・第5章~下北沢の赤提灯「さかえ」一店集中!〜4万人が覗き込んだ暖簾の向こう、粋に一杯ひっかける男のオアシス〜『andGemini』で過去を現代へ皆が紡げる未来がきた件!シーズン1
## 1. 2枚の暖簾。世界の4万人が覗き込んだ路地裏の聖地
ネットに情報が溢れる令和の時代、世界中の4万人近い呑兵衛たちが、私の撮ったある赤提灯の写真を覗き込んでいる。それが、下北沢にある焼鳥の名店「さかえ」だ。
2年前、私がくぐっていたのは、少し色褪せた風情のある生成りの暖簾だった。

それが1年前のある日、ピカピカの紺色の暖簾へと進化した。
お店の歴史の1ページがめくられるその瞬間を、私はGoogleマップのアルバムの中にしっかりと刻み込んでいる。

暖簾の色は変わっても、そこから漏れてくる焼き鳥の香ばしい煙と、入り口の「現金のみ(CASH ONLY)」という硬派な門番の佇まいは、あの頃から1ミリも変わっていない。
## 2. 騒音レベル:うるさいが、会話はできる。心地よい喧騒の特等席
最近では、下北沢で夜遅くまで飲むことも少なくなった。だが、近くで別の飲み会などがあった帰り道、私の足は磁石に吸い寄せられるように、あの見慣れた暖簾へと向かう。
一人でフラリと暖簾をくぐり、騒音レベル「うるさいが、会話はできる」という心地よい喧騒のカウンターへ滑り込む。
まずは
・冷えた生ビール
・お任せで頼む串を1〜2本。もちろん、私の基本は「塩」一択だ。
(……と、ここで熱心な私のクチコミ読者なら『おいみねいちばん、おすすめの料理の欄にガツ、自家製つくね、ハラミって書いてるし、合計4本は頼んでるだろ!』と突っ込みたくなるかもしれない。それに対する私の答えは一つ。
「お腹空いてるときってあるよね笑」
そして仕上げには、おススメの日本酒の辛口の方を、升で一杯。
(……あ、またまた『クチコミの写真(画像 の奥に写ってるの、升じゃなくて普通のグラスじゃん!』という鋭いツッコミが飛んできそうだ。そこは静かに目を瞑ってほしい。「升で飲む作法、最近知ったんよね笑。ちょっと文章をカッコよくアレンジしてみた笑」)

クチコミで食事もサービスも雰囲気もオール5を満点評価したこの空間で(画像 2_2.jpg)、若大将との小気味よくて楽しいやり取りを最高のツマミにしながら、小一時間だけサクッと過ごして席を立つ。

ふと夜風に吹かれたとき、気がつくのだ。 若い頃に「カッコいいな」と憧れていた、あの『居酒屋でサクッと一杯ひっかけて帰る粋な大人』の姿を、今の自分が自然とできていることに笑。
## 3. 自家製つくねは「タレ」を喰え!そしてオール5の本当の理由
なぜ、私はこれほどまでに「さかえ」を愛してやまないのか。
もちろん、モクモクとした煙を愉しめる愛煙家のオアシスであることも、ヤキトンや焼き鳥が抜群に旨いこともある。
あ、さっき「基本は塩」と宣言したばかりだが、これだけはガチの常連として言わせてほしい。
――特製つくねだけは、絶対に『タレ』をおすすめする!
あの濃厚な秘伝のタレが絡んだつくねを迎え撃つ瞬間のライブ感は、何物にも代えがたい。

