Blur「Coffee & TV」(日本語訳付き曲解説)
今回紹介するのは、
「Oasis」と共に90年代のイギリスの音楽シーンを
代表するロックバンドであろう「Blur」の、
人付き合いが苦手な人の弱音や泣き言と
俯瞰から見た客観的な意見が入っている、
内省的でメランコリックで物悲しいけど切ない感じもある歌詞の、
シンプルで軽やかでポップでキャッチーで
センスに溢れていて「軽妙」さがある曲の
「Coffee&TV」です。
なお「Blur」は、
行間を読め的な歌詞が多くて
単語だけだったり捻くれた言い回しもあったりで、
普通に訳すとニュアンスや意味が伝わりにくいので、
いつもより意訳や補足が多めです。あしからず。
◆Blur - Coffee And TV
Do you feel like a chain store?
(チェーンストアみたいな感じなの?)
Practically floored
(打ちのめされてしまうよ)
One of many zeros
(沢山のゼロの物ばかりで(=価値の無い物ばかりで)
Kicked around bored
(退屈で仕方ないよ)
Your ears are full but you're empty
(耳はいっぱいなのに空っぽなんだ)
Holding out your heart
(心の中を打ち明けてみても(=悩みを吐き出しても)
To people who never really
(誰に対しても真剣に向き合おうとしないのに)
Care how you are
(心配なんかしてくれないよ)
So give me coffee and TV
(だったらコーヒーとTVをくれよ)
Easily
(気楽なんだ)
I've seen so much
(多過ぎるくらい見て来たんだ)
I'm goin' blind
(目が見えなくなってきて)
And I'm brain-dead virtually
(脳死状態と同然なんだ)
Sociability
(社交性だって)
Is hard enough for me
(僕にとっては難し過ぎるよ)
Take me away from this big bad world
(この大きな悪い世界から僕を連れ出してよ)
And agree to marry me
(そして僕との結婚を受け入れて)
So we can start over again
(そうすればもう一度やり直せるんだ)
Do you go to the country
(田舎に行こうとしてるのかい)
It isn't very far
(それほど遠く離れてないよ)
There's people there who will hurt you
(君を傷付ける人がそこにも居るよ)
'Cause of who you are
(君が君で在るために)
Your ears are full of their language
(君の耳はあいつ等の言葉でいっぱいだ)
There's wisdom there you're sure
(そこに(生きて行く為の)知恵があるって思い込んでしまっている)
'Til the words start slurring
(グダグダ言い始めても)
And you can't find the door
(ドアを見つける事は出来ないよ(=今の状況から抜け出せないよ)
So give me coffee and TV
(だったらコーヒーとTVをくれよ)
Easily
(気楽なんだ)
I've seen so much
(多過ぎるくらい見て来た)
I'm goin' blind
(目が見えなくなってきて)
And I'm brain-dead virtually
(脳死状態と同然なんだ)
Sociability
(社交性だって)
Is hard enough for me
(僕にとっては難し過ぎるよ)
Take me away from this big bad world
(この大きな悪い世界から僕を連れ出してよ)
And agree to marry me
(そして僕との結婚を受け入れて)
So we can start over again
(そうすればもう一度やり直せるんだ)
So give me coffee and TV
(だったらコーヒーとTVをくれよ)
Easily
(気楽なんだ)
I've seen so much
(多過ぎるくらい見て来た)
I'm goin' blind
(目が見えなくなってきて)
And I'm brain-dead virtually
(脳死状態と同然なんだ)
Sociability
(社交性だって)
Is hard enough for me
(僕にとっては難し過ぎるよ)
Take me away from this big bad world
(この大きな悪い世界から僕を連れ出してよ)
And agree to marry me
(そして僕との結婚を受け入れて)
So we can start over again
(そうすればもう一度やり直せるんだ)
Oh...we could start over again
(ああ…もう一度やり直すんだ)
元々は当時アルコール中毒だった「Graham Coxon」が
シラフの時に思う「孤独」や「社交性の欠如」などの
「不安」を軸にして歌詞を書いたようなんですが、
そもそも「Graham Coxon」自体がシャイで
ライブ中に観客の方に目を向けないような人なのもあるのか
所謂「コミュ障」には刺さりまくるであろう内容ですし、
思い通りにならなくて逃げたくなる事は多くの人にあるように
普遍性のある内容の歌詞にもなっていて、
自分では言われた通り頑張ったつもりだけど
色々見過ぎて&聞き過ぎたのもあり
何が正解かも分からなくなって来て、
社交性が無いのもあり人付き合いも上手くいかないわで
弱音を吐きたくなるくらい落ち込んでるけど
「自分自身のせい」だと理解しており、
サビで泣き言を言って「世界が悪い事」にして妄想に走りつつも
それが無理だと分かっている…
…結局はどこにも逃げることは出来ないという事を言っている、
ロンドンの中流階級の捻くれたインテリアーティストによる
イギリス的な自虐的なブラックユーモア満載の歌詞で、
人間関係に疲れた時に聞くと中々に染みる&刺さる…
でも聞き終えると凄く元気になる訳では無いけど
微妙に癒されるというか元気をくれる感じもあるように、
曲自体はギターとキャッチーなメロディーを軸に構成されていて、
軽やかさがあってシンプルでいてセンスが光る演奏とアレンジという
絶妙な雰囲気がある「軽妙」な曲なのもあり、
決して暗いだけの曲にはなってないんだよねー!
「社交性」という言葉とは正反対に居るような
「人付き合いが苦手な人」には中々に共感出来る歌詞の、
物悲しい感じや寂しい感じがありつつ
良い意味で軽さや自虐的なユーモアがあって、
「人生って本当に難しいよね…」とも考えさせられる、
軽妙でオシャで切なくて深み溢れる曲かと。良曲!
そしてこの曲はMVが最高なんですよー!
牛乳パックの通称「ミルク君」が
行方不明になってる「Graham Coxon」を
探しに行くストーリーになっていて、
基本的には曲調に合ったポップでキャッチーで軽やかな感じで
序盤は見ていて可愛らしくて微笑ましい感じなんですが
途中からブラックユーモアも出てくるように
生きる(仕事をする)事の大変さも描いており、
助けてくれる人も居れば
傷つける人も居るのも描いていたりと
歌詞のような意味合いを持たせている所が多くて、
暗い雰囲気や切ない雰囲気や温かい雰囲気もあって
深くてエモくて素晴らしいんだよね~!
見ていると「ミルク君」を応援せざるを得ない!
最後に力を振り絞って手を振るとか健気過ぎだろ…
そこからの感動的な終わり方泣ける…
何回見ても深くて良い内容の良いMVやわ~
あと今曲は
カッティング中に三弦の8フレットだけ
チョーキングして音を変えたりするの筆頭に、
ギターがコード進行含めてセンスの塊なんで
ギター持っている人はコピーすると面白いのでお勧めです。
ちなみに、
MVで終盤に家族が自分を探していると知って、
家族に会いに行くために
こっそりバンドから居なくなる「Graham Coxon」が、
この後に本当にバンドから居なくなる(脱退する)という
皮肉な出来事が起きたりしますw
そして数年後に復帰した時に、
メディアやファンからこのMVを引き合いに
出されて弄られるっていうw
こういうユーモア好きw
