千葉豪雨などの浸水・冠水で使える保険とは?火災保険・家財・車両保険を確認してください
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2026年8月13日、千葉県では記録的な大雨となり、各地で道路冠水など非常に危険な状況が発生しました。
千葉県では13日19時30分以降、千葉市、市原市、佐倉市など多くの市町村に大雨特別警報が発表され、翌14日5時15分までにすべて警報等へ切り替えられました。
ニュース映像では、
道路が冠水する
車が水の中を走る
人が冠水した道路を移動する
鉄道が運転を見合わせる
といった状況も見られました。
こうした水害でまず優先するのは、もちろん命を守ることです。
しかし、水が引いたあとにはもう一つ大きな問題が始まります。
生活再建です。
家が浸水した。
家具や家電が使えなくなった。
車が水没した。
住宅設備が壊れた。
こうした被害に対して、私たちが加入している保険が使える可能性があります。
今回は、千葉県で発生した豪雨災害をきっかけに、
「浸水・冠水したとき、どの保険を確認すればいいのか?」
を整理しておきます。
1|まず覚えてほしい。「火災保険」は火事だけではない
「大雨で家が浸水した」
と聞いたとき、
火災保険を思い浮かべるでしょうか。
名前が「火災保険」なので、
火事のときに使う保険でしょう?
と思っている人もいるかもしれません。
しかし、火災保険には契約内容によって、
水災を補償する仕組みがあります。
日本損害保険協会は、水災には河川から水があふれる外水氾濫だけではなく、
内水氾濫
高潮
土砂崩れ
融雪洪水
などがあり、住まいの火災保険に水災補償を付けることで補償対象にできると説明しています。
つまり今回のような豪雨災害では、
「うちは火災保険に入っている」
だけではなく、
「水災補償が付いているか?」
まで確認する必要があります。
2|河川氾濫だけではない。「内水氾濫」も確認する
水害というと、
「川があふれて家が浸水する」
というイメージが強いと思います。
しかし都市部では、短時間に猛烈な雨が降ることで排水能力を超え、
河川から離れた場所でも道路や住宅地が冠水することがあります。
これが内水氾濫です。
今回のような記録的大雨を考えると、
「近くに大きな川がないから大丈夫」
だけでは、水害リスクを判断できません。
保険についても同じです。
大切なのは、
何によって被害が発生したのか
という「原因」です。
3|住宅が浸水したら「火災保険の水災」を確認
例えば、
豪雨
↓
排水能力を超える
↓
道路冠水
↓
住宅へ水が入る
という被害が起きたとします。
この場合、まず確認したいのが、
火災保険の水災補償です。
ただし、
「水が入った=必ず保険金が支払われる」
という意味ではありません。
保険商品や契約時期などによって、補償範囲、免責金額、支払条件などが異なります。
そのため被害を受けた場合は、
自分だけで「これは対象外だ」と判断せず、契約している保険会社や代理店に確認してください。
4|忘れてはいけないのが「家財」
水害では建物だけが被害を受けるわけではありません。
床上まで水が入れば、
冷蔵庫
洗濯機
テレビ
パソコン
ベッド
家具
衣類
寝具
生活用品
など、多くの家財が使えなくなる可能性があります。
ここで注意したいのが、
建物と家財は同じではない
ということです。
建物の火災保険に加入していても、家財まで同じように補償されるとは限りません。
だから確認したいのは、
建物に水災補償があるか。
そして、
家財にも水災補償があるか。
この2つです。
水害後の生活再建では、家具や家電の買い直しも大きな負担になります。
「家の保険には入っているから大丈夫」
ではなく、
家財まで確認してください。
5|車が冠水・水没した場合は?
