のどかな日常のひととき
11月23日(日)
朝、アラーム 2回目で目が覚める。
昨晩、眠るのが
ずいぶん遅くなったので眠いよう。
眠い目をこすりながら
ベッドから手を伸ばし
ファンヒーターのスイッチを押す。
ぶお〜っ
きもちいい温風に誘われて
むくりと起きあがる。
玄関の戸を開けて朝のぜんぶに
「おはよう!」と あいさつをする。
水色の空に白い雲が
ぷかぷか浮かんでいる。
きれいだなぁ。
ウーちゃんとルーちゃんに、
メダカちゃんたちに、ご飯をあげる。
修一郎の食事をお弁当仕立てにして
ふたつ作っておく。
今日はバナナさん宅に
植木屋さんが来ている。
植木屋さんのチェーンソーは
壊れたままだ。
ごはんさんが自分の
ハンディチェーンソーを貸してあげた。
刃に塗るオイルもいっしょに。
「これいいね。」
と言って植木屋さんが喜んでいた。
午後、ごはんさんと
こもれびの森へ しゅっぱーつ!
田んぼの稲穂が刈りとられたあとが
毛足の長い絨毯みたい。
山のあちこちに紅色や黄色が
混ざってとてもきれい。
上質なタペストリーみたい。
こもれびの森に到着。
栗の葉の絨毯が出来つつある。
黄金色のイチョウの葉の絨毯も。
用事を済ませ原木椎茸の様子を見る。
下の方が湿気を帯びている。
よし。
ごはんさんが
バケツに水を入れて持ってきて
原木に ざばーっとかけてくれた。
すくすく育つといいなぁ。
さぁ!
今日もゴム手袋をはめて
銀杏拾いと皮剥きがんばるぞ〜!
一昨日と同じように
ぐるぐる ごしごし べちょべちょ
と、ごはんさんと協力しながら
銀杏の皮を剥いてゆく。
「面倒だけど、みんなが
喜んでくれるから それが いちばん。」
と、ごはんさんが言った。
いろいろな鳥の声が聞こえてくる。
さえずりが胸の中いっぱいに広がる。
風が木の葉を揺らす音、
水の流れる音、
ときどき竹林から
ぱんっと竹が鳴る音が聞こえる。
陽射しが背中を
ぽかぽか あたためてくれている。
のだかだなぁ。
無心になって もくもくと作業する。
楽しいなぁ。
ひと段落ついたらまた銀杏を拾う。
「トング使わないで両手で拾うと
たくさん拾える。」
と、ごはんさんが言った。
大きな手で がしっがしっ と掴んでいる。
すごい。
あっという間にバケツ 3杯分になった。
私も手で拾う。
イチョウの葉の下にたくさんの銀杏が
身を寄せあっている。
可愛い〜。
ときめく。
黄色い葉っぱもきれい。
私はバケツ 1杯弱 拾った。
今日拾った分は水に浸けておく。
剥いた分は持って帰って家で仕上げをする。
一仕事終えたきぶん。
途中でいつものお店に寄って帰路に着く。
家に帰り着くと
バナナさんが現れた。
袋に どっさり銀杏を入れる。
バナナさんたちは
銀杏ご飯が大好きなのだ。
「こもれびの森で拾った銀杏だよ。」
と言って手渡すと喜んでくれた。
にりんさんが出てきた。
「昨日、銀杏ありがとう。」
と 言ってくれた。
一際明るく輝くピンク色の
イルミネーションの場所を
変えることにした。
そして、レーザーライトを
壁にあてようということになった。
雪の結晶や星がなめらかに動き
緑色や赤色の幾何学模様が
ダンスしている妖精のように見える。
ごはんさんのイルミネーションを
ごはんさんのアイデアで
ごはんさんが ぜんぶクローバー畑に
飾ってくれた。
私は応援していた。
さらに素敵になった。
暗くなるのが楽しみだ。
ミャウさんがアランくんと通りかかった。
「ピンクのライトいいねぇ。」
と、言ってくれた。
バナナさんもピンク色のライトが
明るくていいねと言ってくれていた。
よかった。
最近、ごはんさんと私は
銀杏とイルミネーションに
夢中になっている。
ごはんさんがタニクちゃんたちの
遮光ネットをロープで結んでいるとき
通りかかった にりんさんが
「そこにもイルミネーション付けると?」
と、聞くほどだ。
銀杏とイルミネーション。
地味と華やか
自然と人工的の両極端だ。
どっちも楽しい。
夜の帷が降りてきた。
ぴかっ
キラキラ
チカチカ
キラキラキラキラ
おぉっ。
素敵。
遊園地みたい。
うっとり眺めていると
「うっとり眺めてるね。」
と、ごはんさんが ゆかいそうに言った。
しばらくふたりで
イルミネーションを楽しむ。
あっちから見たりこっちから見たり。
細い細い、銀の糸のように
細い月が出ていた。
星たちも瞬きはじめた。
「夜10時ごろ、双眼鏡で
アンドロメダ銀河が見えるからね。」
と、ごはんさんが言った。そして、
「250万年前の光だから。」
と、付け足した。
250万年前の光…。
ドキドキする。
なんて壮大でロマンがあるんだろう。
胸が躍る。ぴょんぴょん飛び跳ねている。
道路も空も方向音痴の私に
カシオペア座からの見方を
丁寧に教えてくれた。
双眼鏡は ごはんさんが
借してくれている。
「みるさんがアンドロメダ銀河見れたら
すごくいいなぁ。と思う。」
と言ってくれた。
私も見れたらすごくうれしくて
感動するだろう。
今夜、見てみよう。
わくわくする。
玄関の戸を開ける前に
夜のぜんぶに「おやすみ」を言う。
空の星も地上の星もどっちもきれい。
今日もいい一日だった。
