世界はAIの水を奪い合っている。栗田工業は、その水を循環させる会社だった
🔷栗田工業(6370)
AIブームというと、半導体や電力ばかりが注目される。しかし、もう一つ忘れてはいけない資源がある。
水である。
半導体工場も、AIを支えるデータセンターも、大量の水がなければ動かない。
一見地味な水処理会社だが、日本の産業を支える水インフラ企業である。
半導体メーカーではない。
それでもAI時代に欠かせない理由がある。栗田工業のビジネスモデルを見てみよう。
▷巳之助スコープ 栗田工業は何で稼いでいるのか
栗田工業というと、半導体向けの超純水を思い浮かべる人が多い。しかし、現在の収益を支えているのは、それだけではない。
2026年3月期の売上収益は4,028億円。
食品、飲料、化学、鉄鋼、製紙、発電所、自動車など、水を大量に使う幅広い産業へ、水処理薬品や設備、メンテナンスサービスを提供している。
つまり栗田工業は、一つの業界に依存する会社ではない。
日本のものづくりを支える、幅広い産業の水インフラ企業なのである。
▷成長を引っ張るのは電子産業
その安定した土台の上で、今最も勢いを増しているのが電子産業向け事業だ。
AIや半導体投資が追い風となっている。
超純水や排水回収システムを世界へ展開し、成長を続けている。
▷超純水がAI時代を支える
半導体工場では、不純物を極限まで取り除いた超純水が欠かせない。
さらに、使用した水を浄化し、再利用する技術も重要になる。
栗田工業が提供しているのは、水そのものではない。工場全体の水循環システムなのである。
▷栗田は、海外からも必要とされているのでは
栗田工業の強みは、日本国内だけではない。
日本企業なのに売上の約5割が海外。
半導体産業が集積するアジアや米国では、超純水設備や排水再利用システムの需要が拡大している。
▷設備を納めて終わる会社ではない
栗田工業は設備を納めて終わる会社ではない。
水処理薬品の供給だけでなく、水質分析、設備改善、運転管理、保守まで一貫して手掛ける。
工場では水質が少し変わるだけでも、生産効率や歩留まりに影響する。
だからこそ、世界中の半導体メーカーから長く必要とされているのである。
▷AI時代は「水をどう使うか」の競争へ
世界ではAI向けデータセンターの建設が相次ぎ、水需要も急増している。
これから重要になるのは、水を大量に使うことではない。限りある水を、いかに効率よく循環させるかである。
栗田工業は、これまで日本の産業を支える水インフラ企業として成長してきた。
そして今、目指しているのは、世界中で増え続ける半導体工場やデータセンターを支えるグローバルな水インフラ企業への進化である。
世界はAIの水を奪い合っている。
栗田工業は、その水を循環させる会社なのである。
▷巳之助の株価レンジ
AI関連として評価が高まったことで、株価はここ1年で大きく水準を切り上げた。
テーマ株ではなく、事業基盤の上にAI需要が乗った企業である。
短期的な高値を追うより、押し目を待ちながら中長期で監視したい。
巳之助の株価レンジ:8,000円台前半なら監視を強めたい。
▷巳之助メーター 🐍🐍 長期で監視
AI時代の基盤企業へ進化するのか。
長期で監視したい。
🐍巳之助の一株は、週5本。
株価の前に、企業のビジネスモデルを見る。
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※本コラムは公開情報をもとにした個人の考察です。売買はご自身の判断でお願いします。

