地球の音を地図で旅する|自然音アーカイブ「Nature Soundmap」入門
地球の音を、地図から聴くという体験
世界には、目で見るだけでは伝わらない情報がたくさんあります。森の奥で鳴く鳥の声、海岸に寄せては返す波のリズム、夜明け前の風の気配。そんな「音の風景」を、地図をたどるように体験できるのが、Earth.fm が提供する Nature Soundmap です。
Nature Soundmapは、世界各地で収録された高音質の自然音を、インタラクティブな地図上から再生できるウェブサービスです。
ブラウザで地図を眺め、気になる地点をクリックするだけで、その場所の“いま”や“かつて”の自然環境が音として立ち上がります。

Nature Soundmap で「できること」の全体像
このサービスでできることは、とてもシンプルです。
地図上に配置されたハート型のマーカーをクリックすると、その地点で録音された自然音が再生されます。特別な操作や専門知識は不要で、直感的に使える設計になっています。
さらに便利なのが、条件で音源を絞り込めるフィルター機能。
・ムード(Calmとか、Upliftingなど)
・録音時間の長さ
・鳥の声、風、雨、水音など、音のタイプ
・洞窟、森、海、砂漠、高山帯など、生態系ごとの分類
・地域(大陸・国)
・録音した担当者名
こうした条件を組み合わせることで、「森の中で鳥の声が中心の長めの録音」といった、かなり具体的な探し方もできます。
どんな自然音が収録されているのか
たとえば、次のような音が含まれています。
・熱帯雨林で降り続く雨と、その合間に聞こえる鳥や虫の声
・乾燥地帯で遠くから響く雷鳴と、風が砂を運ぶ音
・北欧の森で、朝に一斉に鳴き始める鳥たち
・海岸で規則的に寄せる波と、岩に砕ける水音
・サバンナで聞こえる大型動物の遠吠えや足音
多くの音源は数分から数十分以上の長さがあり、「環境に身を置く」感覚を味わえます。
どんな場所の音が聴けるのか
収録地点についても、世界中に広がって驚かされます。
アマゾンの熱帯雨林、アフリカのサバンナ、ヨーロッパの森、アジアの山岳地帯、海に囲まれた島々など、大陸ごとに特色のある音が勢揃い。
都市部ではなく、できるだけ人工音の少ない場所が選ばれているのも特徴。
日本の録音もあり、森や海辺など、日本ならではの自然環境の音を探すこともできます。地図を拡大して眺めているだけでも、「こんな場所で、こんな音が鳴っているのか」という発見があります。

利用前に知っておきたい権利関係の話
自然音というと「自由に使えそう」という印象を持つかもしれませんが、ここは注意が必要です。
Nature Soundmapに掲載されている音は、特定の人物・団体によって録音された音声データです。そのため、各音源には著作権その他の知的財産権が存在します。Terms of Use の文面を踏まえると、ユーザーに明示的に許可されているのは、
「ウェブサイト上で、運営団体が提供する形のまま音源をストリーミング再生すること」に限られます。それ以上の利用については、原則として許可されていません。
どんな人に向いているサービスか
Nature Soundmap は、さまざまな人に開かれたサービスですが、特に相性がいいのは次のような人かなと思います。
・自然音で集中したり、気持ちを落ち着けたい人
・世界の自然環境を、音から知りたい人
・地理や生態系の学習素材を探している教育関係者
・環境音に関心のある音楽制作者や研究者
視覚情報に頼らず、耳から世界を知る体験は、意外と新鮮です。
これを機に、フィールドレコーディングをしてみたくなった方には、Teacのポータブルレコーダーがおすすめ。個人的にとっても重宝しています。
おわりに
Nature Soundmap は、「地球には、こんなにも多様な音がある」という事実を、静かに、しかし確実に教えてくれるサービスです。
画面を眺めながら音に耳を澄ませていると、どこか遠い場所と、いまここがゆるやかにつながる感覚が生まれます。
忙しい合間の数分でも、ヘッドホンをつけて地図を開けば、そこには別の時間が流れています。そんな小さな旅の入口として、Nature Soundmap はとても良い存在だなぁ、と思いました。
それではまた!
出典
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