今回のような豪雨では、もう一つ大きな被害があります。
自動車です。
道路が冠水すると、
「まだ走れる」
と思って進入した車が途中で停止することがあります。
駐車していた車が浸水するケースもあります。
こうした
大雨・洪水などによる車の水没
については、自動車保険の車両保険で補償される場合があります。
日本損害保険協会も、風水雪災等による損害について、火災保険だけでなく、自動車保険の車両保険などで補償するものがあると案内しています。
ここでも、
「自動車保険に入っているから大丈夫」ではありません。
車両保険を付けているか。
そして今回の損害が契約上の補償対象になるか。
契約内容の確認が必要です。
6|同じ「水没」でも原因が違えば保険も違う
ここは防災と保険を考えるうえで、とても重要です。
例えば、
大雨 → 洪水 → 車が水没
した場合と、
地震 → 津波 → 車が水没
した場合。
結果だけを見ると、
「車が水没した」
という同じ被害に見えます。
しかし、
被害を発生させた原因が違います。
保険は、この原因によって補償の考え方が変わります。
だから私は、保険を考えるとき、
「何が壊れたか」だけでなく「何によって壊れたか」
を見ることが重要だと考えています。
7|被災したら、片付ける前に記録を残す
水が引けば、
「早く片付けたい」
と思うのは当然です。
泥を出したい。
濡れた家具を捨てたい。
壊れた家電を外へ出したい。
しかし、その前にできるだけ、
被害状況を写真や動画で記録してください。
例えば、
建物全体
浸水した部屋
水が来た高さ
壁や床の被害
壊れた家具・家電
車の浸水状況
などです。
安全が確保された範囲で、全体と細部の両方を記録しておくと、その後の保険会社への連絡や被害状況の説明に役立ちます。
そして、
契約している保険会社・代理店へ早めに連絡してください。
8|「罹災証明書がないから保険会社へ連絡できない」と思わなくていい
ここも覚えておいてほしいポイントです。
日本損害保険協会は、損害保険金等の請求について、
地方自治体が交付する罹災証明書の提出は原則不要
と案内しています。
もちろん、罹災証明書そのものは公的支援などで重要になることがあります。
しかし、
「罹災証明書が発行されるまで保険会社には連絡できない」
と思って待つ必要はありません。
被害を確認したら、保険会社や代理店へ相談してください。
9|災害後の「保険が使えます」という勧誘にも注意
そして水害後には、別の問題も起きます。
「火災保険を使えば無料で修理できます」
「保険金の請求を代行します」
といった勧誘です。
日本損害保険協会も、
保険を利用した住宅修理業者や保険金請求代行業者とのトラブル
について注意を呼びかけています。
被災直後は、
「早く直したい」
「少しでもお金が必要」
という心理状態になります。
だからこそ、知らない業者から突然勧誘された場合には、すぐ契約するのではなく、
まず自分が加入している保険会社・代理店へ相談する。
これを基本にしてください。
10|水害後に確認したい保険を整理すると
今回のような豪雨・浸水・冠水では、次のように考えると整理しやすくなります。
家が浸水した
→ 火災保険の「水災補償」を確認
家具・家電が浸水した
→ 家財保険・家財の「水災補償」を確認
車が冠水・水没した
→ 自動車保険の「車両保険」を確認
災害によってケガをした
→ 傷害保険などを確認
そして、どの場合にも、
契約内容によって補償範囲や条件が違います。
分からなければ、
「対象外だろう」
と自己判断せず、まず保険会社・代理店へ問い合わせてみてください。
保険は「災害が終わったあと」の備えでもある
防災というと、
水、食料、防災リュック、避難所、ハザードマップ。
こうした「命を守る備え」が注目されます。
もちろん、それが最優先です。
しかし災害は、
生き残ったら終わりではありません。
その翌日から生活再建が始まります。
家を直す。
家具を買う。
車を買い替える。
仕事を再開する。
生活を戻していく。
ここで必要になるのが、
お金の備えです。
保険も防災用品と同じように、
「災害が起きる前に確認しておく備え」
だと私は考えています。
関連記事|災害と保険をもう少し詳しく考える
以前、私のブログでも「防災と保険」について整理しています。
今回の記事とあわせて参考にしてください。
防災と保険|水害・地震など災害原因から保険を考える
地震で車が被災したら?車両保険について考える
今回の千葉県の豪雨災害でも分かるように、
同じ「浸水」「水没」という結果でも、原因によって確認する保険は変わります。
だから、
災害 → 被害 → 保険
ではなく、
災害原因 → 被害の連鎖 → 使える可能性のある保険
まで考えておく。
これも一つの防災です。
そして被災してから、
「水災、付けていたかな?」
「家財は対象だったかな?」
「車両保険は?」
と探すのではなく、
何も起きていない今日、保険証券や契約内容を一度確認してみてください。
備えは、避難するためだけのものではありません。
災害のあと、もう一度生活を始めるための備えでもあります。
備えは、愛だ。
防災ブログ「みのるの備え日記」
みのる防災総合事務所
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