だが、それ以上に、ここは「居心地」が最高なのだ。
一人でカウンターに座っていても、ここでは決して孤独を感じることはない。若大将をはじめ、ママや若女将、そして大将までもが、私の姿を見つけると必ず、温かい一声をかけてくれる店なのだ。
実は、この暖簾を初めてくぐったのは、今から実に12年も前のこと。当時の私の役職は「主任」だった。 どれだけ月日が流れ、活動の拠点が変わろうとも、さかえの若大将はいまだに私を当時のまま「主任!」と呼んでくれる。その関係性が、たまらなく心地よい笑。
## 4. 4人以上の宴会と、後輩たちに託す最新のライフハック
一人で飲むときは、先述したように「サクッと一杯ひっかける粋な大人」を気取っている。しかし、これが「4人以上の宴会」となった瞬間、私の脳内の安全装置は跡形もなく吹き飛ぶ。
食事・サービス・雰囲気オール5の居心地の良さに、つくねのタレの旨さ。酒が進まないわけがない。結果として、最終的には決まって「記憶をなくす」、そして最悪の場合は「貴重品もなくす」という大パニックを引き起こす笑。
しかし、私も12年間ただただ失態を演じてきたわけではない。日々、確実に成長しているのだ。 最近の私は、複数人で宴会に臨む際、ある画期的な大人の技を習得した。
――「飲み会が始まる前に、財布や携帯などの貴重品を、信頼できる友人や後輩にすべて預ける」という技だ笑。
「私は今日も記憶をなくす。だから、これを託したぞ」
そう言って貴重品を丸投げし、私は大船に乗った気持ちで宴に身を投じる。自分のブレーキを直すのではなく、周りの仲間の優しさに身を委ねるスタイル。こうして「仲間に守られながら合法的に記憶をなくす」という、新たなるみねいちばんスタイルが確立されたのである。
## 5. 一升瓶ラッパ飲みと、翌朝のデジタル懴悔室
もちろん、いくら楽しい酒だからと言って、酔えば何でも許されるわけではない。 しかし、気心の知れた仲間との宴会が最高潮に達したとき、私は年甲斐もなく「禁断の一升瓶ラッパ飲み」という暴挙に打って出ていたらしい笑。
記憶をなくして大満足で眠りについた翌朝、現代のテクノロジー(スマホ)は私に容赦ない現実を突きつける。 LINEを開くと、そこには後輩から「一升瓶を豪快にラッパ飲みするみねいちばんの姿」が、完璧なLINEスタンプに加工されて送られてきているのだ。画面の前で唖然とする私の頭を、猛烈な二日酔いと懴悔の念が襲うのは言うまでもない笑。
(――と、ここで後日、冷静になって自分のGoogleマップのクチコミページを開いてみたら、なんとそこには私自身の手で、その夜の主犯である『一升瓶と、グラスと、チェイサー』が堂々と並んだ写真がアップロードされていたのだ笑。おいおい、記憶をなくして唖然としておきながら、ローカルガイドとしての執念で証拠写真を世界に大公開してるんじゃねえよ!……まぁ、よく見たら私がラッパ飲みしたやつは『別の一升瓶』だったような気もするが、おもしろければすべてOKである笑)
そんな大失態をやらかした数日後、私は一人でフラリと、小さくなりながらあの暖簾をくぐる。 「……若大将、大将、ママ、若女将、こないだは本当にごめんなさい」
カウンター越しに頭を下げる私に、食事・サービス・雰囲気オール5の家族たちは、いつだって極上の優しさをくれるのだ。 「ううん、楽しそうだったね笑」 「貴重品、ちゃんとお友達から返してもらって、なくしてない?」
その一言に、私の強がっていた肩の荷がふっと降りる。ここはただの居酒屋じゃない。不器用な大人がハプニングを起こし、人の温もりに救われる、下北沢の街にぽつんと灯る「現代の懴悔室」なのだ。
## epilogue. 日常を楽しんだ者が勝ち。原点へ帰る場所
どれだけ月日が流れ、ローカルガイドのレベルが上がろうとも、私の心の真ん中には、いつもこの下北沢の赤提灯がある。
一人ぼっちにさせない家族のプロフェッショナルたちが待つ、最高のオアシス。

そのシンプルで最強の哲学を噛み締めながら、私は今日もあの紺色の暖簾をくぐるのだ。
若大将、いつもの辛口、升で一杯頂戴。
(おわり)
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