送迎を「共有」する発想介護現場の人手不足を変えるかもしれない新しい挑戦
研修講師、手話通訳士の横山熊太郎です。
AIを活用しながら、シニア向けの情報や、書籍やガジェットの紹介などをしています。
今日は、介護現場の新しい取り組みについての話題です。
介護の現場では、慢性的な人手不足が続いています。
その背景には、介護職員の不足だけではなく、送迎ドライバー不足という見えにくい課題もあります。
そんな中、兵庫県川西市で、全国初となる新しい取り組みが始まりました。
それが 「送迎車の共同運行」 です。
複数の介護施設が送迎車を共有することで、現場の負担を減らそうという実証実験です。
今回は、このニュースを紹介しながら、介護の未来にとってどんな意味を持つのかを考えてみたいと思います。
介護現場で大きな負担になっている「送迎」
デイサービスなどの通所型介護では、利用者の送迎は欠かせません。
しかし実は、この送迎業務が大きな負担になっています。
ある社会福祉法人によると、
職員の業務時間の2〜3割が送迎に使われているといいます。
つまり、
送迎ドライバーの確保
職員が運転業務を兼務
車両の管理
ルート調整
といった業務が、介護の現場を圧迫しているのです。
本来なら利用者と向き合う時間に使えるはずの時間が、
ハンドルを握る時間になってしまっているわけです。
川西市で始まった「送迎の共同運行」
兵庫県川西市では、市と自動車メーカー ダイハツ が協力し、
複数の福祉法人が送迎車を共同で運行する実証実験をスタートさせました。
これまでの介護送迎は、
「施設ごとに個別に送迎」
というのが当たり前でした。
しかし今回の取り組みでは、
法人の垣根を超えて
空いている時間を活用し
複数施設の利用者をまとめて送迎
する仕組みをつくります。
言ってみれば、
介護版の“送迎シェアリング”です。
期待される3つの効果
この取り組みには、大きく3つの効果が期待されています。
① ドライバー不足の解消
介護業界では、送迎ドライバーの確保が難しくなっています。
送迎を共同化すれば、
必要なドライバー数を減らせる
効率的な運行が可能になる
といったメリットがあります。
② 介護職員の負担軽減
送迎が減れば、職員の仕事も大きく変わります。
運転の時間が減ることで、
利用者との会話
見守り
ケアの質向上
に時間を使えるようになります。
社会福祉法人正和会の理事長もこう話しています。
送迎にかかる時間で、業務の2〜3割が費やされている。
利用者様の手を取って笑顔で顔を見て対応する時間を増やしたい。
この言葉には、現場の切実な思いが表れているように感じます。
③ 地域全体で支える介護へ
今回の取り組みは、単なる送迎効率化ではありません。
ポイントは
「法人の壁を越える」ことです。
これまで福祉の世界は、
施設ごと
法人ごと
事業者ごと
に分かれて動くことが多くありました。
しかしこれからの時代は、
地域全体で支える介護
が求められています。
今回の取り組みは、その第一歩とも言えるかもしれません。
実は、全国に広がる可能性がある
この取り組みは、全国初の実証実験です。
もし成功すれば、
他の自治体
過疎地域
高齢化が進む地域
にも広がる可能性があります。
特に地方では、
ドライバー不足
交通手段不足
高齢者の移動問題
が深刻です。
送迎の共同化は、
介護だけでなく地域交通の未来にも関係するかもしれません。
介護の未来は「競争」から「協力」へ
今回のニュースを見て感じたのは、
介護の世界が少しずつ変わり始めているということです。
これまでは
「施設ごとの運営」
が基本でした。
しかしこれからは、
地域で支え合う仕組み
が必要になります。
送迎車の共同運行は、
その象徴のような取り組みと言えるでしょう。
最後に
介護の仕事で一番大切なのは、
やはり 人と人が向き合う時間です。
もし送迎の負担が減れば、
利用者の表情を見る時間
手を取って会話する時間
安心して過ごしてもらう時間
が増えます。
それは、利用者だけでなく
働く人にとっても大きな意味を持つはずです。
川西市で始まった小さな実験が、
これからの介護の形を変えるかもしれません。
今後の広がりに注目したい取り組みです。
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