納得いかなかった中国語教室
本棚を整理していたら『中国語辞典』が目に飛び込んできました。
(ああ、この中国語辞典…買ったなぁ)
それで思い出した私の悲しい中国語教室通いについてお話させてください。
何度かnoteでも奔放だった父の思い出話を書いたことがあるのですが今回も父の話です。
我が家はもう40年くらい「多国籍?スナック」を経営しています。
あれは私が社会人2年目頃。
ある日、父に頼まれごとをしました。
珍しくちょっと可愛い声で
「あんなー、パパなー、中国語習いたいんやけどなー、1人で行くの寂しいねん。おまえ、一緒に習いに行ってくれへんか〜?」
ちょっとビックリした私が
「は?中国語?なんで?いつ?」と聞き返すと
「お店のお客さんでな、中国語教室の先生たちが来てくれてはんねん。だからそこに行こうと思って。金曜日の夜。なー、一緒に行こうや〜」
金曜日の夜に父と2人で中国語教室。
嫌です。そんなもん、100%嫌です。
私はお年頃です。何が悲しくて金曜日の夜に父と習いごとをしないといけないのか。
「…いや、忙しいから。ごめん」
「お願い!!ねっ!!ねっ!!毎回車で送るから!!お願い!!ミー様!お願い!!」
しつこい父。
最後には根負けして「まぁ、体験教室くらいなら一緒に行ってもいいよ」とOKを出しました。
そして、翌週の金曜日。仕事終わりの私は父の車に乗せられて中国語教室に向かいました。
「そういえば、言うてなかったけど、もう今日の金曜日のコース始まって1ヶ月くらい経ってるんやて!!だからミーは途中入部な!!」
…は?
「私、入るって決めてないよ!今日は体験のつもりよ!そのうえ1ヶ月遅れで入るなんて嫌よ!!帰ろう」
「もう入りますー!って連絡しちゃったもんね!」
ん?なんかおかしいぞ?嫌な予感がする…
そんなふうに思いながら父を睨んでいたら、車が中国語教室のビル前に到着しました。
「あっ!!あそこに立ってるの先生や!先生待っててくれたんや!!ほら、おまえ、降りろ!帰りはまた迎えにくるから!!」
「何言ってるのよ?!パパも一緒に習うんでしょ?1人じゃ嫌だから私は付き添いでしょ?」
「俺…金曜日の夜はちょっと忙しいねん!!」
「は?何言ってんのよ!!金曜は私だって忙しいわよ!!!」
「ほら!先生待ってはるから早くおりんかい!!」
メガネの野沢雅子さん似のマダムが笑顔でこちらを見ていました。
おろされた私。
「先生、お待たせしました!うちの娘です!!よろしくお願いします!!何時までですかね?えっ?8時?では8時に迎えにきますから!」
父は運転席から笑顔で私にこう言いました。
「だって俺、中国語喋れるもんねー。
うぉーあいにー、うぉーあいにー、やで!それじゃー!おまえ頑張れよー、再見〜」
本当に父は帰っていきました。そうだった…私が生まれる前、父の浮気を疑った母が父を尾行したら台湾行きの船に乗って行ってしまったという漫画みたいな話を聞いたことがあった。あれ本当だったんだ…。
最初から父は私を1人で中国語教室に通わせる予定だったようです。私がその中国語教室に通えば、その教室の先生や生徒さんの飲み会にうちの店を使ってもらえるから…という理由で。
たしかに中国語教室の皆さんはよく来店してくださいました。
でも、なんていうんですかね?こういうの…
政略結婚みたいな?
いや、家の商売のために親に騙されてどこかに連れていかれるのって…これ…時代が違えばなんか…
結局、中国語教室にはすぐに辞めるわけにもいかず1年くらい通いました。上達はしませんでしたが楽しかったです。(ちなみに1ヶ月遅れで入っても麻雀で覚えた数や方角の中国語が分かったので問題ありませんでした)
「親に騙されて連れて行かれた」苦い思い出。
しかたなく買った中国語辞典をまだ処分できずにいます。
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こんなところまで読んでいただきありがとうございます!私に……良いんですか??嬉しくて舞い上がってます!!うひょー!!!