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進路に悩む中高生と大人がつながる、「キャリア対話会」

「将来はこうなりたい」と思っていても、実際にその仕事に就いている人に出会えない。
興味はあるけれど、周りに話を聞ける大人がいない。

mimamoを運営している中で、そんな声を中高生から聞いてきました。

未来がぼやけてしまう理由

地域や環境によって、子どもたちが触れられる情報や人とのつながりは大きく変わります。
都市部には企業のイベントやキャリア教育の機会があっても、地方や小さなコミュニティにはほとんどないこともある。
また、親や身近な大人のネットワークによって、相談できる幅に差が出てしまう。

そうした「つながりの格差」が、将来の選択肢の格差につながってしまうのではないか、と強く感じています。

「やってみたかったけど、実際にイメージがつかなかった」
「誰にも相談できなかったから、不安のまま選んでしまった」

そんな理由で夢を手放すことが、少しでも減ったらいい。
そういう思いから始めたのが、キャリア対話会です。

小さくて安心できる場

キャリア対話会は、不定期でリクエストがあったときに開いています。
「この仕事に興味があるんだけど、周りに話せる人がいない」という声があれば、mimamoのネットワークからゲストを探してきます。

30分から1時間ほど、少人数で。
子どもたちには事前に「どんなことを聞きたいか」を考えてもらい、当日はゲストに直接質問します。
運営メンバーも同席して、雰囲気を和らげたり、不安なときにフォローしたりします。

興味を「口にする」ことのハードル

子どもたちの声の中でよくあるのが、
「ちょっと興味があることを口にするのが恥ずかしい」
「自分がそれに惹かれているとアピールするのはためらわれる」
というものです。

mimamoでは、1対1のオンライン対話「きみのじかん」半年〜数年といった長いスパンで、専任のメンターと対話を続ける仕組みがあります。
オンラインという安心感もあり、そこで少しずつ心を開いていく子が多いのです。

「親にも友達にも言えてないんだけど、本当はこういうことに興味がある」
そんな言葉を聞くことも珍しくありません。

キャリア対話会は、その“まだ外には出せていない想い”を、優しく拾いながら大人に届けられる場でもあります。
自分の声を受けとめてもらえる経験は、行動する自信が持てない子にとって、確かな安心につながります。

エピソード:パティシエを目指す高校生

ある通信制高校に通う生徒は、将来パティシエになりたいと考えていました。
でも、「専門学校に進むか」「大学に行くか」で迷っていたのです。

そこで、専門学校と大学の両方を経験しているパティシエに来てもらい、直接話を聞きました。

「実習量や学費はどれくらい?」
「働きながら学ぶって実際どうなの?」
「大学ではどんな広がりがあった?」

リアルな声を聞いたことで、その子は進路のイメージがはっきりしました。
「人に聞くことでこんなに気持ちが整理できるんだ」と、本人も驚いていた様子でした。
結果的に、その子は自分の納得できる道を選ぶことができました。

エピソード:一度の対話が次の問いを生む

別の子は、ある職業の人と話したあとに「実はもう一つ、気になっている仕事がある」と言いました。
そこで再びキャリア対話会を実施。

すると、比較対象ができたことで、「自分が何に惹かれているのか」がよりはっきりしてきたのです。
一度の対話が“次の問い”を生み、選択肢を広げていく。

小さなきっかけが、未来への大きな糸口になることを改めて感じました。

自信がないという声と、大人の共感

キャリア対話会で話を聞く子どもたちの中には、
「自分にこれができるのか、自信がない」
「失敗したらどうしよう」
と口にする子もいます。

そんなとき、ゲストの大人から出てくるのは、意外と似たような言葉です。
「実は自分も不安だったよ」
「最初から自信なんてなかった」

立派に見える大人でも、不安や迷いを抱えてきたこと。
それを知るだけで、子どもたちの表情が少しやわらぎます。
「あ、自分だけじゃないんだ」と思えることが、安心につながるのだと思います。

応援してくれる大人がいるということ

この場に来てくれる大人たちは、子どもたちを応援したいと思ってくれている人ばかりです。
「自分が学生のときにこんな場があったら後押しされたと思う」
「次の世代に少しでも力になれたら」

そんな気持ちで参加してくれるので、子どもたちに向けて自然と「応援しているよ」「大丈夫だよ」という言葉が伝わります。

それは、子どもにとって「自分の味方が一人いる」という安心感につながります。
私は、このやさしい気持ちが循環していくことこそが、この取り組みの大切な価値だと思っています。

私自身の想い

このmimamoを始める前に、いろんな大人の方にインタビューをしました。
「あなたが10代のときに、どんな場があったらよかったですか?」と聞いたのです。

返ってきた答えは、
「自分の進路の話を聞いてくれる人がいなかった」
「背中を押してくれる人がいなかった」
という声でした。

だからこそ、後押しできる場をつくりたいと思いました。
「こんなことに興味があるんだよね」と子どもがつぶやいたら、そこから少しでも広がっていく仕組みをつくりたい。
それが、この活動を始める前から抱いていた私の願いです。

実際に始めてみて、高校生たちが進路で迷っている姿を見て、あらためて思いました。
もしこの小さな場が、一つでも助けになれば。
助けにならなかったとしても、何か気づきになるきっかけになれば。

そんな想いで、続けています。


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