聞かれると、
「たんぽぽの綿毛」と答えていた。

帰り道、その辺に生えている綿毛を見つけては、
ふうっと息を吹きかけて、どこまでも散らすのがすきだった。

その日も同じことをしていた。
裏手に住む幼馴染みのおんなのこが、
「たんぽぽの綿毛が耳に入ると、聞こえなくなるからやめて!」と
やけに真剣な顔で怒った。

子どものころ、にわかに囁かれていた、根も葉もない都市伝説。
春が来て、たんぽぽが咲くたびに、なぜか毎年思い出す。

爪色占い 2026.5.23

子どものころ、雀の涙ほどのお小遣いで、
母の日にカーネーションを数本買って帰ったら、母が激怒した。

カーネーションという花は、
母にとって「とりあえずの母の日の花」で、
どうにも好きになれないのだそうだ。
同じように、定番の贈り物であるエプロンも、
絶対にいらないと言っていた。

きっと母は、「母」としてではなく、
なにも特別なことが起こらない日常のなかで、
ひとりの人として、ほんの少しの『特別』を求めていたのだろう。

でもね、今はカーネーションも、赤だけじゃない。
未来はもっと、色とりどりだ。

爪色占い 2026.5.30

「爪色占い」は、毎週土曜日の夜10時、
ひっそりInstagramにて、投稿しています。

ネイルカラーとしてだけでなく、
一週間のラッキーカラーとして、お守りみたいに
使ってもらえたらうれしいな。

ちいさな幸運を拾いに、ふらりと遊びにきてくださいね。

▶︎ Instagram:@miny0usya


さあ、6月はどんな色に出逢おうか。

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